612 岩婦温泉・岩婦館(爆) [Feb 15, 2013]

この間行って来た温泉なのだが、WEB情報と実際とでかなり差があるので、早めに上げておく。結論から言うと、コアな温泉ファン以外は避けるのが賢明である。

温泉に何を求めるかはひとそれぞれだし、時代の流れもある。私自身は別府温泉保養ランドは嫌いではないが、ああいうところは受け付けないという人は当然いるだろう。ただし、ここの場合、別府温泉保養ランドと違って湧出量そのものが少なく、多くのお客さんを受け入れるキャパシティがない。

まず、ここまで行く道が狭い。高速道路の東と西から岩婦湖への道があるのだが、いずれも車のすれ違い困難な道である。対向車が来ないか用心しながら進むと、ようやく湖が見えてくる。2軒の温泉館があり、奥の方の「岩婦館」がWEBでよく紹介されている。

私と奥さんが着いた時にちょうど出てきた夫婦連れがいて、奥さんの方がひどく不機嫌な様子だったので「外れ」の予感はしたのだけれど、せっかく来たので玄関に向かうと、すぐそこにおばさんが待ち構えていた。入ってすぐに古びた応接セットが置かれていて、そこにおばさんが大音量でTVを見ている。

「おひとり900円です。」と言われ料金を支払う。スーパー銭湯並みの値段である。すぐ奥に「男湯」「女湯」と書いてあるガラス戸があるが、まるでトイレのような風情である。戸を開けて入ると、脱衣所があって、その奥が浴室。風呂は2人くらいは入れそうだが、洗い場が不釣り合いに広くカランが6ヵ所もある。

この日は山登りで大汗をかいていたため、いずれにせよ着替えなくてはならなかったので、ともかくも服を脱ぐ。成分表を探すけれども、目につくところには張っていない。ガラス戸の脇に、「この温泉は温泉ミシュランで三ツ星です」と書いてあったが、まさかあれが成分表のつもりではあるまいな。

浴室に入ると、「このお湯はボイラーで沸かしているので大事に使うように」注意書きが貼ってある。成分表はないものの、「加温」「循環」はまず間違いないということになる。その割に、カランから出てくるのも温泉である。シャンプーも置いてあるから頭もこれで洗えということなのだろうが、出が悪いうえに硫黄くさいのであまりうれしくない。

湯船はそれほど広くない岩風呂である。黒湯と俗にいわれる東京湾周辺によくある色つきの温泉だが、他の黒湯と違って硫黄がかなり匂うのが特徴である。ただし成分表がないので、これがかけ流しでも同様なのか、湯船を洗っていないので硫黄分が沈殿しているのかは不明である。

脱衣所には洗面所が付いていないため、いったん廊下に出て奥にある洗面所を使わなければならない。いまだったら山小屋にしかないような、共同の流しの洗面所である。その奥にはかつて使われていたらしい個室があるが、いずれも「使用中」の札がかけられ、料金表にはガムテープが貼ってあるところを見ると、もうメンテナンスしていないのであろう。

結局座るところは入口の応接セットしかなく、ここに座ると大音量のTVとおばさんに話しかけられるのに耐えなければならない。いまどき自動販売機もなく、ジュース類はおばさんの家庭用冷蔵庫の中に入っている。冷水器もないしお茶も水も出てこないが、自分の家だけにおばさんは一人でコーヒーか何か飲んでいる。

これで900円はかなりのぼったくりであろう。ちなみに、書いてあった星三つとは、私もよく見る「立ち寄り温泉みしゅらん」のことだと思うが、これは個人のサイトで行政も保健所も無関係である。ここのお湯をなめてみたサイトの管理人さんの勇気には敬意を表するが、素性の確かでないお湯は私には楽しめない。

ちなみに、奥さんの入った女湯には、現地の人らしいおばあさんが、流しもせずに湯船に入ってきたので、あわてて出てきたそうである。うわ!ちなみに、車で20分ほど走ると漁師料理「かなや」に天然温泉がある。東京湾を一望する好立地で、設備も整っている。


岩婦館のエントランス。入口すぐに、おばさんが待ち構えています。

[Feb 15, 2013]