514 やってくれたぜノースウェスト(2006年秋のテニアン) [Sep 11, 2006]

#1 NW076離陸せず

今回の記事は、先週末に行われたテニアンポーカートーナメントの結果をお伝えする予定であったが、なんということでしょう。トーナメント開始時刻の現地時間9月2日土曜日の午後8時には、私はまだ成田空港近くのエクセルホテル東急にいたのである。なぜ午前8時には成田空港に着いていたのにこういうことになったのかというと、そう、ノースウェストがやってくれたのです。この日のNW076便がなんと11時間遅れというとんでもないことを。

例のテロ未遂事件以降手荷物の規制が厳しくなっていることから、普段より4、50分早めに家を出た私は、ちょうど8時を過ぎたあたりで成田空港第一ビルの駅に到着した。同じように考えて早出してきたという梶野さんと会う。ノースのチェックインカウンターは予想通り混んでいる。ビジネスラウンジに行くという梶野さんと別れて、列に並ぶ。それでも、チェックインを終えて両替をして、出国管理を通過したら9時ごろだったから、まあそんなでもない。

出発は10時35分。しかし搭乗口に着くと整備上の都合で1時間遅れとアナウンスしている。まあ、1時間くらいの遅れはそれほど珍しくもない。待合スペースで座って待つ。前の晩にけっこう飲んだのでちょうどいい休息である。ダブルブッキングのためグアム経由への振り替えのお願いが放送されている(なんとツアーで修学旅行生が入っていたのだ)。これだとサイパン到着が5時過ぎになるということだが、グアムで何か起こらないとも限らないのでやめた。実は成田で何か起こるのだが。

11時過ぎに、再びアナウンス。「整備上の理由で遅れています。次のお知らせは12時以降になります。11時20分頃から、お食事券をお配りします」ということである。これは結構混雑しそうだ。前に岡山で同じようなことがあって、レストランがすぐに満席になったことがある。だからとりあえず「ごめんなさい券」をもらいに行く。でも空港で使うと10$、マイルにすると2000マイルだから、お昼は自前で食べる方がお得である。マクドナルドでてりやきバーガーのセット。待合スペースに戻ってのんびり食べる。ここに来てからかれこれ2時間以上。さすがに腰が疲れてきた。

12時を過ぎても出発予定時刻は11時35分になっていたのだが、しばらくして表示が出た。14時45分。4時間遅れである。放送で何か言っているが、さらに2時間以上座っている自信はない。幸いすぐ近くに仮眠室がある。ぐずぐずしていたら、みんなここに殺到するだろう。すぐに決断して、受付へ。2時間で1500円はつらいといえばつらいが、ネットカフェと大差ない。ちょっと狭いがベッドとシャワーがある個室である。さらに出発時間の変更があったら知らせてくれるようにお願いして、部屋に入る。靴も服も脱いで電気を消すとすぐに眠くなる。多少の遅れならビジネスラウンジの方がいいけれど、ここまで遅くなると自由の利く方がいいよなぁ、などと気楽なことを考えつつ、2時すぎまで少し眠る。

気がついたら2時15分。おっと、そろそろ搭乗が始まる頃だ。電気をつけて着替え始めたら、部屋の入り口の隙間から紙が差し込まれている。よく見るとこう書いてある「出発時刻変更 →21時30分」。9時30分?これじゃあ、どうやってもトーナメントに間に合わない。それに、あと7時間以上もどうしたらいいのだろう。あわてて仮眠室を出る。まいった。こんなことがあっていいのだろうか?


成田空港出発便表示。一番上がNW076。定刻と変更時刻に注目。

#2 日本に再入国

これは非常事態である。さっそくテニアンに電話を入れてとりあえずトーナメントはキャンセルする。後は行くかどうかであるが、ラウンジにいるはずの梶野さん、Yさんと相談した方が良さそうだ。ちょうどそのとき、ラウンジを出てきた梶野さんとばったり会う。「どうします~?」

「私は月曜朝帰りだから、あまり時間ないんですよね。Yさんも帰り同じ飛行機なんで、帰るっていってました」「荷物とかどうするんですかね~。それにどうやって出るんでしょう?」「ノースウェストに聞いてみましょう」と、まず乗り換え案内へ。どうやら、いったん外に出ることができるようだ。出発ゲートで案内しているとのことなので、そこに行くと、階下の28番Dゲートに行ってくれと言う。

その28番Dゲートに行くと、Yさんがいた。「みんなと一緒でないと、出してくれないのよ~」ポーカートーナメントは出られないし、行ってすぐ帰りじゃ仕方がないからキャンセルするという。しばらくするとノースウェストの職員が来て、何やら説明し出した。それはいいのだが、何をしゃべっているのかよく分からない。いらだった乗客から、「聞こえねぇぞー!!」という声が飛ぶ。

「皆様をホテルにご案内します」「ディナーもおつけいたします」「出発時に無料航空券をお渡しいたします」と言っているようだ。梶野さんと「タダ券くれるんだったら話の種に行くだけ行ってみますか」という話になる。ただ、いつまでたっても具体的な行動が起こらない。無料航空券というのも、どうやらマイレージのようだ。ここでまた怒り出す客がいる。30分たち、40分たつ。ペットボトルの飲み物が運び込まれたが、乗客のいらいらはおさまらず、女子職員に詰め寄る人もいる。

すでに3時半近い。ようやく「ホテルをご希望の方はこちらにどうぞ」という案内があり、ぞろぞろと移動が始まった。まだクレーム客は粘っているし、Yさんはキャンセル、梶野さんはビジネスで私とは事情が異なるので、ここでいったん別れて移動する列の最後尾に続く。出発ゲートから搭乗口を経由して到着ゲートを抜け、入国フロアへ。入国審査は通常の窓口ではなく、事務室前で出国取消しの手続きを取る。いつもの到着口に出るとノースウェストの職員が待ち構えていてホテルバスに案内する。

エクセルホテル東急に割り当てられた。ホテルに着くと4時過ぎ。6時から食事、7時半にバスが出発ということだから、あまりゆっくりできない。ただ、後で梶野さんに聞いたら、プールに入ってサウナにも行けたそうである。私も海パンは持ってきていたのだが、機内持ち込みできない整髪料や歯磨きと一緒に、預けてしまっていた。家に電話する。なにしろ家は成田空港から直線距離だと10km余りである。途中経過も電話していたため、「(行くのは)止めないの?」とさんざん聞かれてしまう。「タダだから行ってくる。そう簡単には落ちないよ」

夕食はバフェイで、予期せぬ人数が入ってきたためか食べ物がほとんどなく(なんせジャーのお米が完売)、ディナーとは名ばかりの寂しい夕食。再度テニアンに電話して、トーナメントは欠場だが行く旨を伝える。こうなると5Kを申し込んでいなかったのを後悔するが、ダイナスティの東京事務所も休みだし、無理して5Kにして大損するのも嫌なのであきらめた。

7時半にホテルを出て8時に空港へ。何か12時間前にも同じことをしたなあと思いつつ出国手続き。もちろん外は真っ暗。この時間だと、トーナメントはすでに始まっている。


エクセルホテル東急に置かれた案内板。残念ながらディナーと呼べる代物ではありませんでした。

#3 11時間遅れでようやく出発

ノースウェストの出発する北ウイングに到着したのは8時過ぎ。再び顔を合わせた梶野さんが、「出発時刻10:20」の表示を見て、「ええっ、また遅延!?」と驚いたがこれは当初の出発時刻。変更21:30、搭乗開始は20:35の表示がある。いずれにしろまだ時間があるし、満席なのは分かっているから、とりあえず待合室でくつろぐ。退屈なので岡山のタギーに電話する。

「もしもし」「どうもTAIPAです。まだ成田なんだけど」「何それ?」って感じでこれまでのいきさつを説明する。「もう(宴会は)始まってるの?」と聞くと「いまバレーボール終ってタクシー乗ってるとこ」これから飲みだと、本日の部がお開きになるのとこちらがテニアンに着くのはいい勝負だろう。kopaっちに替わり、「もう間に合わないっしょ?テニアンなんか止めて岡山においでよ」と誘われた。

「これ以上遅れたら、ほんとに夜行バスで行くよ」と約束(?)。さすがにこれ以上遅れると成田の発着規制時間になるだろうから、飛ぶはずである。ちょうど搭乗が始まった。でも通路際の席だし、手荷物もほとんどないから、急いで入る必要もないのだ。気になっていたことをノースの職員に尋ねる。「乗り継ぎでテニアンに行くんだが、万一チャーター便が飛べなかったらホテルくらいは用意してくれるんだろうな?」「いいえ、こちらでは到着地までしか責任を持ちませんので、それから後はそちらで手配してください」???

確かに到着地以降はこちらの手配だが、定期便が飛んでいる時刻に着かないのはノースの責任である。夜に着く便であれば客がそれぞれ手配しておくのは当り前だが、もともと昼に着く便なのである。もし客が何も手配できなかったら、真夜中のサイパン空港に置き去りで朝まで待てというのだろうか。そして何より、日本到着便が遅れたら、ノースは「運ぶのは成田までだからあとは勝手にしてください」というのだろうか(この場合ホテルを手配するはずだ)。

頭にきたので、搭乗口で頭を下げていた偉そうなおばさんにおかしいと言ったのだが、「ごめんなさいねー」で片付けられてしまった。どうも私はクレーマーには向かないようだ。それより何より、サイパン便はノースウェストしか飛んでいないのだから、怒った乗客がいても大した影響がないのがくやしい。

午後10時前に、11時間遅れのNW076便はようやく成田空港を離陸した。まわりは修学旅行生でうるさくて仕方がない。そしてひっきりなしにコールボタンを押してしまい、そのたびにスチュワーデスに「何かご用ですか?」と言われている。えらくうっとうしい。サービスのつもりなのか、通常の場合5$取られるビールが無料で配られていた。そのビールはすごく冷えていて、これも「クレーム対応マニュアル」に書いてあるのかなあ、と思った。


出国の取り消し。初めて見たVOID印。

#4 滞在30時間弱

サイパン到着は現地2時頃、それほど待たずに荷物が出てきた。出迎えのダイナスティの人は、11時間のディレイにもかかわらず待ってくれていた。開口一番「・・・は来ないのか?」・・・とはYさんのことである。さすがに大口賭人、注目されているのでした。ちょっと歩いてコミューター乗り場へ。すでに梶野さんは来ていて、べいさんを紹介される。3人でチャーター機へ。

南国特有のむっとする暑さではなくて、そのためか空が澄んでいる。大抵の場合雲が出ているテニアンだが、この夜は天の川まではっきり見えた。できれば南十字星も見えればよかったのだが、残念ながら私からよく見えたのはオリオン座だった。迎えの車でダイナスティに着いたら午前3時になっていた。後から聞いたら、その1時間前にトーナメント初日は終っていたようだ。日本からの参加者は前日入りしていたMr.あんさんのみ。残念ながらバッドビート・トーナメント回りとなってしまわれたようだ。

梶野さんは「滞在24時間ないよ~」と泣いていたが、私も寝て起きたら24時間ちょっとしかなかった。BJ、バカラ、ライブポーカー(リミット)とじりじりと負ける。特にライブポーカーは、3時間弱で約6、70手のうち、上がったのは3回。絵札以上のペアは来ず、AKは1回(負け)、AQは2回で勝ちは1回(しかもブラインドだけ)、ハイペアで打つと誰かがセットを持っていて、フロップストレートには付いて来られてリバーでハイストレートでまくられる、という惨状。トーナメントに出てもこの調子ではとても残れなかったものと思われた。

梶野さん、べいさんと嵯峨野で夕食の後、Mr.あんさんも一緒にクラップスに挑戦する。クラップスは賭けの本質というか全体像がつかめなくていつも遊び程度なのだが、この日みなさんに教わって少しだけ理解できた。通勤電車でもう少し考えて作戦がまとまれば、次回からはもう少し積極的にやってみようと思った。

しかし午後10時を回り、シューターが終ったらどっと疲れが出た。昨晩は3時間ほどしか寝ていないところに、ワイン+立ちっぱなしのクラップスというのは予想外に効いたようだ。ポーカートーナメントはまだ残り4人。おなじみの茶髪コリアンも残っている。決着を見極めることなく、部屋に帰ってこの夜は寝た。岡山に行かなかった天罰で、1000リゾ位の負けである。

そのまま7時半すぎまで寝た。ようやく頭がすっきりしたと思ったら、もうあと数時間しかいられない。BJで前日の負けを半分くらい戻したあたりで、ダブルダウンvsディーラー5、ダブルダウンvsディーラー6を連敗し、もう時間がないのでマジの勝負はここまでとする。あとの時間をパシフィックポーカーと大小でまったりと溶かして、今回の遠征は終了となった。

本当に、今回の遠征は行った気がしなかった。タダ券に目がくらんで往復してみたものの、戦績的にはかなり消化不良が残ってしまった。しかしながら、カシノ仲間と楽しい時間を過ごすことができ、クラップスもやや上達したのだから、まあよしとしよう。次の遠征は10月に予定されるマカオ。こちらは最初から深夜到着、滞在30時間余りの強行軍となる予定である。

[Sep 11, 2006]