019 パッキャオ、ハットンをKO [May 2, 2009]

IBOスーパーライト級タイトルマッチ展望(2009/5/2、米ラスベガス・MGMグランド)
O リッキー・ハットン(英国、45勝32KO1敗) +200(3.0倍)
マニー・パッキャオ(フィリピン、49勝37KO3敗2分け) -260(1.3倍)

マイナータイトルIBOとはいえスーパーライト級(140ポンド)の試合、これはハットンのベストウェイトである。ハットン唯一の負けであるメイウェザー戦、苦戦したコラーソ戦、いずれもウェルター級での試合であった。普通にやればこのクラスならハットンの勝ちはまず動かないはずなのに、なぜかオッズはパッキャオFavoriteである。

パッキャオにある程度人気が行くのは、デラホーヤ戦の勝利からいって仕方ない。しかしあの試合は、減量や歴戦の疲れからデラホーヤの出来が悪すぎた。1R前の両者の体の違いを思えば、このウェイトの一流選手がパッキャオに手も足も出ないということはありえない。

ハットンももう30歳。マイナータイトルWBUのチャンピオンとして、ビンス・フィリップス、ベン・タッキーといった世界戦常連を相手に防衛を続けた後、コスチャ・ズーをギブアップさせてIBFタイトルを取ったのが2005年。以後、カルロス・マウサやホセ・ルイス・カスティージョといった難敵をKO、メイウェザーにはカウンター一発でKOされたが、しつこく攻めてかなり嫌がられた。

メイウェザー戦後に、やはりマイナータイトルのIBOのベルトで戦っているのは、ハットンの場合主要4団体のベルトでなくても客は集まるし、自他共にチャンピオンと認められるということであろう。なにせ、昨年KOしたポール・マリナッジはIBFのチャンピオンで、ハットンとやるためにベルトを返上したくらいである。

ハットン以外ではWBC/IBFを統一したティモシー・ブラッドリーが強豪だが、現段階ではまだまだハットンの方が上。かねてからデラホーヤのラストファイトの相手として有力視されてきたので、臨戦態勢も十分整っているとみていい。

一方のパッキャオ、デラホーヤ戦では142ポンドで戦っているので、今回もほぼ同じ体で出てくることになる。ハットンはデラホーヤより背は低いが横幅があって頑丈なので、向き合った段階で相当の体格差を認識することになりそうだ。

ライト級でのディアス戦とデラホーヤ戦で過大評価されているパッキャオだが、3戦前にはスーパーフェザー級で、マルケス兄とスプリット・デシジョンという結果だったのを忘れてはならない。デラホーヤ戦では出入りを多くした作戦が図に当たったが、もともとテクニックで勝負するボクサーではない。

”Fat Man”といわれるハットンのコンディションがやや懸念されるものの、underdogで気楽に戦えるのは相当のアドバンテージで、前進してしつこく攻め立てるはず。パッキャオの左がもろに当たったとしてもハットンの耐久力が上回ると思う。パッキャオが12ラウンド耐えることは難しいとみる。ハットンKO勝ちにグリーンチップ。

この試合は、WOWOWで実況生中継される。

 

IBOスーパーライト級タイトルマッチ(5/2、米ラスベガス)
マニー・パッキャオ O KO2R X リッキー・ハットン

ああ、ハットンあまりにも無策・・・って感じの一戦でした。おそらくハットン陣営としては、デラホーヤ戦はフロック、普通にやれば勝てると思って最初から全開で前に出たんだろうけれど、1Rのパッキャオが要注意なのは昔から決まっているのに、ガードをあんなに下げてアップライトで前に出れば、一発食っても仕方ないでしょう。

正直、パッキャオはよくやっているとは思うけれど、あの大振りのフックが世界水準かと言われたら、それはちょっと違うと思う。ハットンも相手がメイウェザーなら用心していたはずだから、あまりにもパッキャオを甘く見て無策に過ぎた、ということ。私がメイウェザー・シニアなら、前半3Rくらいまでクリンチしてもみ合ってパッキャオの体力を奪いたいなあ。

次はどうやら、復帰路線のメイウェザー・Jrらしい。わたし的には、パッキャオがスーパーライト以上のナチュラルウェイトとやるのは体力的に難しい、という見解は変わらない。これで、今年9戦目で初の予想黒星。私に乗って買っていただいた米国在住のみなさん、すみませんでした。