045 ワンクール~せいうち日記45 [Jul 5, 2011]

クールとは日本の放送業界用語で、四半期のことを指す。いまの連続ドラマはほぼ1クール完結になっていて、3、6、9、12月末には特別番組となり翌月初に番組編成が変わる。「シーズン」もほぼ同じ意味だが、クールという方が何となくしっくりくる。両方とも外来語だし、クールの語源も定かでないのに、妙なものである。

Wikipediaによれば「ドイツ後のKur」「フランス後のcours」といった説があげられているが、英語にするとそれぞれcureとcourseだから、近いとはいってもちょっと意味が違う。おそらくナイターとかと同じく日本由来なのだと思うが、季節感のない一定期間というニュアンスを表す際には使いやすい言葉のようである。

さて、6月はラスベガスに行った他にわが家には大きなイベントがあった。長女が結婚して家から出て、奥さんと二人の生活になったのである(長男は何年か前から独立している)。

結婚したのは、ロサンゼルスオリンピックが開かれる前の冬だった。だから新婚旅行はロサンゼルスに行った。今なら自分でアレンジしていろいろできるのだが、当時はツアーで連れ回されただけである。ドルも280円くらいとすごく高くて、80円の3倍以上。ビジネスに乗れるくらいの値段でエコノミーのぎゅうぎゅう詰めの飛行機に乗ったのだった。

それから27、8年。家族が2人から3人、4人と増え、長いこと4人だったのが3人になり、先月元通りの2人になった。十二年前に家を建てた時、子供が独立したら部屋数が多すぎるので2階の1部屋をなくして吹き抜けにしたのだけれど、ついにその構想が役立つ時が来たことになる。

まだまだ新米の老夫婦ではあるけれど、1クール終えたという感想である。四半期と四半世紀もちょっと似ているし、ドラマで言えばひとまず完結ということである。幸いにもともと飲み友達が夫婦になったものだから、ワインを飲みながら話すことにはこと欠かない。それほど生活のペースを変えずに毎日を送れるのはよかったと思う。

一方で意外だったのは、なぜか結婚前にしたかったいろいろなことを思い出したことである。30年前、将来は北海道に移住して涼しいところで生活したかった。この頃そのことを折に触れて思い出すのは、節電で電車の中や会社が暑いせいだけではないような気がする。

 

[Jul 5, 2011]