042 今年のゴールデンウィーク~せいうち日記42 [May 10, 2011]

世間一般では10連休のところも珍しくない今年のゴールデンウィーク、昨年から引き続いてハードな職場なものだから、私にとっては飛び石連休だった。

暦どおり2、6が出勤なのは仕方ないとして、30日、4日、5日、7日が休日出勤で、休みなのは29、1、3、8日の4日間。連休なし、振り替え休日など昨年以来ほとんど取れていない。ため息が出てしまうほどハードなのだけれど、もともとゴールデンウィークに出かけることは少ないし、お気に入りの東北へは今年は行きづらい雰囲気である。

飛び石の休みを利用してやったことの第一は、DVDとCDである。WOWOWで「TRICK劇場版」を3本続けて見て、それにあき足らずテレビ版を見たくなり「どんとこいデフレBOX」(シリーズ1から3から1本ずつ計3作が収録されている。)を購入してしまった。

そして久しぶりにTSUTAYAに行って、しばらく前からiPODに録音しようと思っていたperfumeのCDを2本借りてきた。いま主に使っているパソコンは「ネットブック」というやつなので、CDもDVDも入らない。外付けのはあるのだがめんどくさくて、時間に余裕があるときでないとこういう作業をしようという気にならないのである。

そして2本をiPODにインポートした。かなり気に入って、通勤途中にずっと聴いている。いまのiPODは2代目で、ベスト25(最もよく聞いている曲)の上位にはAKBとかクレモンティーヌが入っていたのだが、「マカロニ」だの「チョコレート・ディスコ」だのが上位に進出してきた。奥さんから耳が若いと言われてしまった。

もう一つ今年のゴールデンウィークに時間をかけたのは、村上春樹の「1Q84」である。

最近の村上春樹はずっと期待外れなので、自分で買うのは図書館で借りて読んでからにしようと思っていた。1年くらい前に予約したのだが予約件数が100近くあって、なかなか順番が回ってこない。GW前にようやく1冊だけ順番が来た。それもBOOK2である。まあ、仮に面白いのであれば途中だけ読んでも面白いはずだから、ここから読み始めてみた。

これが、面白かったのである。久しぶりに、初期の村上春樹の作品のテイストがあって、これはいいぞと思った。BOOK2の真ん中あたりまで読んで(教祖が殺されるところ)、これはもったいないと中断して、本屋に行ってBOOK1から3まで買って、最初から読み返した。読み終わったのが連休明けの昨日だから、ゴールデンウィークのあいだ中読んでいたことになる。

結論から言うと、一番面白いのがBOOK2の前半だったのだけれど、まあ最近の作品の中では読み返すに足るものと言えるのかもしれない。ただ、どうなんだろう。あと何十年か経って、この作品が残るかというとちょっと首をひねるところかもしれない。

例えが古いかもしれないが、明治の文豪・夏目漱石の作品で「坊っちゃん」「我輩は猫である」以外を読んだという人がどれだけいるだろうか。この2作は初期の作品であり、朝日新聞の専属になってから書かれた(漱石円熟期の)作品とされる「虞美人草」「三四郎」「こころ」あたりを読んだという人はあまりいないのではなかろうか。

村上春樹も、いまだに読み返すのは「風の歌を聴け」から「ピンボール」「羊」までの3部作(ダンス・ダンス・ダンスは入れたくない。)と初期の短編である。もしかすると、後世まで読み継がれるとすればそれらの作品であって、コマーシャルベースでどれだけ成功したとしても、それ以降の作品ではないような気がするのである。

確かに「空気さなぎ」は作中作品としてよくできていると思うけれど、わたし的には「羊」の中のアイヌ青年の話の方が好きである。まあ、買ってしまったからこれから何度も読み返すことになるはずなので、もしかして感想が変わってくるのかもしれない。

 

[May 10, 2011]