066 ロマンの森から市界尾根(Dec 23, 2017)


この図表はカシミール3Dにより作成しています。

伊予ヶ岳を無事歩いた後は、前回道を間違えたロマンの森である。平群天神社を11時前に出て20kmほど走り、ロマンの森の駐車場まで。支度が済んで11時半にはスタートできたから、時間には十分余裕がある。前回はバスの時刻に間に合わせようとあせったのがミスの一つの原因だったが、今回はそういうことはない。

さて、高宕山から三郡山に至る稜線を私はこれまで「市界尾根」と書いていたが、今回関東ふれあいの道分岐の案内表示に「三郡山・郡界尾根方面」と書いてあった。三郡山から東西に走る、内房と外房を結ぶ稜線は郡界尾根なのだけれど、三郡山から北へ伸びる稜線も含めてそう呼んでいいのかどうかちょっと疑問に思った。

もちろん、地元の人がそう言っているとしたら異議を差し挟むものでもないし、三郡山が三つの郡の境であるならば郡界尾根がT字路でもおかしくはないのだけれど、個人的には若干の違和感があるので、これまで通り富津市・君津市境にある高宕山から南に伸びる三郡山までの稜線を「市界尾根」と呼ぶことにしたい。

ロマンの森から国道410号を北上する。前回、2つ目のトンネルのこちら側を下ってきてしまったが、どうやらそれは廃道のようである。電子国土を確認したところ、現在の登山道は2つ目のトンネルの北側にある。 トンネルをくぐると左(西)にダートの太い道への分岐があり、よくみると「お茶立場」の小さな立札が立てられている。そちらの道に入る。

折れてすぐの左折は昔のトンネルがふさがった跡があるだけで、さらに先に進む。何かの建物があるフェンスの脇に、再び「高宕山方面」の案内があり、森の奥に赤テープが見える。どうやらここが登山口のようだ。ただ、あまり歩かれた形跡はなく、倒木があったりして荒れた道である。しかも北側の斜面で暗い、ともかく、テープを頼りに先に進む。

すぐに斜面に取り付くが、ここがたいへん分かりにくい。次のテープが上の方に見えるので間違いはないものの、落ち葉が積み重なって踏み跡がよく分からない。すべりやすい斜面を強引に登ってしまったが、遠回りする緩やかな道もあったようである。ひとしきり登って尾根に出る。

ここが、おそらく前回間違えた場所である。茶立場分岐から下りてきた道が再び登りになる峠のような場所で、谷側に下りる踏み跡が左右にある。そして、今回は尾根からみて北側を登ってきたが、南側からロマンの森の園内放送がよく聞こえるのだ。そういえば前回も、こうやって運動会みたいな園内放送をやっていたのを思い出した。南側に下りてしまうと廃道に至る。

尾根に乗ってからは、これまでより安心した登山道になった。しかし、下りてきた時には気付かなかったけれど、ロープ場のすぐ横は切り立った崖になっていて、横に踏み出すとそのまま数十m空中になってしまう危険箇所であった。このあたりの山域でしばしば見かける危ない場所であり、油断大敵である。

それと、前にここを下りたこの春にはなかったと思うのだが、「ロマンの森←→お茶立場」のブリキの小さな看板を何ヵ所かで見かけた。正直なところ、看板を見る人は行き先を間違いようがないし、分からない人は下りて来ないと思うので、立てるのなら私が迷った尾根の末端に立ててほしいものである(テープはあるのだが、間違って下った後では見えない)。

標高を上げていくと小さなピークが続き、それらを巻くトラバースの斜めった道を進むと、麓から約40分で茶立場分岐に到着した。そのまま進むと関豊方面、左の急傾斜を登ると笹子塚・三郡山方面、右に回り込む道が高宕山・ふれあいの道方面である。そして、ここまで「お茶立場→」の標識が続いてきたにもかかわらず、ここから先どこがそのお茶立場なのか書いてないのだ。

参考としている「房総のやまあるき」によると、お茶立場は分岐から関豊方向に少し下ったところにあるようなのだが、見たところ森林標識くらいしか見当たらないので深入りは避けた。伊予ヶ岳には結構人が来ていたのに、ロマンの森から全く人は見かけない。分岐の広くなったところにリュックを置き、EPIガスでお湯を沸かしてコーヒーを飲んだ。


「お茶立場」「高宕山」の表示どおり来たのに、いきなり荒れた道。正面の木の幹に赤テープがあり、これでも正規ルートです。


前回間違えた尾根の下り口を乗り越え、ようやく平和な登り坂へ。ただし横が崖の危険個所があります。注意。

昨年登った時には見なかった「ロマンの森←→お茶立場」のブリキの案内を何ヵ所かで見ました。ただ、登りではお茶立場が分からないし、下りでは廃道に踏み込む危険あり。

 

茶立場分岐で20分ほどコーヒーブレイクの後、市界尾根を北上する。いましがた登ってきたロマンの森からのバリエーションルートに比べて、ずいぶん歩きやすい。そして、三郡山から尾崎分岐、笹子塚を経て茶立場分岐までのかなりアップダウンのある尾根道と比べても、相当に楽である。関東ふれあいの道と比べても遜色ないくらいである。

基本的に木々の間を歩くことが多いのだが、時折景色が開けて、前方右側に八良塚の巨大な山容が見える。関東ふれあいの道は八良塚のこちら側なので、あそこまで行けば一段落である。その八良塚が見えるたびに近づいてくれるのはうれしい。

一ヵ所だけロープの垂らしてある急傾斜があるが、それを除いては特に危ない場所もないし、迷うところもない。ロープ場は傾斜が急なので特に下る時は注意が必要だが、登るときは木の根とか手掛かりになるものがあるので比較的安心である。この急傾斜を登ると、すぐに関東ふれあいの道分岐に至る。13時25分、茶立場分岐から40分弱で到着。

この分岐には4年前、逆側の石射太郎から高宕山を経て歩いてきた。そして、これで4年越しで市界尾根を石射太郎から三郡山まで踏破したことになる。たいへんうれしい。ふれあいの道分岐の三郡山方面入口には、「三郡山まで約2時間半かかります。関東ふれあいの道ではありません。道が荒れていますのでご注意ください」と書いてある。

逆方向ながら私の実績をお示しすると、ふれあいの道から茶立場分岐が40分、茶立場分岐から笹子塚が40分、笹子塚から尾崎分岐が40分、尾崎分岐から三郡山まで1時間20分、合計3時間20分かかっている。2時間半というのはかなりのハイペースで、特に茶立場分岐から南には小ピークのアップダウンが多くたいへん疲れるコースである。

ここから先、市界尾根から東に向きを変えた関東ふれあいの道は、整備のレベルが違うハイキングコースである。危ない場所には必ず柵があり、地盤は平らに整えられている。右足と左足を交互に出していれば終点まで着いてしまう、高速道路のようなコースである。さすがにここを歩いていたら、何人もの人達とすれ違った。

20分ほど歩くと八良塚への分岐があり、べンチが置いてある。4年前はここから八良塚に登ったのだが、今回はそのまま進む。さらに20分ほどで登山道の入口、民家の間を通る道に出た。あとは国道に出て、ロマンの森に向けて戻るだけである。14時35分、スタートから3時間ちょっとでロマンの森駐車場に戻ることができた。

午前・午後にわたる山歩きを予定どおり終えて、「白壁の湯」で汗を流す。一日いい天気で風もなく、最高の山日和であった。湯船から山の方を望むと、茶立場分岐から下ってくる斜面を見ることができる。「白壁」とはその斜面から切り立った崖になっている岩壁のことで、見る分にはいい景色だが、歩く分にはたいへん恐ろしい景色である。

岩壁の途中から、松の木が伸びている。岩壁のすき間に砂がたまり、雑草が生え、それが枯れて土になり、そこに松ぼっくりが飛んできて根を張り大きな木になるまでどのくらいの時間がかかったのだろうと思うと、感慨深いものがあった。

この日の経過
ロマンの森駐車場 11:30
12:25 茶立場分岐 12:50
13:30 高宕山分岐 13:35
14:15 関東ふれあいの道登山口 14:15
14:40 ロマンの森駐車場
(GPS測定距離 4.8km)

[Jan 29, 2018]


茶立場分岐から北に向かうと、しだいに八良塚が前方に迫ってくる。


関東ふれあいの道までもうすぐという所で、ロープのある急傾斜。茶立場・ふれあいの道間で唯一の要注意箇所。


関東ふれあいの道に合流すると、あとは過保護なほどのハイキングコース。危ない場所には必ず手すりがある。