038 安房高山(撤退)[Dec 31, 2014]


この図表はカシミール3Dにより作成しています。

さて、年末の歩き納めは千葉の山である。スケジュールが空いたのが大晦日で、夜にはボクシングがあるので早めに帰りたい。そこで房総の山の中では比較的整備されている清和県民の森の近く、安房高山に行くことにした。

標高300m足らずの房総の山々だが、歩いてみるとなかなか難しい。こきざみなアップダウンがあって地図で見るよりずっと標高差を感じるし、崖とかやせ尾根など危ないところもある。また足下が石で、その上に落ち葉が積もっていたりするので油断すると滑ってしまう。そして、かつてハイキング客の大量道迷いがあったように、けっこう山は深いのである。

県民の森駐車場に着いたのは8時半過ぎ。ほとんど車は止まっていない。身支度をして歩き始めたのは9時10分前。早くに稜線に上がって、安房高山から三郡山を回って下りてくる計画である。だからもっとも時間が短縮できそうな安房高山近くまで林道を歩くコースを選択したのだが、みごとにその期待は裏切られたのであった。

駐車場から国道410号を南下する。しばらくすると左に林道が分岐するはずである。最初の分岐は産地直売所の前。舗装道路なのでちょっと入って様子をみてみたが、進む方向が違うようだし道幅も狭い。めざす林道は君鴨トンネルができる以前は国道410号線として使われていたはずだから、もっと道路っぽいはずだと思い国道に引き返す。

(あとから考えるとこの道は県民の森の中を走る作業道で、20分ほど進めば尾根道に入れたはずなので、間違えた方が目的地に到達できたかしれない)

さらに数百m歩いて、それらしい分岐に出た。脇を走る国道は交通量が多いが、脇道に入っていく車は見当たらない。ここを入って旧道のトンネル前まで行くと、すぐに安房高山というのがWEBで得た情報である。近くにある看板をみると、まさにこの道が旧国道のようだ。分岐を曲がってすぐにもう一つの林道との分岐があり、こちらは金網で厳重に立入禁止の措置がとられている。

なだらかな坂道を登って行く。さきほどの道とは違って道幅があるが、それでも何とか対向車とすれ違えるくらいだから国道規格とはとてもいえない。でも、ちょっと前まで、房総の奥の方にはこういう国道は珍しくなかったのである。舗装されているので足にはちょっときついが、車の音が聞こえないので快適である。

ところが、大きなヘアピンカーブを曲がって前をみると、道路に大量の土砂が堆積している。大きな石と土や砂、倒れた大木が道路を完全にふさいでいる。春に坂畑に行った時もこういうことがあったが、その時より土砂も倒木もかなり多い。いちおう上まで登ってみたのだが、誰かの歩いた跡もないし、かなりの高さもあるし、足下も不安定なので、引き返すことにせざるを得なかった。

(ここまで、どこにも通行止めと書いてなかった。もっとも、県民の森に書いてない限り同じことだっただろう)

地図をみて善後策を考える。山の南側から登ることをまず考えたが、君鴨トンネル自体かなり長いし登山口までも相当ありそうだ。残念ながら出発点に戻って県民の森の中を通って行くのがいちばん早そうである。仕方なく引き返す。帰りはやや下り坂なので行きよりも時間はかからなかったが、駐車場に戻ると10時15分過ぎ。1時間半近くかけてまだ出発点である。

県民の森の遊歩道を約30分かけて、安房高山への尾根道の分岐点までやってきた。1/25000図でみるとまだ距離があるし、立札には「ここからは県民の森の管理ではありません」と書いてある。これから道が整備されていないことを考えると、目的地の安房高山まで行って戻ってくるのはきびしいような気がした。あと約1時間、遅くとも正午には引き返そうと思った。


旧国道410号をふさぐ土砂と倒木。一応上まで登ってみましたが、突破は無理なので引き返しました。


県民の森遊歩道と安房高山への尾根道の分岐。向こうの立札には、「この先は県民の森の管理ではありません」と書いてある。

 

県民の森管理外に出てすぐ、擬木で整備してある坂道を登っていく。上まで行くとやや広くなった小ピークであるが、特に山名標示等はない。そして下りに向かうとすぐに擬木はなくなり、古くなったロープが行く手をふさいでいる。通行禁止であろうか。木の根が張ってなんとか下りられそうなところを選んでやっとの思いで下りると、下の写真の分岐に出る。

(帰りはさすがにここを登り返す気がしなかったので、「←森林館」の標示に沿って下って行くと、しばらくして元の道に戻った。向こう側にも標識を立ててあれば、無駄に登り下りしなくてよかったのに。)

さらに尾根道を進む。ところどころやせ尾根があったり、片方は崖で片方はササ藪などというきびしいルートを進む。とにかく尾根を忠実にたどったつもりなのだが、だんだん狭くなり、木の枝をかき分けて進んだり、足場のない斜面を尻セードして道のように見えるところに下りたりしているうちに、とうとう先に踏み跡らしきものがなくなってしまった。道迷い遭難か?

落ち着いてあたりを見回す。標高差で50m近く下に道らしきものが見えるのだが、道かどうか定かでないし、そもそもそこまで下りる踏み跡もない。こういう時に頼りになる赤テープもなければ、森林境界票もない。そして県民の森の領域を出てから、自分以外の人間も見かけていない。あれこれ考えると、どこかで正規のルートから枝尾根に入ってしまったようだ。

ここから引き返すのがまた大変だった。来るときは下りだったので尻セードできたのだが、登る時はちゃんと重心を乗せないと身長くらいの斜面だって上がれやしないのである。時間にして5分くらいだと思うのだが、えらく長く感じた。いくらも戻らないうちに、もと来た道の西側に下りて行く道が見つかった。おそらくこれが正規の尾根道なのだろう。

しかし、時間的にも11時半を過ぎ、先ほどの枝尾根迷い込みでかなり気分的に落ち込んでしまった。朝の土砂崩れ引き返しと合わせて2時間近くのロスである。すでに精神的にへばってしまっているし、この日は大晦日、そんなに遅くなる訳にもいかないということで、ここで撤退することにした。

さきほどの分岐(写真)に戻って、「← 森林館」の案内に従って巻き道を行ってみる。すぐに倒木に行く手をふさがれるが、朝と違って向こう側に道が見えているので乗り越えて進む。今回もいくらも戻らないうちにさっき通った尾根道と合流した。よく見ると赤テープがあるのだが、どうしたって擬木で整備してある方が正規ルートだと思ってしまうだろう。

1時間かけて駐車場まで戻り、車ですぐのロマンの森「白壁の湯」に寄って汗を流して帰った。目的地まで行けなかったのはしばらくぶりのことだけれど、撤退自体はこれまでも何度かあったし、今回は土砂崩れで道が通れなかったというアクシデントが大きかった。それにしても私が房総を歩くと、倒木、土砂崩れなどやたらとあるのはなぜだろう。

いずれにしても、このエリアは近いうちに再挑戦しなくてはならない。


尾根道にある分岐。三叉路を上に行く道は擬木があってまぎらわしいのですが、小ピークに上がるだけなので道案内どおりに巻くのが正解(なぜか向こう側には標識がない)。


とはいえ、こんな倒木もあるので油断は禁物です。

この日の経過
清和県民の森駐車場 8:50
9:40 旧道土砂崩れ現場 9:45
10:15 県民の森駐車場 10:15
10:50 尾根道分岐 10:50
11:30 標高257m付近 11:40
12:25 県民の森駐車場
(GPS測定距離  7.5km)

[Jan 12,2015]