924 屈斜路温泉 [Sep 17, 2018]

屈斜路周辺には川湯温泉があり、屈斜路湖の湖畔には地面を掘ると温泉が出るという砂湯もあるが、屈斜路プリンスホテルも天然温泉で、川湯・砂湯とは数km離れたところにある。車で走るとどんどんひと気がないところに向かうので心配だが、さすがにホテルの駐車場は多くの車で埋まっていた。

着いてすぐ入りに行くと、たいへんに熱い。湧出温度が45度と書いてあったから、おそらく源泉かけ流しと思われた。熱い源泉かけ流しというと昔会津で入った会津芦ノ牧温泉福島飯坂温泉を思い出す。

この屈斜路温泉でも小さい子を連れてきた親子連れがいて、熱すぎてお湯に漬かることができずに困っていた。ただのリゾートホテルのお風呂だと思っていたら、温泉場もびっくりの本格的な源泉かけ流しだったのである。温泉場だから、部屋のお風呂はシャワーのみである。湯船に漬かろうと思えばこの熱い風呂に入るしかないのである。

お湯は黄土色に濁っているが、匂いはそれほど気にならない。浴槽にもこびりついているところを見るとおそらく硫酸塩泉かと思われた。私も熱くて短時間しか入れなかったけれど、それでも体がぽかぽかするのは、温泉成分が濃いからだろう。

印象が変わったのは翌朝早くもう一度入りに来た時であった。内湯はあいかわらず熱いのだが、露天風呂に入ると外気で冷されてちょうどいい温度になっている。ようやくゆっくりと湯船に漬かることができた。

ここのお風呂は温泉だけあって、真夜中の1時間ほどを除いていつでも入ることができる。ホテルであれば夜中1時くらいまで、朝は5時くらいからというところが多いから、たいへん営業時間が長い。ありがたいことである。

落ち着いて周りを見回す。露天風呂というと戸外の一画だけというのが普通だが、ここの露天風呂は外に出る階段の踊り場から外がすべて浴槽で、たいへんに広い。宙を隔てて別棟の屋上が見え、もう少し遅くなればここには雪が積もっているのだろう。熱い温泉を雪でさまして入るのは、風情がありそうだ。

北海道のリゾート地にあるプリンスホテルは、大沼、富良野、屈斜路であるが、これで3つとも泊まったことになる。私の世代にはプリンスホテルといえば、西武全盛期に有望選手をいったんプリンスホテルに入社させて、ほとぼりが冷めた頃に西武に移籍させることをしていたのを思い出す。

高校・大学の野球選手にしたところで、プロでやっていけるかどうかは分からないし、名前の通ったところに就職した上でやれそうならプロへというのは保険になる。そんな連中でチームを作っていたのだから、プリンスホテルはなかなか強かった。

当時はいまのようにサッカーのプロはないし、プロ野球の人気は現在よりもずっと高かった。日テレのゴールデンタイムは、巨人戦の主催ゲームがあれば例外なくナイターを放送していた。そんな時代だから、堤義明も十分採算が取れると見込んだのだろう。

今は昔、兄弟のセゾンはいったん潰れてしまったし、西武もいっときの勢いはない。当時、プリンスホテルに入った連中でいまも残っている人は果たしているのだろうか、と妙に昔のことを思ってしまったのでした。

[Oct 17, 2018]


屈斜路プリンスホテル。お風呂は天然温泉で、日帰り入浴もできるようです。