061 AJPC’08東京予選(ポーカーの奥深い世界第61話) [May 14, 2008]

いよいよAJPC(全日本ポーカー選手権)である。参加費無料で優勝すればWSOPメインイベントだから、電車賃を入れても完全に「オッズが合う」。ポーカープレイヤーのはしくれとして、参加しない訳にはいかないトーナメントである。

第二回の今年は、協賛団体枠がなくなって出られる予選も一つだけ、まさに一発勝負である。定員50人の予選が東京・大阪合わせて15、そこから各6名が本戦に勝ち抜けする。予選通過の90名に、シード10名が加わった100名で、チャンピオンを決める決勝大会が行われることになる。

そしてもう一つの大きな変更点が、ゲームの短時間化である。昨年の予選は1日がかりで100人を9名まで絞るというものであったが、今年は予選が多くなったため約3時間で50人を6名に絞る。ブラインドも15分おきに上がる。3000点持ちの 25-50で始まって1時間15分たったラウンド6には250-500のアンティ75と10倍以上にきつくなる。

さらに1時間後のラウンド10には1500-3000のアンティ400、原点の3000点持っていても強制オールインになる。そして大体このあたりがファイナルテーブルになるようだ。 感覚的には、上野の部室というよりもDUKEのトーナメントに近いかもしれない。

申し込んだのは2時半スタートの東京予選C。17日の土曜日はシニアトーナメントがあるので、11日しか予選に出られないのと、仮に早トビしてもこの日に行われるレディースDay1の熱戦がちょうど佳境に入るあたりだからである。

余裕をもって開始3時間前に会場のセガ本社に到着。ここは家から電車1本で着くのだが、2時間近く座っていなければならない。久し振りにお会いするリゾカジマスターやちくわさん(主催者)にごあいさつ。ハッターさんやサイキさん、マッコーさんもフロアーの中にいる。レディースはクラクラちゃんがチップリーダーで、生独さん(妻子持ちだが)が赤ちゃんの子守りをしている。しばらくご一緒させていただく。

東京予選のA組は12時スタート。観戦していたら、いのさんが88ペアオールインを2オーバーにコールされて、しかもヒットされてしまったにもかかわらず、リバー8が出て大逆転(フルハウス)というゲームを目の当たりにした。やっぱりこういうところを引けないと、短い時間のトーナメントは勝てないと思った。

顔なじみのみなさんと挨拶したりしていたら、あっという間にトーナメント開始時間の2時半になる。主催者発表によると参加者は48人、予選通過は6名。8分の1の確率である。私のテーブルには、めえめえさん(私的にはかなり苦手としている)とぬーぼーさんがいらっしゃるが、前後2人は知らないプレイヤーである。

しばらくは淡々とゲームが進行する。1ラウンドでATをスチールするが、相変わらずハンドは良くない。「手は入らないと思え」という先週の作戦を引き続きとるしかなさそうだ。なにせ、およそ80ハンドで勝負がついてしまうのである(実はこの予選はそんなに簡単に決着がつかなかったのだが)。

50-100の第2ラウンド、UTGの次でTT到着。レイズメイク450にBBからコールされる。フロップローカード。BB200ベットにレイズメイク800、しかしこれもコールされる。ターン、リバーともローカードでチェックチェック。BBが開いたのはJJ、一目負けている。あっという間にショートスタックである。

こうなっては仕方がない。そのすぐ後に来たのがQcTcここで粘っても仕方がないと思ってオールイン。観戦していたLupinさんから、後から「あそこはチルトになってたんじゃないの?」と言われてしまった場面である。2人がコールした。私が嫌いな、開けないオールインとなってしまった。

 

 

開始からまだ30分ほどしかたっていない。命がけのオールインだがこちらのハンドはQTクラブのスーツである。2人コールで開けないし、呼び込みもできないのはつらい。しかしブラインドよりかなり大きなオールインだから、コールした相手もハイペアか少なくともAK、AQあたりのハンドであろうと思われた。

フロップが開いて、クラブのローカードが3枚である。フロップフラッシュ。しかし喜ぶのはまだ早い。ライブプレイヤーはチェックチェック。ターンでハイカードが出たが、クラブではない。ここで一人がベット、もう一人がコールしてサイドポットができる。二人ともフラッシュはできていないようだが、1枚持っている、それもAかKである可能性は十分。

リバークラブだけはやめてくれ、と祈ったらダイヤ。予想通りどちらもクラブスーテッドではなく、サイドポットはハイカードのヒットで決まった。私の開く番。「エースペア?」という声が聞こえたが、もっといい役である。Qハイフラッシュ、これでショートスタックからトリプルアップして一気にテーブルのチップリーダーになってしまった。

こうなったら、積極的に行くのみである。おりしも4ラウンドからアンティが始まってポットが大きくなる。一度は死にかけた身である。ペアが入ったら迷わずレイズした。またこの日はペアがよく入った。2から10まで全部来たのではないだろうか。99でぬーぼーさんのAKにKヒットされてチップを減らしたり、77vs99から7がセットになり危ういところを脱したりしたが、少しずつチップは増えて10000点を超えた。

このあたりで特に印象深かったのは、テーブル移動したヨッシーさんとの3連戦である。残り3テーブルで1人がBBよりちょっと大きいオールイン、ヨッシーさんがレイズメイク800に対して、65sでコールしたらこれがストレートになった。その後、ヨッシーさんのレイズにAQでコールしてフロップが落ちたり、A5vsJJではAだけでなく234と落ちてストレートになったりして、ヨッシーさんにはちょっと申し訳なかった。

そして残り2テーブル、上家がショートスタックからオールインに対し、ハンドを見ると20時間ぶりのAA様である。相手を増やしたくないのでレイズオールイン。上家から出てきたのはA3、勝率85%である。3467と落ちて一瞬冷や汗をかいたが、なんとか逃げ切ってチップは18000点。

この時点で、さすがに予選通過を意識してしまった。勝ち抜けのトーナメントはチップ量1位になることが目標ではない。チップを1枚でも残すことが大切なのである。そして、チップ量優位な体勢を維持するため不必要なリスクテイクは避けたい。シフトチェンジして次のブラインド1500-3000は勝負せず、ボタンを通過したところでとうとうファイナルテーブルとなった。チップはおよそ12000点。ブラインドはアンティ400の1500-3000のままである。

 

 

ファイナルテーブルは10人、うち6名が予選通過となる。平均チップは15000点、私の持ちチップは12000点。見回すと10000点未満のショートスタックは5人。このままの位置を確保できれば残れる。そして上家がGONティーでチップリーダー、下家もそこそこチップを持っている。ボタン決めの結果、SBからの再開となる。

アンティ400の1500-3000、ここが終盤最大の勝負どころだった。みんな下りて順番が回ってきた場合、どうするか。下家のチップをちらっと見ると、私より3000点ほど多い。BBを守ろうとするより、無難にブラインドを受け流してショートスタックがつぶれるのを待ちたいはずだ。

だとしたら、ブラフが利く。ここでオールインした場合、こちらのチップ量が少ないだけに、そこそこのハンドとみるはず。相手の立場になって考えれば、勝負に出て勝てばいいけれど、もしもじゃんけんに負けると、次のSBでほとんど強制オールインになる。私なら、AKでも下りる。AA、KKでもない限り、ノータイムダウンである。

しかし下家は知らないプレイヤーである。もしかしたら「Aがあればコーるひと」かもしれない。そんなことを考えていたら、はたしてボタンのGONティーまで全部下りである。何か手がかりがほしい。1枚ずつめくる。AかKだったらもう一枚は見ないつもりだったが、3dだった。

もう一枚。何か手がかりくれよーと念じてカードをめくる。あれ・・・同じ色で同じ数字、3hである。手がかりができた。カードを戻して、チップを前に出す。「オールイン!」この日受けられて負けるとゲームセットになるオールインは、序盤のQTs以外はこの1回だけである。

下家はしばらく考えるが、こちらもペアだから受けられてもそれなりである。そして、結局下りてくれた。8500点のポットを獲得して、チップは18600点に。33を開いて見せたのだが、余計なことだったかもしれない。

ラウンド11は、アンティ500の2500-5000。他の予選もほぼここいらで決着している。BBはショートスタック、誰かがレイズしたいというところでQQ。もちろんレイズしてオールイン要求。BBは上少しだったのでコールしたが37で何も起こらず、ここもポット獲得して残りは7人、あと一人である。チップは29000点とほぼ安全圏に到達、後は何もしなくても大丈夫のはずだ

と思ってBBでもAが来ても全部下りていたのだが、あとの一人がなかなか決まらない。とんだ計算違いである。次からはアンティ1000の4000-8000という声がかかる。BBまであと3人、まずい、回ってきたら今度は私がショートスタックだ。思わずチップを数える。まだ20000点近くあるので1周は持つけれど、命がけのBBになってしまう。

そこで上家のGONティーがレイズメイク10000点、これにSBのひろママさんがリレイズオールイン。上に3000点くらいなので、GONティー「やばいなー」といいながらコール。ハンドオープン、GONティー99vsひろママAK、五分五分である。ここでGONティーが勝ってくれれば、6名確定でゲームセットである。ひろママには申し訳ないが、頼むGONティー、決めてくれー

フロップが開くとそこにはがあった。セットである。あとはよく覚えていない。最後が出たような気がするが、とにかくGONティーの、そして私の逃げ切りが決まった。「チッブリーダーの仕事だからね」と語るGONティーは、決勝進出を決めたテーブルの残りメンバーから握手攻めである(コスプレの君からは握手されなかったらしい)。

いろいろと作戦を考えてやっていたつもりだったけれど、計算違いで長期戦となって危なくなり、結局GONティーのおかげでようやく予選通過である。ポーカーはいくら計算してもそのとおり行かないし、なぜなんだろうというくらい確率どおりに決まらない。それでも勝って終わった時は、「ホントに、参っちゃうよなー」で済むのである。

この日の東京予選A~Cからは、いのさん、まおすさん、ちばさん、べいさん、ジェームス、GONティーといった顔なじみが決勝大会に進み、あとからAJPCライブレポートをみると夜の部のD~Eからはいそさん、かずさん、あんがーさんが勝ち上がっていた。来週の予選からはどんなメンバーが勝ち上がってくるのか、とても楽しみだ。

そして私であるが、これで来週は土曜日にシニア、日曜日にメインと連戦となった。もちろん、目標は2冠である。この日は3時間でAA、QQと来た。運が上向いてくれたら、もっとすごいことになるはずである。

[May 14,2008]