029 ファンマ・ロペス敗れる [Apr 16, 2011]

WBO世界フェザー級タイトルマッチ展望(201/4/16、プエルトリコ)
O ファン・マヌエル・ロペス(プエルトリコ、30戦全勝27KO)
オルランド・サリド(メキシコ、34勝22KO11敗2引分け)

先週はラスベガスと東京で世界タイトルマッチ、今週はHBO、Showtimeのペイ・パー・ビュー両社が好試合の興行を行う。中でも注目は、Showtimeのファンマ・ロペスの防衛戦だろう。

先週長谷川がジョニー・ゴンサレスにKOされた。バンタム級時代の長谷川には期待していたけれど、本来の足を使うスタイルとは異なるKO防衛を続けてしまったせいか、まともに打ち合って玉砕した。残念ながら今のスタイルで戦っていては、ファンマやユリオルキス・ガンボアとは格が違うと言わざるを得ない。

さてそのファンマ。デ・レオンを1回KOして一躍スターダムにのし上がったのは2008年。以来コンスタントに試合を続けており、現在2階級目。ロジャース・ムタガに大苦戦してやや評価を落としたものの、フェザー級では危なげなく防衛を重ねている。

今回の相手であるサリドは、前の試合で対抗王者ユリオルキス・ガンボアと対戦していて、ファンマvsガンボアの実力を比較する上で参考になる。その際の予想で書いたように、ファン・マヌエル・マルケスに善戦して名前を上げ、3階級制覇したロバート・ゲレロに判定勝ち(ドーピングで後に無効試合)。クリストバル・クルスに勝ってとうとう世界チャンピオンとなった。

ガンボア戦では、フラッシュ・ダウンとはいえ一度ダウンを奪っての中差判定負けだから、まずまずの内容。最近はきわめてしぶとい戦い方をするので、ファンマ相手でも簡単には譲れないという見方もあるかもしれないが、今回はファンマが快勝するのではないかと予想している。

というのは、ファンマはサリドタイプとかみ合うように思われるからで、早いラウンド、せいぜい5Rくらいまでにファンマの豪打がサリドを捕らえるとみる。ただし、だからファンマはガンボアより強いかというとそうではなく、まともな打ち合いにはならないガンボアには苦戦するとみているのだが、果たしてどうだろうか。

また、米国コネティカット、フォックスウッド・カシノでは、HBOのペイ・パー・ビューでWBCウェルター級チャンピオン、アンドレ・ベルト対ゴールデン・ボーイ・プロモーションの秘蔵っ子、ビクトル・オルティス戦が行われる。こちらは、今乗りに乗っているベルトが圧勝するだろう。実はベルトは、もしかすると現時点でパッキャオとやってもいい勝負になると考えている。

 

WBO世界フェザー級タイトルマッチ(4/16、プエルトリコ)
オルランド・サリド O TKO8R X ファン・マヌエル・ロペス

予想どおり両者かみ合った打ち合いになった。ただしダウンを重ねてKO負けしたのはファンマの方で、サリドがロバート・ゲレロに続く大物食いを果たした。

11敗しているサリドだが、ガンボア戦の予想で書いたようにほとんどが10代の頃の負けで、2002年以降の負けはマルケス兄、クリストバル・クルスとガンボアだけである。マルケス兄戦でも(この試合はホプキンスvsデラホーヤのアンダーカードで、現地で見た)、当てるのが巧いマルケス兄にほとんどクリーンヒットを許さなかった。ただし、ほとんど攻めることもできずに判定負けとなったが。

ファンマの弱点がディフェンスにあるのは、かつてのムタガ戦ではっきりしていたが、抜きん出た攻撃力があるためこれまで全勝で来たし、ここも打ち合いなら負けないとみていた。ところが、地元プエルトリコのファンの目の前で、どうやらワンパンチのフロックではないKO負けである。

映像を見ていないので断定はできないが、これでユリオルキス・ガンボア>サリド>ファンマという順番になってしまった。サリドなら、先日長谷川に勝ったジョニー・ゴンサレスといい勝負なので、申し訳ないがファンマも普通のチャンピオンということになってしまいそうだ。

防衛を重ねてきたファンマなので再戦のチャンスはあるだろうが、仮に再戦で勝ったとしても、これまでの評価を回復するのは難しい。ウィルフレッド・ゴメスがいかに偉大だったかということになりそうだ。これを機にクラスを上げて、内山や粟生と戦ってくれたらうれしいが。