662 徳弘正也「シェイプアップ乱」 [Mar 3, 2008]

ロス疑惑の三浦和義氏がサイパンで逮捕されたというニュースを聞いて、瞬間的にこのマンガを思い出した。というのは、主人公の乱子が通う高校の教師に三裏先生というのがいて、「剣道初段、柔道二段、合気道三段、書道四段」「先生、本当ですか?」「別名、疑惑の十段の三裏だ」という最高に面白いギャグがあったからである。(段の内訳は少し違ったかも)

1983年より少年ジャンプ連載。この年には「北斗の拳」も連載開始されており、少年ジャンプがある意味で黄金期を迎えた時期であった。

ウェイトトレーニングが趣味で、いつもダンベルでシェイプアップを図っている体操部所属の女子高生、寿乱子(ことぶき・らんこ)と、乱子の家に居候する浪人生(のち大学生)原宗一郎が主人公のギャグ作品である。

この作品の面白さは、最初に書いた三裏先生をはじめとする登場人物のキャラが立っていることで、思い出すだけでも、「走るためだけに生まれてきた女」華歩(かある)ルイ子、走るのだけは速いが教科書は読めないし、顔は当時のスーパーアスリート、カール・ルイスに似ているにもかかわらず英語ができない。

乱子のボーイフレンドである樋口左京くんはとてもかっこいいのだが、家が母子家庭であり非常に貧乏で、お母さんはいつも首をくくろうとしている。お茶碗を裏返してそこにご飯を盛って食べる。スポーツ万能のように見えて、まったく泳げない。無人島からの脱出の際には、得意の正拳突きで木を一本へし折って、それをカヌー代わりにした。

他にもいろんなへんちくりんな登場人物がいて、きっと今読んでも面白いのではないかと思うのだが、もう25年前の作品だけにマンガ喫茶にあるかどうか。ちなみに、乱子があこがれていたのは、当時ミスター・オリンピア(ボディビル世界選手権)を6連覇したアーノルド。いうまでもなく、後にターミネーターを経てカリフォルニア州知事となったアーノルド・シュワルツネッガーである。


華歩ルイ子はいまなら多分自粛させられてしまうそうなキャラ。

[Mar 3, 2008]