060 高原山(ミツモチ) [May 2, 2017]


この図表はカシミール3Dにより作成しています。

2017年のゴールデンウィークはリタイア後初の大型連休であった。リタイアしているからといって毎日が休みということはなく、学校と同じように毎日職業訓練所ポリテクセンターに通っているので、平日は自由にはならない。幸い、5月の1日2日だけは訓練もお休みになったので、奥さんと山に行くことにした。場所は、昨年の秋痛い目に遭った高原山である。

平日とはいえゴールデンウィーク中であるので、早めに予約をとらなくてはならない。以前から気になっていた小滝鉱泉を5月1日泊で予約して、天気次第で1日ないし2日に登る計画を立てた。

そして、5月1日は大気の状態が非常に不安定となり、関東各地で落雷やゲリラ豪雨があった日である。幸い、栃木県北部では大荒れということはなかったものの、それでも雨風が一時強まったので、弾力的な計画にしてよかったということである。翌日は朝から五月晴れ。風はやや強かったものの、まずまずの山日和となった。

宿から大間々駐車場までは30分ほど。これまで2回の高原山は日帰りの忙しいスケジュールだったけれど、今回はゆっくり眠って体力は十分、車窓から見る景色もいままで以上に雄大である。9時過ぎに、八割方埋まった駐車場に到着すると、まだ頭に雪を被っている日光連山が間近に見えた。

さて、今回はどの日に登るかはっきりしなかったので、八海山神社からミツモチというコンサバティブなルートとした。昨年秋は釈迦ヶ岳往復で大バテしたので、そのときの原因となった水は多めに持ったものの、それほどきついコースではないはずである。

まずは八海山神社に向けて遊歩道を進む。いきなり、真新しい「クマ注意」の看板が掲げられていてびっくりするが、人の多い山なので出くわすことはないだろう。しばらく歩いて、登山道入り口の分岐点。ここから八海山神社へ往復して、帰りは分岐点を先に進んでミツモチに行く予定である。

来る途中の八方ヶ原林道では山桜も葉桜になっていたが、標高1500m近いので新緑もまだ目立たない。ときどき林道でピンクの花が咲いていて、何の花だろうと奥さんと話していたのだが、アカヤシオという花らしい。このアカヤシオも、後から行ったミツモチで一枝蕾になっていたくらいだった。

八海山神社へは登山口から急勾配を登り、いったん緩やかな尾根道となり、最後にまた岩場の急勾配を登る。もう3回目になるので見慣れた道で、それほど疲れることもなく標高を上げる。緩やかな尾根道に乗り上げると、眼下に矢板市内から茨城県までの眺めが広がる。この日は急ぐこともないので、景色のいいところで小休止を取りながら登った。

稜線に登ってから八海山神社まで、南西から南東にかけての景色が広がる。すぐ下に見えているなだらかな山が、これから登るミツモチだろうか。さらにその下には、矢板カントリークラブのフェアウェイがくっきり見えている。

この矢板カントリー、私が社会人2年目のときに回ったコースである。600ヤード近い超ロングコースがあって、ティーショットを200ヤード飛ばさないとOBになってしまう谷越えだった。その頃自分は前途洋洋だと思っていたのだけれど、40年近く経って想像とはかなり違っていたなぁと思い出す。それでも、今からやり直す時間は残されていないのであった。

そんなことを考えていたら、にわかに風が強くなってきた。雄大な景色を楽しみたいのは山々だが、そろそろ時間である。10時30分出発。いったん分岐点まで下りて、南のピークであるミツモチに向かう。


前日の不安定な天気から一転して、この日は快晴。大間々駐車場からの道も快適。


3回目の登りなので、かなり慣れてきた。八海山神社まではひと登り。


八海山神社からは日光連山から茨城県まで180度の大展望。

 

八海山神社を後にして、ミツモチ分岐点に向かう。下り始めてすぐ、「ミツモチ→」の細い登山道があるが、どこをどう通るか分からないので安全策で太い道を下りる。平日とはいえ、連休中なのでこれから登ってくる人達も多い。気のせいかうちの夫婦と似たり寄ったりの年恰好の二人連れが多い。

分岐点に下りて右に折れる。道は駐車場からの砂利道が続いている。車両通行止めであるが、ジープでも走れそうな道である。分岐点からミツモチまで2.8kmと表示がある。地図で見るとずっと下りなのだが、微妙に登り坂である。急勾配を下ってきてすぐなので、ちょっとしんどい。

道の両脇からは熊笹が伸びていて、その中をカタクリの花が咲いている。南斜面で日が差すとあたたかいのでもっと花が咲いていていいような気がするが、金精道路が開通したのはゴールデンウィーク前なので、まだまだ寒いということなのだろう。日光連山はまだ雪をかぶっているし、間近に見える釈迦ヶ岳も谷筋は白く雪が残っている。

ミツモチへの道は八海山神社への分岐から伸びている青空コースと、大間々駐車場に直接向かうやしおコースの2つがある。この日は先に八海山神社に登ったので青空コースでミツモチに向かい、やしおコースで駐車場に帰る予定である。青空コースは基本的にすべて砂利道の車道規格で、そのまま県民の森へ下りて行くようであった。

傾斜は全体になだらかに下っていて、登山というよりもハイキングである。途中、釈迦ヶ岳が展望できる広場があるが、それ以外はひたすら砂利道が続く。1/25000図を見る限り下る一方のように読めるのだが、ときどき微妙に登り坂となる。こういう坂は意外としんどい。

途中で掲げてあった案内板によると、このルートには昔、釈迦ヶ岳で山岳修行する人達が寺を建てていて、100年くらい前には堂宇があったということである。その後火事があって焼けてしまい、再建しようとしたところ材木を曳いてきた牛がどうしても急坂を登らないので、仕方なく寺は麓に建てて現在に至っているということである。

青空コースの道はけっこう長く、四、五十分かかってようやくミツモチに到着した。広場になっていて木のテーブルと椅子があり、70m上には展望台がある。ここからの眺めがまたすばらしい。ちょうど正午なのでお昼休憩にする。休んでいるちょっと先に、一枝だけアカヤシオが咲きそうになっていたので、先着していたおじさんおばさんグループが写真を撮っていた。

帰りはヤシオコース。こちらは青空コースとは打って変わって登山道である。登山道なので道幅は狭く、登ったり下ったり傾斜が間断なく続く。とはいえ、釈迦ヶ岳への道ほどではなく、ひとしきり登ってまた下って繰り返しでいいトレーニングになる。

他のグループはみんな青空コースを戻って行ったので、あまり通る人がいない。それが原因なのか、カタクリの花が道のど真ん中に咲いていて、何度も踏みそうになった。1時間ちょっとで、駐車場のすぐ近くに戻る。奥さんによると、行きに通った青空コースより気持ちがよかったそうである。

車で5分ほど下りた「山の駅たかはら」に寄って顔を洗い、せっかくなのでソフトクリームを頼んだ。おいしかった。4時間ほどの山歩きだったが全く疲れるということはなく、翌日も足腰に痛みが残ることはなかった。たまには、こんなゆるい山歩きがあってもいい。実は、釈迦ヶ岳もこのくらいだと予想していたのだが、そんなことはなくて痛い目にあったのである。

[この日の記録]大間々駐車場 9:10 → 10:10 八海山神社 10:30 → 11:40 ミツモチ 12:10 → 13:30 大間々駐車場(GPS距離 8.7km)

 


いったん急坂を下りて、今度はミツモチに向かう。青空コースはほとんど砂利道。


ミツモチには、展望台と休憩所がある。八方ヶ原では咲いていたアカヤシオがこのあたりではまだ蕾でした。


帰りのやしおコースは一転して山道。アップダウンが結構ありましたが、まあ、釈迦ヶ岳ほどではない。

[May 29,2017]