814 みなもと太郎「ホモホモ7」 [Mar 14, 2007]

昭和40年代後半少年マガジン連載。その頃の少年マガジンはもちろん「巨人の星」「あしたのジョー」から続く梶原一騎根性路線の全盛期であったが、そっと隠れるようにこの作品や松本零二の「男おいどん」(時期的にはちょっと後だけど)が連載されていたのでありました。

パチンコ屋のトイレからマンホールを通って行くスパイ組織「ホモホモブロック」は、基本的に長官とホモホモ7だけでやっているに等しい零細組織である。その名のとおり、男とおカマだけでやっているのだが、かたや女だけのスパイ組織「レスレスブロック」は武器弾薬資金メンバーともに豊富な世界組織で、この両組織の抗争を描いた作品である。

主人公の7(セブン)は各エピソードごとに困難な任務を与えられ、ほとんど支援も得られないままレスレスブロックに立ち向かい、なんとか生きて帰ってくる。なぜかというとこれはギャグマンガだからである。だから7の顔も普段はギャグタッチなのだが、突然ゴルゴ13になったり(この頃からあるのだ)、高倉健になったり、星飛雄馬になったりする。長官はいつも本部にいて大して強くない(7のいない間にレスレスブロックが攻めてきたりすると本部が壊滅してしまう)が、その風貌だけはFBIとかCIAとかMI6のようだ。

7はレスレスブロックから逃げてきたスパイであるセブリーヌちゃん(このネーミングもいいですね)と仲良くなり、ここからストーリーが展開していくのだが、なんといってもギャグまんがなのでなんだかよく分からないままエンディングを迎える。昔のことなので単行本2冊程度の長さで、なぜか「巨人の星」「あしたのジョー」「タイガーマスク」の梶原一騎三部作の単行本は持っていなかったが、この作品は持っていた。小さい頃からみんながあまり関心を持たないようなものに興味を引かれる性質だったらしい。その意味で思い出深い作品である。

そしてなぜか30年以上の時を超えて、この作品はYahoo!コミックなどの電子媒体で読むことができるのである。立ち読み(タダ)でも何ページかは見られるので、興味がある方はどうぞ。


みなもと太郎や筒井康隆、泉谷しげるはマイナーというか、支持するのは少数派だったはずなのだが、半世紀たってすべて大御所になってしまった。

[Mar 14, 2007]