008 リタイア2年目の確定申告 [Feb 16, 2018]

さて、サラリーマン時代とは勝手が違うのは確定申告である。サラリーマンの時は12月に年末調整があり、それで足りない場合は確定申告をすればよかったが、リタイア後は何もしなければそのまま税金が確定してしまう。所得税だけで話が済めばともかく、住民税もそのまま課税されるし、その基準は国保の保険料にもハネてくる。うかつにはしていられないのである。

私の場合、平成29年度の収入のほとんどは失業保険であり、これは課税されない。年金は暮れになってようやく振り込まれるようになったが1回分だけである。一方、源泉徴収された金額の中には証券会社から払った所得税・住民税がある。これが何とか戻らないものか。金額的には3~4万円のものだが、それだって年金生活には大きい金額なのである。

そもそも、その金額が確定申告で戻ってくるかどうかが分からない。若い頃銀行員をしていたときの記憶では、マルユーは非課税で課税されないし申告もいらない。マルブンは35%払わなければならないもののそれで課税は終了し申告はいらない。総合課税は20%課税されるが、金額が大きい時は申告しなければならなかった(実際ほとんど申告されていない)。

マルブンの理屈なら申告しなくていい代わりに税金は戻ってこないし、総合課税の理屈なら申告すれば戻ってくるはずだ。証券会社の特定口座(源泉徴収有)の説明をみると、これ以上申告は必要ないらしい。ただし、所得が少ない場合はどうなるのか書いてない。売却損が生じたケースについては詳しく書いてあるのに、不親切なことである。

1月に入り、国税庁の確定申告コーナーがオープンした。試しに証券会社の損益と年金収入を入力したところ、証券会社で源泉徴収された税額は戻ってくると出力される。20%以上は結構ですというのに、20%未満なら戻しますよというのは気前のいい話である。そういうことなら、確定申告して戻してもらえばいい。証券会社に年間取引報告書の出力を依頼した。

サラリーマンの年末調整は12月20日頃だが、リタイア後はそれが1ヵ月遅れるようで、1月19日に国の年金、個人年金、証券会社からの通知がまとめて届いた。

すでに税額控除は計算してあって、所得控除と配偶者控除、社会保険その他の控除額を合計すると100万円を大きく上回る。従って所得がそれ以下なら理屈上は非課税のはずだが、年金とその他の収入を合わせても100万には到底届かない。したがって、普通に考えると証券売却益も配当金も税金は返ってくるはずなのだが、何か見落としがあるような気がして仕方がない。

翌20日は土曜日だったが、さっさと入力してe-TAXで申告を済ませてしまう。これまでは、年末調整が終わった上に医療費控除やらふるさと納税でさらに減税を図っていたので、戻ってくるのは決定でいつ戻ってくるのかが問題という気持ちだったが、今回はちょっと違う。証券会社に払った分はもう戻って来ないものと覚悟していたのである。

いずれにしても、もらえるものならもらっておくべきだし、3~4万円が戻って来たらたいへんうれしい。何か問題があるなら、きっと問い合わせがあるだろう。


リタイア2年目の確定申告。これまでとは勝手が違ったのですが、何とかe-TAXで済ませました。

 

さすが税務署は仕事が早い。年金事務所とは大違いで、翌週末には受付システムに「還付金額や金融機関の確認を行っています」のメッセージが出た。まだこれから審査に時間がかかると分かってはいても、2週間と言われたものが1週間で出来てくれば利用者は安心する。

そして、さらに1週間と少し、申告してから3週間経たないうちに、指定した口座に還付金が振り込まれたのである。厚生省と大蔵省の人材の違いと言ってしまうとそれまでだが、年金事務所との対応の差にびっくりしてしまった。

自分でもよく分からないままに確定申告フォームに入力したら還付金が試算されて、あっという間に還付される。まあ、源泉徴収するときも自動的に引かれるのだから当然といえば当然かもしれないが、年金事務所のスローモーな対応にさんざんいらいらさせられた後では、驚くとともにたいへんありがたく思った。

さて、改めて、なぜ納めた税金が戻ってきたのか考えてみた。プリントアウトされた申告書控をみると、毎度おなじみ第一表(確認票B)の他に、第三表というのが出力されている。内容は、分離課税と山林所得、退職所得の収入金額と所得金額が出ている。

その下に「税金の計算」という欄があって、分離課税・山林・退職については、総合課税所得の合計額と所得控除の金額が転記されている。つまり、総合課税の所得が控除額よりも少ない場合には、分離課税で源泉徴収された税金が戻ってくるらしいのである。

このことは、税金に詳しい人なら知っているのだろうが、国税庁のHPを見ても証券会社のHPを見ても書いていない。そうやって退職者が何でもかんでも還付請求したら困るということでもないのだろうが、不親切なことである。国税庁は取れる税金が減るのでまだ分かるとして、証券会社が説明しないのはなぜだろう。そういう低所得者は相手にしないということだろうか。

私の場合、昨年度の収入のほとんどが失業保険であったため、所得の金額と所得控除される金額を比較すると100万円以上所得金額の方が少ないから、申告所得はゼロとなる。分離課税部分で得られた所得を合算しても100万円は到底埋まらないから、分離課税の税金もゼロ。つまり源泉徴収で納めた譲渡所得、配当金の税金はすべて戻ってくることになる。

言ってみれば、所得がなければ少々の証券投資ならNISAのように非課税となるということで、リタイアした人はこのことを知らないと余計な税金を納めることになってしまう。もちろん、払った税金なので有効に利用していただければそれで結構という考え方もあるから、損得だけでは判断できない。

ただ、問題があるとすれば、これはあくまで所得税(国税)の考え方であって、地方税や国民健康保険の考え方とは別かもしれないということである。私のように少々の投資金額であれば問題がないとしても、分離課税の収入や所得が来年度の地方税や国保保険料にハネてしまうならば、所得税が少なくなった以上に多く取られることだってありうる話である。

証券投資を頻繁に行っていれば、「上場株式等の譲渡収入」など、あっという間に千万円台に達してしまう。こんな数字を基準にされたら、たまったものではない。そんなものは基準にしないと断言できるのかどうか。関係ない数字なら、申告書の第三表にわざわざ載せるのだろうか。いずれにしても、「生兵法は大ケガの元」安全第一である。

現に、e-TAXで申告して間もなく年金事務所から通知があって振込額が変更となったのだが、なんと源泉所得税額が大幅にupしているのである。まあ、源泉で徴収されても確定申告すれば今回のように戻ってくるのであるが、申告してすぐにそういう通知が来たものだから、たいへん気味悪く感じたのでした。

還付が早かったのはe-TAXで手続きしたこともあったようである。国税庁のHPをみると、e-TAXの利点として、いつでもどこでも申告ができるということと、還付が早いことが謳われている。確かに早い。振り返ると、昨年までの還付も受付早々に送信して1月中には還付されていたから、看板に偽りなしと言えそうである。

e-TAXの場合、本人確認のため電子証明書が必要である。私の場合、これまで住民基本台帳カード(住基カード)とカードリーダーを利用してきた。当時、e-TAX推進のため、カードリーダーの費用を税額控除できる大変ありがたい制度があったのである(3,000円とはいえ、税額控除ということは、税金を納めるのと同じとみなすということである)。

この、数年来お世話になってきた住基カードの電子証明書が今年で切れるため、来年以降e-TAXで申告するにはマイナンバーカードが必要となる。申請書類は大事にとってあるし、4.5×3.5の証明用写真も、電気工事士申請の時に撮ってある。返信用封筒の有効期限が去年の10月で過ぎているので切手を貼らなくてはならないのは残念だが、さっそく手続き書類を送ったのであった。

[Feb 16, 2018]