170 2017シーズン & SUPERBOWL LII

スーパーボウルLIIオッズ(上位10チーム)
Oニューイングランド・ペイトリオッツ 5.0
△ダラス・カウボーイズ 11.0
グリーンベイ・パッカーズ 11.0
△シアトル・シーホークス 11.0
ピッツバーグ・スティーラーズ 13.0
アトランタ・ファルコンズ   15.0
△オークランド・レイダース   17.0
デンバー・ブロンコス   26.0
カンザスシティ・チーフス   26.0
ニューヨーク・ジャイアンツ   26.0

今年のオッズは、ペイトリオッツの圧倒的Favoriteである。かつてのライバルであったコルツやブロンコス、NFCのシーホークスやパッカーズを引き離して、ただ1チーム一桁オッズである。対抗できる新勢力といえばカウボーイズくらいだが、さてどうなるか。上位チームの中に◎(本命)と▲(単穴)がいないが、これは下位チームの中にいるということである。

まずペイトリオッツの評価だが、昨シーズン終盤、TEグロンコウスキーを欠いたままスーパーボウルを勝ってしまった底力は認めない訳にはいかない。20年近く正QBを張っているブレイディの衰えは気になるところだが、マニングのように急速に肩が弱くなるのか、それともファーヴのようにいつまでたっても強肩が健在なのか。

こればっかりはシーズン始まってみないと分からないのだが、どうもブレイディはファーヴに近いような気がしている。どちらかというと、より若いロスリスバーガーやロジャースの方に疲れが出て来るような「感じ」がする。だから、ペイトリオッツは今年も強いだろう。それでも気に入らないのはこのオッズ。本命にはあげたくないチームである。

スーパーボウルでまさかの逆転負けを喫したファルコンズ。スーパーボウルでああいう逆転負けをしたチームなので今シーズン反動がきておかしくないし、スケジュール的にもダラス、シアトルと当たるので南地区の中ではたいへん不利である。ダン・クインHCなのでディフェンスは強化してくると思うが、マット・ライアンの勝ち運のなさがどうなのだろう。

AFCではスティーラーズの評価が高いが、昨シーズンプレイオフにみられたようにオフェンスの主力が揃ってケガなくシーズンを送れるのかどうか。特にビッグ・ベンは若い時のようにオートバイに乗ってどこかに激突しても大丈夫な鉄人ではなくなっている。評価ほどには推せないチームだと思っている。

上位チームの中からは、AFCでレイダース、NFCでシーホークスとカウボーイズを推してみたい。レイダースは頼みの綱であるQBカーの負傷でポストシーズンいいところがなかったが、さすがに今年は期すところがあるだろう。西地区ではブロンコスの力が落ちてきているので、今年こそ地区優勝を狙いたい。デルリオHCなので、ディフェンスの強化も期待したい。

シーホークスは昨シーズン終盤、一時期ほどのディフェンスの力がなく、またラッセル・ウィルソンのプレイにも精彩がなかった。それと、同地区ラムズをあんなに苦にするとは意外である。カーディナルスとは力の差があるし、以前ほど東海岸を苦にしないようなのは強みだ。

カウボーイズはプレスコットとエリオットが2年目を迎えてどうなのかが最大のポイント。開幕戦でいきなりジャイアンツ、続いてアウェイでブロンコスとカーディナルスと厳しいスケジュールだが、ここを乗り切れば昨年同様快進撃ということになるだろう。同地区の相手が強力なので、波に乗れないと意外に苦戦が続くケースもありうる。

[Jul 24, 2017]

スーパーボウルLIIオッズ(下位22チーム)
29.0 △アリゾナ・カーディナルス、◎キャロライナ・パンサーズ、ミネソタ・ヴァイキングス
34.0 △ヒューストン・テキサンズ、インディアナポリス・コルツ、テネシー・タイタンズ
41.0 ボルティモア・レイヴンス、タンパベイ・バッカニアーズ
51.0 ▲シンシナティ・ベンガルズ、△ニューオーリンズ・セインツ、△フィラデルフィア・イーグルス
67.0 デトロイト・ライオンズ、ジャクソンビル・ジャガース、ロサンゼルス・チャージャース、マイアミ・ドルフィンズ、ワシントン・レッドスキンズ
81.0 バッファロー・ビルズ
126.0 シカゴ・ベアーズ
151.0 ロサンゼルス・ラムズ
201.0 ニューヨーク・ジェッツ、サンフランシスコ・49ナース
251.0 クリーブランド・ブラウンズ

実は私は、今シーズンはオッズ下位のチームがスーパーボウルに駒を進めるような気がするのである。昨シーズンだって、カウボーイズのシーズン前オッズはロモがいるからそこそこ人気になっていたのであり、ルーキーQBとルーキーRBが中心のチームと最初から分かっていればオッズは50倍見当だったはずだ。

本命にあげたいのはパンサーズ。一昨年快進撃でスーパーボウルまで進んだものの、昨年は地区最下位に沈んだ。とはいっても、HCリベラもQBニュートンも一昨年と同じで、戦力的にはほとんど変わらない。チーム内不協和音の要因となっていたGMをシーズン直前に解雇し、再浮上を図る。注目すべきはスケジュールで、昨年と違ってたいへん楽だ。3連勝スタートで波に乗りたい。

AFCからはベンガルズ。長期政権のマービン・ルイスも、今年結果を出せないとそろそろ交替という雰囲気が高まりそうだ。こちらも注目すべきはスケジュールで、同地区スティーラーズを除けば、昨年プレイオフに残った対戦相手はテキサンズとパッカーズ、ライオンズくらいしかいない。いずれも歯が立たない訳ではなさそうで、ドールトン、A.J.グリーンに大量補強したドラフト組が噛み合えばかなり面白いチームだ。

カーディナルスはそれなりに人気となっているが、だんだん耐久力がなくなるパーマーがどこまでがんばれるか。フィッツジェラルドもそろそろラストイヤーだけにがんばってほしいのだが、同地区シーホークスには一歩譲るのではなかろうか。

AFC南ではテキサンズ。前評判ではマリオタのタイタンズと変わらない評価であるが、実力ではこちらが安定しているだろう。昨年ほとんど全休だったJ.J.ワットが回復してくれば、ディフェンスはリーグ上位。問題は帯に短し襷に長しのQB陣とスケジュール的にかなり厳しいことで、ライバルチームが対戦しないペイトリオッツ、チーフスと当たるのは厳しい。

人気薄の中からはイーグルス。同地区チームが強力なだけにどこまでできるか未知数だが、2年目のQBウェンツがきっちり準備してくるので、それほどひどいことにはならない。チップ・ケリー後遺症からそろそろ回復して、手堅い攻守をみせてほしいところだ。

イーグルスと同じオッズはセインツ。手を入れるべきはディフェンスのような気もするが、ヴァイキングスからAPを補強してまたもやオフェンスを強化した。ただ、いくら点を取ってもその分取られてしまっては仕方ないし、同地区にファルコンズとパンサーズがいるのでどうかといったところ。

昨年のプレイオフチームではライオンズとドルフィンズの人気が低いが、昨年より強調できる材料があまりないのも確か。両チームとも、ジャガースほど弱いのかと言われるとそこまで弱くはないと思うけれど、じゃあペイトリオッツやパッカーズを押さえられるかと言われると、それもまた厳しいようである。

[Jul 31, 2017]

Superbowl LII(2/4、ミネアポリス・USバンクスタジアム)
フィラデルフィア・イーグルス(NFC)  +4.5/+160
Oニューイングランド・ペイトリオッツ(AFC)  -4.5/-180

13年前の2004年シーズンと同じ組み合わせ、ペイトリオッツとイーグルスのSuperbowlとなった。NEは13年前も今もブレイディ&ベリチックで、Superbowl連覇と4年間で3度目の制覇がかかるというところまで同じ。一方のイーグルスは当時マクナブ&アンディ・リードで、現在のHCピーダーソンはリード人脈だが、2004年当時まだイーグルスにはいなかった。

オッズはNEの-5.5/-240でスタートし、イーグルスがやや差を詰めている。それでも4.5の差は大きいというべきで、NEを買うならばP/SよりもM/Lの方が彼らのゲーム運びに合致している。もともとベリチックは3点差でも勝てばいいという考え方のHCだからだ。

ゲームの鍵を握るのは、イーグルスのDCジム・シュワルツではないかと思っている。平均喪失ヤード306.5、平均失点18.4のイーグルスディフェンスが、平均獲得ヤード394.2、平均得点28.6のペイトリオッツオフェンスをどこまで食い止められるか。思うに3TD以下に食い止めればチャンスはあるが、それ以上取られるとなかなか厳しいだろう。

ただし、プレイオフの2戦がホームゲームであったことを考えると、3TDというのは微妙なところである。ファルコンズ戦は寒冷地のアウトドアでロースコアリングゲームだったし、ヴァイキングスのQBはキーナムであった。インドアの人工芝ということになると、相手がグラウンドコンディションに苦しめられることがないだけに、先週までのようにいくかどうか。

かたやペイトリオッツ、ブレイディの左手負傷に加え、ChampionshipでグロンコウスキーがConcussionで退場、1月末現在Questionableである。体の負傷であれば無理しても出て来るだろうが、Concussionの場合はプロトコルに従って判断されるだけに予断は許さない。グロンクは、頭は打たなくても当日朝の食事は覚えていないような気がするが。

試合途中にグロンコウスキーが退場するという事態があっても3TDとFGで24点取れるのだからさすがペイトリオッツというところだが、こちらもホームであったことを忘れてはならない。足元が万全ならイーグルスのランも出るので、取った分だけ取られるペイトリオッツディフェンスの出来如何によっては、点の取り合いでイーグルスに引けを取るケースもないとはいえない。

この点でたいへん心強いのは、ジェームズ・ハリソンの存在である。PITのベンチをあたためていたシーズン序盤とは打って変わり、ランストップにパスラッシュに大活躍である。プレイオフに向けて体力を温存していたのかと思うくらいである。ハリソンといえば2008年シーズン、自軍エンドゾーンからの100yINTリターンTDが何と言っても印象に残るが、ハリソン自身あれ以来のSuperbowlとなる。

そうした諸々の要素はあるが、私がイーグルスを推さない最大の理由は、ピーダーソンHCの大局観にある。今回のSuperbowlにもしウェンツが出場できていたら、新旧QB対決でどれほど盛り上がったかと思うと、ピーダーソンHCの采配は失策以上のものである。なぜ、Must Winでもないシーホークス戦、ラムズ戦でウェンツをわざわざエンドゾーン前で走らせたのか。

その週の予想記事にも書いたが、ああいうことをしていいQBはSuperbowl級ではニュートンだけであって、MVP候補にも挙げられるパサーにああいうプレイをさせる指揮官というのは信じがたい。ラッセル・ウィルソンだって完全に裏をかいてノーマークの時しかあれはやらない。マリオタやボートルズはたいしたパサーではないからできるのだ。

もちろん、優れたHCが勝つのではなく勝ったから優れたHCといえるのだが、ああいうプレイを許しているHCが頂点に君臨するというのは、首をひねる以上のものがある。バックアップQBがSuperbowlに出てきた例としてここ10年ではカート・ワナー(カーディナルス在籍時)とキャパニックがいるが、彼らは正QBの不調でシーズン途中から繰り上がったので事情が違う。

(そもそも2001年のブレイディがバックアップからの昇格であるが、ブレッドソーの負傷の事情はウェンツとは違うし、若いQBが正QBの負傷で出番が早くなったというだけである。)

ペイトリオッツの連覇を応援するが、ベリチックが4点差にこだわるとは思えないのでM/L中心に。

[Feb 2, 2018]

カテゴリーNFL