005 高水三山[Jul 21,2012]

湯河原幕山がヘビに阻まれて途中撤退となったため、早々に他の山で調子を確かめなければならない。そうした中、夏休みに入ってすぐの土曜日は20度行くか行かないかで、夏とは思えない涼しい陽気。翌日の予報も同じような気候なので、急きょ山に向かうことにした。

選んだのは高水三山。こちらも初級者コースとして有名であり、JR青梅線の駅からすぐにスタートなのでアプローチもいい。また高低差が600mほどあり、大山で大バテした後の敗者復活戦としてもぴったりである。土曜日の夕方にばたばたと支度して、日曜朝からでかけたのでありました。

始発電車で最寄り駅を出発し、新宿を抜け立川を抜け、青梅線の軍畑(いくさばた)駅に着いたのは8時過ぎ。雨も降ってないしとても涼しい。同じようなことを考えているだろう中高年ハイカーが5、6人たむろしているのは、きっとここ集合で後続組を待っているのだろう。

最近はネットを調べると写真入りで登山ガイドが見られるので、とても便利である。しかし地図を読む練習もあるので、分岐点では25000分の1図と磁石を出して現在地を確認する。上り坂の舗装道路をゆっくりと登っていく。谷沿いを遡っていくと、右手に登山道入口の道案内がある。しばらくはコンクリの舗装道路で、お寺さんを過ぎた堰堤のあたりから、本格的な山道になる。

堰堤のあたりは雑草が伸び放題で「このコース大丈夫か?」と思ったが、しばらく進むと急坂の山道でこちらは整備された気持ちのいいコースである。途中4~5組に抜かれるものの、前回同様にバテないことが最大の眼目だから構わないのである。

さて、堰堤付近の谷筋から尾根筋に上がるところはで少々きつい思いをしたが、あとは比較的なだらかな坂が続く。駅からは雲の中に見えた山の中腹より上ではずっと霧の中で、展望は開けないものの涼しくて気持ちがいい。ネット情報によると、このコースは標高が低く夏は暑いのが難点と書いてあったが、この日はそんなことはなかった。

ところどころ小休止しつつ山頂近くまでくると、ここにも立派なお寺さんがある。参道も庫裏も大がかりで、とても登山道の先に造られたものとは思えない。地図をみると北の方から別のアプローチ道路があるようで、おそらくすぐ下まで車が入れるのであろう。

このお寺さんの裏を少し上がったところが高水山の頂上で、コースタイム1時間半のところ20分ほどオーバーして到着した。ここまて全然バテてないし、あとは縦走と下りだから楽勝と思っていたのだけれど、もちろんそんなことはなかったのである。


駅から30分歩いたあたり。ここはまだ序の口で、すぐに急坂の山道になります。行く手の雲の中が目的地。


上の写真からさらに1時間進んだあたり。山の上はずっと霧の中で、下から見ると雲の中になります。

高水山から下るところで、まず岩の急坂である。ところどころロープが張ってあるが、転んだら下が岩だからかなり痛いことになる。お寺まで戻って山腹を巻く道を行けばよかったと少し後悔するが(そういえば、私くらいの年齢の人はみんな戻っていたのだ)、何とか下までたどり着く。次の岩茸石(いわたけいし)山まで、しばらくは快適な尾根道が続く。

相変わらず周りは霧だが、2、30m先までは全く問題ないし、そもそも分岐点がほとんどない一本道なので迷いようがないのが安心できるところ。岩茸石山の頂上へ向かう道に入ると、再び岩の急坂になるが、ここも余力を残してクリアし山頂へ。北に展望が開けているのではあるが、やはり雲の中で景色は何も見えない。

この頂上793mが本日の最高地点である。出発した軍畑駅の標高がおよそ250mだから、500mほど登ってきたことになる。2ヵ月前に丹沢大山で大バテした標高差だが、それほど疲れたこともなくここまで来れたのは上出来。他にも何組かのパーティーが休んだりお弁当を食べたりしている。

高水山の登りではあまり人がいないのかと思ったくらいなのだけれど、それなりに人がいる。もしかすると御嶽駅から歩く逆回りの方がポピュラーなのかもしれない。全体のコースタイム4時間半のうち、約半分のここまで3時間かかっているのは仕方ない。ちょっぴり安心して後半戦に向かう。

下りの道は登りよりさらに急な岩の坂。加えて霧の湿気でつるつる滑るので両手も使って慎重に進まなければならない。ガイドブックにはよく初級コースと書いてあるのだが、私のような足下のおぼつかない中高年にはかなり厳しいところで、初級者コースであって初心者コースではないなあと思いながら下る。

高水三山の3つめ惣岳山(そうがくさん)まではなだらかなアップダウンが続く。そしてこのあたりで霧が雨になる。雨具を出すほどではないが、道がぬかるんでさらに滑りやすくなる。頂上まで100mの道標を右に入るが、ここの登りは岩茸石山の下り以上の急坂である。5分ほど登ったところで、ちょっとこれは危ないなと思って引き返す。

単独行ではともかくケガをしないことが第一である。25000分の1図をみると、ちょっと遠回りになるがいったん東側に頂上を巻いて、南側からのアプローチが登山道となっている。両手両足を使って慎重に下り、さきほどの分岐から左に進む。しばらく歩くと昔の水場のあたりで登山道に出た。石段を登っていくと、青謂(あおい)神社のある惣岳山頂上に着いた。

この神社は延喜式にも載っている歴史ある社であるが、いまや金網に囲まれているところをみると、常駐する神職はいないようである。ハイカー用に置かれた丸太に座って小休止する。ただし小雨がぱらつくのであまりゆっくりもできない。夏なのでホットコーヒーは持ってこなかったが、温かいものがほしいくらいの陽気である。

さて、最後の惣岳山でコースを迂回することにはなったものの、ここまであまり疲れずに歩くことができた。あとは下るだけだから今回は楽勝だなと思ったのだけれど、やはりそれは甘かった。

標高が下がる南向きの尾根筋なので下り坂が続くのと、雨のせいで滑るのである。一回は横向きに危ない角度で転んでしまい、なるべくお尻から落ちて受け身をとれるようにしないといけないなと反省。

それ以降も4、5回転んで、最後はコンクリ道に出たところで豪快に滑る。山登りのケガの多くは何でもないところで起こるというが、これは本当のことで、泥だらけの上に肘をすりむいてしまう。ようやく御嶽の駅に着いたのは2時過ぎ。コースタイム4時間半のところ約6時間かかってしまった。遅くなったのとケガが気になって、予定した日帰り温泉はパス。

今回の山は、最後の下りでかなり苦労することになってしまった。若い頃は登りで苦労したことはあっても下りは飛ぶように(?)進んだものだが、年とともに足腰の衰えは隠しようがない。とはいえ、少しずつ体力が戻ってきたことが確認できたので、今回の突発遠征はまずまずの出来といえそうである。


霧にけむる高水三山散策路。ここは岩茸石山登りの分岐あたり。この後で雨になって道がすべることに・・・。


惣岳山頂に建つ式内社・青謂神社。ひと気はありません。

この日の経過
JR軍畑駅 8:15
8:45 高水山登山口 8:50
10:25 高水山 10:30
11:15 岩茸石山 11:30
12:15 惣岳山 12:30
14:15 JR御嶽駅

[Aug 15, 2012]