211 珠海中葯谷 [Feb 28, 2008]

今年初めての海外は、なじみのマカオである。今回も広州便で、広州から珠海までは機場快線である。100km以上運んでくれるのに、片道RMB¥90(帰りはRMB¥81)、約1,400円くらいとお値打ちのお値段だが、現地仕様のバスなのでちょっと覚悟が必要である。着くまでの約3時間、トイレもなければトイレ休憩もないのだ。

3時10分発予定のバスは、定員一杯押し込んで3時半に空港を出る。このあたりすでに現地仕様である。空港を出たときには西日がまぶしかったのに、珠海に近づくにつれて雨が強く降ってきた。拱北(ゴンベイ)に着いたのはちょうど6時。到着場所がいつもと違い関門が正面に見える。帰りに気をつけなければ。

さて、土曜から火曜まで3泊4日の遠征だが、最近、星期六(土曜)のマカオのホテルは異常な高値が続いている。ほとんどすべてのホテルがHK$1000以上しているのである。つい何年か前まで、土曜日だって400~500で泊まっていたことを思うと、おとなしく払う気にはとてもならない。

だから今回はひと工夫を試みることにした。とりあえず、この道の達人であるさまよい人さんに教えていただいて何度か来たことがある、珠海の誇るマッサージ・テーマパーク中葯谷(ジョンヤオグウ)の格安のマッサージでリラックスしてから、真夜中にマカオ入りしてそのまま徹夜で打ちまくろうと思ったのである。

そんなことを考えながらバスから降りて、すぐ近くの地下商店街入口からタクシー乗り場を目指して進んでいくと、ちょうど目の前に代理店がある。ふとみると、「珠海和田度暇村酒店 平日300 休日400」と書いてあるではないか。珠海和田度暇村酒店といえば中葯谷の正式名である。

確かホームページには、平日RMB¥880、休日は15%増と書いてあったはずだが、マカオと同様、珠海も公表価格と代理店価格には相当の差があるようであった。RMB¥400で泊まれるなら、全然お得だし、マッサージを受けてそのまま休めるのは何よりである。という訳で、急きょ予定を変更して中葯谷に泊まることにした。

注.2008年2月現在、1RMB\=約16円、1HK$=約15円。人民元の方が1割ほど高い。

 


中葯谷夜景。英語名をChinese Medicine Valleyというそうです。

 

さて、タクシーの時間待ちがあったり渋滞があったりして、中葯谷に着いたのは7時半近くになってからだった。デポジットRMB\500を預けると、部屋に案内される。例のマッサージフロア「国医養生館」の上、3階が客室となっており、約20の客室がある。1ベットのVIPルームに通されるが、普通料金のため、サウナとスチームは使ったら有料ということである。

中国はあまりトイレがきれいでないところが多い。国医養生館のトイレも水洗ではあるのだが床面に四角く穴が開いている奴なので、客室もちょっと心配したのだが、普通の洋式トイレだったのでほっとした。洗面所もきれいだし、アメニティグッズもそろっている。ちゃんと扉のついたシャワールームもあった。

荷物を置き、部屋に置いてある作務衣に着替えて、まず食事である。昼に機内食を食べてから、8時間近く食べてないのでかなりお腹がすいた。ここには「葯膳館」という薬膳レストランがあるはずなのだが、時間が遅いためかあるはずの場所を見ても真っ暗である。仕方なく「珈琲庁」というところに入る。

メニューを持ってきたが、全部漢字である。アルコール類が書いてないので、「碑酒(ビール)はありますか?」と聞いたが、首を横に振る。健康テーマパークだからだろうか。メニューを見てもよく分からないので、RMB¥80ほどのコース料理をお願いするが、これもできないと言う。やれやれ。仕方がないので、鶏と野菜の炒め物らしきものと炒飯をオーダーする。

出されたお湯を飲みながら、料理を待つ。最初に来たのは鶏と野菜の炒め物、のはずだったのだが、何かやたら鶏が小さくきざんである。食べると、細く小さい骨のようなものがある。味は淡白でくせがないが、鶏のモモだったらあるはずの皮や脂がなく、これは断じて鶏ではない。そう。私がオーダーしたのはおそらく田鶏(カエル)なのであった。

 


中葯谷・和田酒店の客室。覚悟していたより、かなりきれいで驚きました。

 

まあとにかく炒飯はおいしかったので、お腹がふくれたところでお風呂へ。ここのお風呂は男女兼用で、水着着用であることは事前に調べてあった。なければ共用のものを貸してくれるのだが、もちろん自分のものを用意してある。更衣室を通って室内にプールと4、5の内風呂、外には大きなプールと露天風呂が10以上あるが、外は真っ暗でしかも大雨なのであきらめる。

内風呂は近づくだけですっぱい匂いがする醋湯や、茶湯、泡湯などがあるけれども、どれもぬるくて物足りない。唯一いい湯加減だったのは散寒湯というお風呂で、いろいろと薬草が入っていそうだったが、中国人にとっては熱すぎるせいか誰も入っていなかった。しばらくあたたまるが、海パン着用のせいか今一歩リラックスしない。

更衣室で再び作務衣に着替えて、いよいよ国医養生館でマッサージである。今回は「中医特色足療」と「中医特色四点全身療法」を1小時(1時間)ずつ、じっくりと体をほぐしてもらう。2時間でRMB\176、日本円で二千数百円なのだから格安以外に言うべき言葉がない。ほとんどひと気がなかった館内も、10時半すぎに部屋に戻る時にはマッサージ中の人が十数人いて結構にぎわっていた。

今回じっくり見て思ったのだが、この宿のコンセプトはどうみても日本の温泉宿である。ロゴマークはひらがなの「ゆ」だし、本格的なマッサージや薬膳に特色をおくというのも、日本人の発想に近い。そして名称の「珠海和田度暇村酒店」、(度暇村は休暇村、酒店はホテルの意味。)。和田というからには、ここはもともとヤオハンが出資してできたのかもしれない、と思ったりした。


翌朝になっても、まだ雨降り。屋根のようなものがみえるあたりが、露天風呂になっているらしいです。

[Feb 28, 2008]