126 2010年春のマカオ [Apr 6, 2010]

海外遠征のチャンスがないまま、1年が過ぎて春になった。最後の連休にエアを予約したものの忙しいのは相変わらずで、1週前には四国往復を2回。遠征の週には、東北、関東をそれぞれ日帰りと九州往復。金曜日の夜の飛行機で東京に戻ってきて、土曜日には香港へ出発というハードスケジュールである。

午前中はゆっくりして、午後から成田空港へ。こんなケースも想定して、午後便にしておいてよかった。考えてみたら昨年の遠征もノースウェストで、さくらラウンジは初めてだったが、人が一杯でノースのラウンジより気ぜわしい。置いてある飲み物もイマイチっぽいのは、やっぱり会社更生法の影響だろうか。

それでも、(往路だけ)アップグレードしていただいたので機内食はビジネス仕様となり、文句はいえない。カメラで撮ろうと思ったら、今回は携帯で全部すませるつもりでデジカメを持って来ていなかった。機内食は破たん前のノースウェストがびっくりするほど良かったが、その後グレードダウンしてしまった。ところが、今回のJALはそれよりさらにグレードダウンしているような印象。やっぱり会社更生法の影響だろうか(しつこい)。

飛行機がやや遅れて到着したので、チムサーツイに着いたのは現地時間の午前0時。この時間にもかかわらず、地下鉄も大通りも人がいっぱいである。若い人がいるのは分かるけれど、仕事帰りのおばさんが真夜中過ぎに、普通に地下鉄に乗っているのにはやや違和感がある。今回の香港泊はKowloon Hotel 。あのペニンシュラの系列ビジネスホテルで、立地もすぐ裏。便利でかつ安いので、何度か使っているホテルなのであった。

さて、今回マカオに直行せず香港泊を入れたのは、しばらく行かない間に香港の食材が品薄になってしまったからである。老抽というあちらの醤油、香醋・紅醋といったあちらの酢を使うとスーラータンなどの中華料理がひと味違ってくるのだが、なくなってしまった。中国茶や貝柱も、補充する必要がある。

翌朝はまず地下鉄・港島線に乗り、銅鑼湾(コーズウェイベイ)へ。ここにはそごう(崇光)があって、わが家ご用達の福茗堂茶荘の支店がある。福茗堂は香港国際空港にもあるのだが、前行った時は工事中で見当たらなかった。今回も見つからないかもしれないので、まずそごうに向かったのである。

しかし、なぜか地下鉄は大混雑。しかも、昼日中にもかかわらず、ゆうべ真夜中過ぎに乗っていた人たちと比べてもずいぶん人相がよろしくない(?)。昼間と夜中の客層が入れ替わってるなと思っていたら、みんな銅鑼湾で下りて駅も大混雑である。「ああ、なるほど」と気がついた。この日は日曜日。週に一度、フィリピンからの出稼ぎおばさん達がヴィクトリア・パークに大集合する日なのであった。

思わぬ人ごみで気疲れしてしまって、福茗堂で鉄観音とジャスミンティー、上環の問屋街で貝柱を仕入れたところで、気力が途切れてしまった。思えば、ずっとハードスケジュールで昨夜もあまり寝ていない。あとはマカオに行ってから買えばいいだろうと作戦変更して、信徳中心からターボジェットに乗ったのでありました。

 


八百伴(ヤオハン)跡に忽然と現れた青い建物。海立方娯楽場です。

 

今回は普通にターボジェットで港澳碼頭へ。入国は相変わらずの混雑で、1年前と変わった点といえば、表示がゴンベイと同じく電光表示となったこと。ただ、”VISITOR”ではなくて、”PASSPORT”となっているので、一瞬どこに並んだらいいのか迷う。ともかく、1年ぶりのマカオである。

フェリーターミナルを出ると、行く手に青い妙な模様の巨大なビルがある。かつて、ヤオハン(八百伴)のあったビルは1年前は工事中だったが、この建物となったらしい。近づいて見ると「海立方」と書いてある。娯楽場とも何とも書いてないので、何だか妙である。ただし入口にセキュリティがいて、この立地なので多分そうだろうと思っていたら、やっぱり娯楽場だった(中は普通のカシノである)。

さて、今のマカオは焦点を絞らないと、とてもじゃないが全部の地区を見て回るのは無理である。今回、事前に計画していたのは、まずグランドリスボアで常設となったというポーカールームの状況調査、次にコタイ地区の現状視察である。

グランドリスボアのポーカーについては、長くなるのでまた改めて書くことにするが、コタイ地区については、昔のタイパ・コロアネ・コーズウェイ、今ではコタイ・ストリップと呼ばれる大通りをはさんでベネチアンの向かいに工事中であった一画が、堂々オープンされていた。

名前をCity of Dream Casinoというこの娯楽場は、建設中だったグランド・ハイアット、クラウン、ハードロック3ホテルをグランドレベルで結んでいるカシノで、周囲をブランドショップなどのテナントがぐるりと取り巻いている。大通り沿いは大きな池になっていて、おそらく噴水ショーなどが行われるのであろう。もちろん、カシノから直接各ホテルに入れるようになっている。

中は普通のカシノだが、昔のマカオに比べてマシンゲームのスペースが広くなっているのが特徴のようだ。スロットマシーンはもちろんのこと、大小、ルーレット、バカラのマシンゲームが置いてあって、ほとんど席が埋まっていたことからそれなりに集客力があるのだろう。

特に大小はしばらく待っていても席が空かないくらいの盛況で、3つのサイコロが最後のタイミングで「どかーん」と上に跳ね上がるのは、見ていて結構面白い。ご存知のとおりリアルの大小は覆面をかぶせされていてダイスが動くところは見えないので、視覚効果という点ではマシン大小はすぐれものではないかと思う。

テーブルゲームは当然バカラが主体で、じっくり座っていないので分からないが新しい賭け方が出てきているらしい。ベネチアンでも2つのゲームを同時並行して進めるバカラテーブルがあって、全部対子だと大変な倍率になるという卓があったが、おそらくそういうパターンだろう。

思うに、テーブルに腰をすえてじっくり賭けるという客よりも、まさに一攫千金、カシノにいるわずかの時間の間に大儲けするか有り金全部スルか、という客を想定しているのではないだろうか。平日の昼間ということもあったのだろうが、テーブルは半分以上閉まっていた。もっとも、平日の昼間に半分開いているというのもすごいが。

今回は座った途端にいきなり連敗というパターンばかりで、ここも傷口が大きくなる前に退散せざるを得なかった。遠征を通して、バカラは1回もナチュラルが来ないし、三公はファーストベットが235(最も弱い)。ブラックジャックは最もいい手がA7で、基本は最初の2枚で10以下という厳しい状況。1年前もこんなだったかなぁと思いつつ、ぴかぴかのカシノを後にしたのでありました。

 


ベネチアン向かいにオープンした新カシノ、City of Dream Casinoのエントランス。ハイアット、クラウン、ハードロックの3ホテルと中でつながっています。

 

さて、City of Dreamを後にして、官也街あたりまでのんびり歩こうとしばらく進んでから、そういえば以前もこのルートを歩いたことを思い出した。天気もいいし風もないので、今回は新しいルートを開拓してみようと、少し戻ってマカオ空港へ行ってみることにした。

高台を前方に見て、右側(東側)に向かう。片側3車線の広い道路に沿った敷地は、澳門科技大学である。澳門大学はご存知のとおり新世紀酒店の上にあるので、マカオの2大学はいずれもタイパ島ということになる。キャンパスは静かで、中を歩いている人達をみるときちんとした身なりをしている。それなりの高額所得者の子弟ということだろうか。

科技大学の先にある建物は、科大医院と書いてあるから、大学病院である。したがって科技大学には、医学部があるということである。結構新しいので、コタイ再開発以降に作られたもののようだ。マカオの病院というとギア灯台隣の山頂病院があるが、見た目だけでいうと科大医院の方が新しくて安心そうだ。もっとも中まで確認した訳ではないけれど。

科大医院を過ぎると、緩やかな上り坂。右手は空港の敷地で、多くの飛行機や航空貨物を運ぶトラック、空港利用者のための駐車場が広くとられている。マカオ空港はタイパ島の沖を埋め立てて1本の滑走路を作り、その滑走路と空港ビルを2本の埋立て道路で結ぶという面白い構造となっている。

この春の成田空港発着枠増に伴い、エア・マカオの成田・マカオ直行便が飛ぶようになったらしいが、まだ同社のホームページにはダイヤが掲載されていない。毎日ではなさそうだから使い勝手は良くないかもしれないが、香港乗換えの手間がかからないのは魅力である。東京・マカオの早割は49,000円。満席になることもなさそうだし、一度使ってみたいものである。

空港ビルに入る。ちよっと狭く感じるのは、香港国際空港や広州国際空港と比べてしまうからで、開港からそれほど経っていないのできれいなビルである。銀行も入っていたが、おそらくレートは若干落ちるのではないか。今回良かったのはリスボア横の環球で円対香港ドルで0.0835。サンズが0.0831で、香港国際空港が0.0788。以前は0.06台というときもあったから、10万円両替しただけでホテル代違うことになる。

上の階に登ってロビーの写真を撮り、階段を下りていくと前方に見慣れた顔が。なんとTeshiさんである。今回の遠征ではどなたともお会いできなかったのだが、またカシノではなく散歩の途中でお会いするとは奇遇である。この日の午後帰国されるそうで、出発までまだ1時間ほどあるのでVenetianに行かれるということでした。

私の方はこの日の夜、今回唯一の戦果といっていいグランドリスボアのイン・ザ・マネーがあったのだが、Teshiさんも前の日のデイリー・トーナメントでイン・ザ・マネーということでした。おめでとうございました。

今回のマカオは天気に恵まれて、外を歩いている分にはすごく気持ちよかったけれど、街中は相変わらず大勢の大陸客でにぎやか(うるさい?)。特に帰りの香港国際空港行きのフェリー待合室では、狭いところに長時間、耳をつんざくような中国語の大声で気が遠くなりそうになり、その点でも次回は直行便かな、と思わないでもなかった1年ぶりのマカオでした。


マカオ国際空港ロビー。10と書いてあるのは、おそらく開港10周年。この写真を撮って階段を下りるところで、てしさんとばったり顔合わせしました。

[Apr 6, 2010]