076 あと1勝プロジェクト(ポーカーの奥深い世界第76話) [Oct 23, 2008]

2008年も、残すところあと10週間である。

1999年に恐怖の大王がご光臨するはずであった地球も、いまのところ何事もなく毎日が過ぎてゆく。ポーカー修業においても、最近はごくごくまったりと参加していて、優勝どころかヘッズアップまで残ることさえほとんどない。

気がついてみたら、6月のラスベガスでインマネして以来、全くいい順位を取れていない。これではいけない。というわけで、今年残されたあと10週間の間に、とにかく1勝を目標に気合を入れていくことにした。

最近では、週に出られるトーナメントは平均して3回といったところ。10週間だと30回になる。平均参加人数に多い少ないはあるが、ひとまず15人とする。この仮定のもとで、今年勝てる確率はどのくらいになるか計算する。

例によってポワソン分布によると、1/10の確率で当たるくじを10回引いた場合、当たる回数が0回、1回、2回以上でほぼ同じ比率になる(厳密には0が若干多い)。だから1/15(15人のうち一人優勝)の場合、15回目までにくじが「当たらない」確率は約1/3となる。

さて、30回のトーナメントに参加するということは、これが2セットあるということだから、どちらも「当たらない」確率は1/9。つまり、残りの8/9、約90%の確率で優勝できるということになる。これで勝てなければ、よっぽど運が悪いか腕が悪いかどちらかである。

さっそく1回目は10月14日の上野ハーフスタック。10週間のうち1回勝てばいいのだから、いつも同じようにやっても面白くない。とにかく序盤あばれてみて、早い段階でチップリになれればしめたものである。とはいってもブラフもスロープレイも下手くそときているから、結局プリフロでのオールインということになってしまうのであった。

29(tasaka)とか45とかでプリフロレイズやオールインを入れると、「プログのネタ作りですか?」と言われてしまう。そういう訳ではないのだが、手が来ない時にポジションとかで攻めて行くとどうしてもそういうことになってしまう。結局、ほとんど見せ場もなく、それでも最後はきちんとTTで、相手2人にAKQQを持たれて息の根を止められた。

続いて18日の土曜日はスト杯ミニ、オマハのハイのみである。リバイ(ゾンビ)が利くので、どんどん引きに行って飛んで3リバイ。自分のチップは増えないのに敵のチップばかりが増えていく。最後は39ツーペアでA9ツーペアのオールインを受けられた上に、リバーでが落ちた。ここも見せ場なく終了して連敗である。

続くスト杯メイン。Aはやたら入るのだが、AQAJでQとかJがハイペアになってほしい時に限ってAが落ちてがつんと打たれるし、AKでレイズするとAもKも落ちない。あげくの果てにAJsでUTGからプリフロレイズしたら、1周回ってリレイズしたBBがAAだった。何だかちぐはぐな負け方をした後、おもむろに蔵前に向かう。

 

 

18日の土曜日、蔵前コーナーポケットはベガスカップである。しばらくぶりに行くとシステムが変わっていて、ルームチャージ1050円で飲み物は自分で持ってきてねという形。ダイエット中の私としては非常にありがたい。

2テーブルのノーリミットトーナメント、手ごろな人数である。まりすけさんとかteshiさん、まろさん、asanoさんといった久しぶりでも打ち筋が分かっているメンバーもいれば、ほとんど初顔の人もいるので、やりにくい。最近の傾向としてやや前がかりで戦いながら、もう一人か二人でファイナルというところ。

ラウンドは赤の2-3、つまり10-15に上がっていて、手持ちは原点(75)くらい。そろそろである。6人しかいないので、すぐに順番が回ってくる。前が打たずに回ってきたらオールインと心に決める。ボタンの時にはレイズが入ったので下り、カットオフでは前はみんな下りて回って来た。ハンドをとみるとA2である。

A2は普段なら下りるハンドである。3年前テニアンでtagaman相手にオールインして以後、一度も行ったことがない。しかし、シチュエーションとしてはここしかない。全部のチップを前に進める。ボタンは下りてくれたが、SBのまりさんコール、BBはショートだったのでそのまま全部入れた。

そしてなんと、まりさんAK、BBもAKである。6人しかいなくて残り3人なのに、A+上のキッカーを持っている人が後ろに2人もいるとは、どういうことだろう。もちろん、こうなるとAやKより2の方が落ちやすいのだが、結果はというとボードに8のペアができて、しかも残り1枚のAも落ちた。2は全く何の役にも立たなかったのである。

こうして土曜日の再挑戦も実らず、21日火曜日は再びハーフスタック。2テーブルスタートでファイナル5人まで残る。この日は、AAKKも入るしフラッシュもストレートもできるし、割合といい流れで進む。しかしビッグポットが取れずに、原点の5000点から7000点の間を行ったり来たりしている。

ラウンドは進んで、アンティ200の600-1200。1周回ると、2800点減っていく。ということは、2周黙っているとアウトということである。こういう時に限って、何にも手がこない。1周目はAAのつもりのA4でオールインスチールをかけて何とかやりすごす。でも2周目は手がかりがないまま、BBが来てしまった。

ミドル、ボタンとコールが入って、SBのスナイパーさんがオールイン。目の前に自分を含めて4人分のブラインド4800点、アンティ1000点、それとスナイパーさんの上乗せチップで合計約10000点のポット。手持ちはあと5000点ちょうどくらい。ここで行くしかなさそうだ。

エニーハンドコールのつもりだったけれど、ハンドはQs6s、これなら十分である。しかし計算外だったのは、リンプインしたミドルポジションがコールして3人になってしまったことと、そのミドルが持っていたのがAQでドミられていたことである。スナイパーさんはT8、むしろこちらの方が有望である。

この時点の勝率は、AQ 50%: T8 35%:Q6 15%で、すでに瀕死の状態。フロップAT9でAQ絶対優勢、ターンでJのチョップ目のみ残ったけれど、結局リバーはラグでゲームセット。メインポットはT8のスナイパーさんの逆転勝ちである。

この結果、私とほとんどチップ量が変わらなかったスナイパーさんがトップに並ぶくらいに増えたのだから、飛び込み所としては正しかったと思うのだが、結果としては5着で、この1週間で5連敗となった。

これを6回繰り返す間に勝てる確率が9割というのは本当だろうか、とプロジェクトの意味に疑問を持ちながら、帰りの電車に揺られる私でありました。

[Oct 23, 2008]