310 有馬温泉 [Oct 8,2005]

日本で温泉といえば、やはり有馬温泉ということになっている。以前関西に住んでいたことがあるので、一度だけ行ったことがある。

あれは結婚してすぐのことだったので、85年の2月か3月だったと思う。その年の2月に結婚した私たち夫婦は、長期の(といっても1週間!)休暇などこういう時にしかとれないからということで、定番のアメリカ西海岸に新婚旅行ということになった。しかし、当時まだ1ドルが200円台、それも300円に近い方だったため、日本円で二人で100万円近い金額(諸費用含む)を用意したにもかかわらず、あまり満足のいくものではなかった。

エアはエコノミー、ホテルも今考えるとエコノミー、食事もたいしたことはなく、4泊6日ではじめからスケジュールがきついにもかかわらずSFOに着くべきところLOSに着いてしまい観光予定が1日つぶれる。寒暖の差(この時、日本は大雪)と時差ぼけで体調も悪い。と、かなりさんざんな新婚旅行となってしまった。

幸いに、余ったトラベラーズチェックを日本円に換えると10万円くらいになった。そこで、このおカネはもともとなかったものだから、思い切って高級温泉旅館に泊まろうということになった。これが本当に楽しかったのである。当時住んでいた樟葉(くずは)から、京阪と国鉄を乗り継いで神戸へ。当時できたばかりのボートピアランドでいろいろな乗り物に乗って遊び、午後になって有馬温泉に向かった。

だが、そこが関東人の悲しさ、有馬温泉に行くには神戸電鉄の有馬口というところで乗り換えなければならないところ、さらに三田の方に行き過ぎてしまい、折り返しの電車を1時間も待つことになってしまった。宿の予約もしていないし、日は暮れてくるしでちょっと心細かったが、関西とはいっても日本だし(問題発言か?)、いざとなったら家に帰ればいいのだから、ほとんど誰もいないホームでのんびり1時間しゃべっていた。

泊まった宿は「兵衛紅葉閣」。予約なしで観光案内所に行ったらここしか空いてなかった。値段は結構およろしかったが、まあ予算内。もう20年も前のことだが、檜だか石だか分からないつるつるの浴槽でお湯もものすごくしっとりしていて、さすが有馬温泉と思ったことを覚えている。ただ、旅館内がえらく広く、また込み入っているものだから、一度部屋に戻るともう一回風呂に行こうという気にならなかったのが残念であった(新婚だし)。

もちろん食事は部屋食。ちょうどその頃「おれたちひょうきん族」の最盛期で、その晩は「ひょうきんベスト10」でウガンダがマイケル・ジャクソンの「スリラー」を踊ったことをなぜか覚えている。

[Oct 8,2005]