811 芦ノ牧温泉 [Sep 3, 2008]

会津若松から南に車で30分ほどに位置する芦ノ牧温泉は、栃木県と福島県会津地方を結ぶ国道121号線沿いにある。山を一つ越えた向こう側に有名な大内宿があり、江戸時代まではそちらが主街道(会津西街道)だったということになる。

8月31日、日曜日の午後、国道から温泉街に入るが人通りは全くない。その中から、日帰り入浴の表示がしてあった「湯の華苑」に入ってみる。「源泉100%・掛け流し」とのことである。入口を入ると入浴券の自動販売機があり、奥に浴場と休憩室があって、廊下にはソファとマッサージチェアが置いてあった。

脱衣所には成分分析表が掲示してある。+イオンはナトリウムイオンとカルシウムイオン、-イオンは塩素イオンと硫酸イオンが多い。昔風にいうと、食塩泉(塩化ナトリウム)と石膏泉(硫酸カルシウム)の混ざった温泉である。内湯と露天の2つの浴槽がある。

見たところ、まず源泉を露天に入れて、そこから内湯に引いているようだったので、体を洗った後まず露天風呂へ。入ろうとしたら、びっくりするほど熱くてとても入れない。水を入れられないのかと探してみたが、さすがに源泉掛け流しだけあって、水を足す蛇口がないのであった。

足をつけたり手をつけたりしてみるが、とても無理であった。私のほかにもう一人出たり入ったりしているおじいさんがいたが、その人も内湯だけ使っていた。熱湯コマーシャルじゃないんだからと思いながら、おじいさんが出て一人になるのを待って、内湯に入る。

内湯は露天より少し温度が下がっているのと、蛇口があって水を足せるので、なんとか普通に入ることができた。はじめは遠慮がちに水を足していたのだが、しまいには盛大に水をざふざぶ出しながら、ようやく肩までつかる。ここの湯船は深くて、普通に座るとおぼれてしまうので、底に石が置いてあってそこに座って入る。そういえば、道後温泉(松山)も浴槽が深かったのを思い出した。

例の白骨温泉の騒ぎ以来、天然とか掛け流しの表示がうるさくなってしまったが、こういう場合大変困る。後で成分分析表を見直したら、源泉の温度は57度である。それぞれの宿に着くまで多少下がっていたとしても50度近くはあるはずで、水でうめなければ普通の人は入れない。

ところが水を足すと、「源泉掛け流し」と名乗ることができないので(「加水」となる)、おそらく仕方なくそのまま入らせているのであろうと思われた。しかし、源泉掛け流しは確かにうれしいものの、入れなければその良さも分からないのである。

正直なところ、お湯の良し悪しは全く分からず、ただただ熱いという印象だけが残ったのは残念なことであった。


湯乃華苑エントランス。日帰り入浴はありがたいが、お湯がちょっと(というより相当)熱い。


芦ノ牧温泉から山一つ越えたところにある大内宿。江戸時代の宿場町の家並みが残されている。

[Sep 3, 2008]