016 那覇もぅあしびー [Mar 7, 2016]

沖縄に行った際に飲む店としては、長らく「百甕(ももがーみ)」をひいきにしてきた。名護の蔵元であるヘリオス酒造の直営店で、おいしい古酒を飲ませてくれる店だったからである。

ところが、通うたびに酒も料理も水準が下がってしまい、前回行った際には沖縄バンドによるライブすらなくなってしまった。それで勘定が安いならば文句は言わないけれど、そこそこの値段を取る店なのである。コストパフォーマンスが非常によくないということである。そこで、1月の沖縄出張では違う店を探してみることにした。

私の基準としては、値段の高い安いよりも酒の良しあしが重要である。モノレールから歩いて行けるところを主眼にWEBをいろいろ見てみると、「もぅあしびー」というお店に目が止まった。県内の泡盛が何十種類も置いてあって、カウンター席があるというから一人でも大丈夫、場所はモノレール沿いで県庁前と美栄橋の間だから、ホテルから歩いて行ける。

せっかくなので国際通りをひやかしてみる。相変わらず、日本語でも琉球語でもない言葉が行き交っている。「海人」に入ってTシャツを買う。XLでサイズがどうか心配なのだが、それより上はデザインが限られる。「アメリカンサイズのXLなので、大丈夫だと思いますよ」という店員さんの意見もあったので、1枚購入。3000円以下だったので安いなと思ったていたら、生地が少々薄かった。

さて、国際通りを直進していたら牧志の先までモノレールと合流しないので、適当な太い通りを左折する。通りの左右は住宅とマンションである。東京だと厚手のコートが必要だが、那覇ではワイシャツ1枚で歩いても平気である(さすがにちょっと涼しいが)。

5分ほど歩くとモノレールが見えてきた。モノレールの下は川で橋がかかっているが、その橋まで来ると、すぐ右手に明るくなっているのが「もぅあしびー」である。探すまでもなく見つかった。

店の中はけっこう広い。一人というと、カウンターに案内された。テーブル席には何組か先客がいたけれども、みなさんおとなしく話していて静かである。沖縄の飲み屋というと席の間隔が狭くみんな大声で話をしている雰囲気があるのだが、こちらの店は比較的人口密度が低い。そして、カウンターの椅子には柔らかなクッションが置かれていて、すわり心地が大変よろしい。

とりあえずオリオン生ビールと、豆腐よう、島ラッキョウの天ぷらをオーダー。カウンターの前では、WEBに写真の載っているおばさんが鍋をふるって、チャンプルーやイリチー、天ぷらを作っている。やがて生ビールが到着。突き出しはゆし豆腐のスープである。まずビールをいただく。歩いて来たのでとてもおいしい。

さて、本命の泡盛である。昔ながらのくさい泡盛が飲みたいので、石垣島のを探す。おお、何種類もある。ただ、古酒となると1合あたり1000円以上するので、白百合のレギュラーをストレートでお願いする。

豆腐ようを薄く切って、白百合ストレートをいただく。はるばる沖縄まで来たと感じるひとときである。チェイサー代わりにオリオンビールを飲み、島ラッキョウの天ぷらを塩で齧る。やっぱり、沖縄に来たら飲まなきゃなー。

白百合を2杯の後は、請福をお願いし、つまみも海ぶどうとフーチャンプルーを追加。料理は言うことなし。すわり心地のいいカウンター席で、鍋をふるうおばさんの作ったフーチャンプルーで飲んでいたら、特に話をした訳でもないけれどなごやかな気分になった。

ちなみに、「もぅあしびー」とは「毛遊び」と書き、沖縄でいうところの合コンのことである。「毛(もぅ)」とは原野、原っぱのことで、若い男女が原っぱに集まり、歌や踊りで盛り上がった琉球王国時代からの風習だそうである。琉球民謡の多くは、「もぅあしびー」によって伝承されてきたということである。


国際通りから少し離れ、モノレール沿いに「島人酒場 もぅあしびー」はある。


とりあえずお願いしたのは、豆腐よう、島らっきょうのてんぷらにオリオン生ビール。この後、品揃え豊富な泡盛でいい気持ちになりました。

[Mar 7, 2016]