517 楳図かずお「肉面」 [Aug 23, 2005]

今年の夏は心配したほど暑くなくて、去年より電気代も安く済んで何よりだったが、昔は夏というと怪談や怪奇もののTV番組・マンガの特集が必ずあって、背筋を寒くして暑さに耐えたものだった。いまや、「四谷怪談」や「番町皿屋敷」なんてTVでもあまりやってないし(探せば時代劇CSなどでやっているのかもしれないが)、怪談に変わってホラーもの(意味は同じか)が主流である。

そして、怪談もののマンガといえば楳図かずおと水木しげるが双璧といえる存在であった。水木しげるが、「鬼太郎」を中心とする、ある程度体系だった妖怪たちを描いていたのに対して、楳図かずおはそれこそ無数のパターンの怪奇ものを描いた。

後に「まことちゃん」とか「漂流教室」などで人気作家となったが、それ以前は、そもそも楳図かずおの絵がこわいから見ないという人が結構いた。当時は「トラウマ」なんて言葉はなかったが、彼の作品をみて夜トイレに行けなくなった子供も相当多かったのではないか。

私はそんなことはなかったけれども(本当ですって)、初出から40年たって未だに忘れられない作品がこれである。確か20~30ページの短編なので、あらすじを説明するということが難しいのだが、文字通り、「肉の面」なのである。面というからには顔なのである。その面をどうやって作ったのかというと・・・。というわけで、たぶん題名から想像するとおりのあらすじだと思う。それを楳図かずおの絵だから、やっぱり怖い!

それほど昔の作品なので、もう読むことはできないのだろうな、と思って調べてみたら、eBOOKで買えるみたいですね。結構人気もあるみたいです。私はもう二度と読まないです。あと40年っていったらあなた、もう生きてません。

 

[Aug 23, 2005]