111 桜島と鹿児島市 [Aug 24, 2009]

このところ、プライベートで出かけることがほとんどできなくなってしまった。唯一可能なのは仕事の合い間に周辺をちょこっと回るくらい。先週は鹿児島に行ったついでに、桜島を間近に見ることができた。

鹿児島市の、特に海岸線のどこからでも、桜島を望むことができる。市街地から海をはさんで、成層火山がまっすぐに立ち上がっている姿はとても印象的で、全国の県庁所在地の中でも最高の景色のうちの一つといって間違いないと思う。

鹿児島県は、鹿児島空港のある霧島市より南に進むと、鹿児島湾を真ん中に挟んで、西に薩摩半島、東に大隅半島の2つの半島に分かれる。そして、大隅半島の中心部、鹿屋(かのや)あたりまで行ってしまうと、反対側の薩摩半島にある鹿児島市に戻るのは大変である。

陸伝いに行こうとすると、いったん空港付近まで戻らなければならず、車で3時間近くかかってしまう(ちなみに、かつてあった国鉄は廃止されて大隅半島を走っていない)。そこで、鹿児島湾のほぼ中央にある桜島を通って、フェリーで鹿児島市内に入る経路が使われることが多い。このフェリーは24時間動いているそうだ(と、看板に書いてあった)。

そしてこの桜島、よく噴火するのである。この時も、黒い噴煙が上がっていた。そもそも、桜島と大隅半島が地続きになったのは大正時代の大噴火によるものだそうで、道路の脇にある展望台の周辺には、ちょうど軽井沢の鬼押し出しとか、伊豆大島の三原山のように、流れてきた溶岩がそのまま固まってしまった様子が残されている。

夏のこの時期には、風向きのため噴煙が鹿児島市に向かって飛んでいくことが多いそうで、鹿児島市に入ると、車道にも歩道にも、止まっている車の上にも火山灰が積もっている。風が吹くと、この灰が宙を舞うので、遠くの景色はうす黄色く霞んだように見える。ホテルに着いて荷物を置くと、周囲に灰が落ちたのにもびっくりした。

街中を歩くと、あちこちに市指定の「灰捨て場」があって、指定の灰袋に詰められた火山灰が積んである。生ゴミと違って燃やせないし、どうやって処分するのだろう。気のせいか、眼科医院がかなり目に付く。多分、外に洗濯物を干すのは難しいだろうし、火山が近くにある生活というのもかなり大変そうである。

珍しがって見るのも申し訳なかったけれど、全国いろんな土地があり、いろんな気候風土があるんだなあ、と改めて思ったのでした。


南の山ろくにある展望台から見た桜島。周囲に見えるのは大正噴火の溶岩流だそうです。

[Aug 24, 2009]