183 SUPERBOWL LIII 展望&回顧 [Feb 3, 2018]

SUPERBOWL LIII(2019/2/3、アトランタ・メルセデスベンツスタジアム)
ニューイングランド・ペイトリオッツ(AFC) -2.5
Oロサンゼルス・ラムズ(NFC)

2002年以来ペイトリオッツが5連勝中のカードであるが、2016年が最後の顔合わせ、ということはマクベイになってから初めてのカードということになる。HCもQBも、百戦錬磨の大ベテランと新進気鋭の天才の対決となるが、勝負のカギとなるのはディフェンス。特にブレイディvsラムズDLの対決が結果を左右することになるだろう。

戦力を冷静に分析すると、ラムズの方に傾く。なんといってもドナルドとスーのディフェンスラインは強力だし、RBもガーリーとC.J.ウィリアムスの2枚看板となった。チーフスのように、ブレイディに40分もボールを持たせるようなことはさすがにしないだろう。

そして、試合が行われるのはインドアである。これがジレット・スタジアムとかメットライフ・スタジアムであればともかく、風とか気温の影響を受けにくく、クラウドノイズもさほどでないとなれば、戦力に勝るラムズのペースになるという予測は成り立ちそうだ。

問題は、Superbowlということである。フットボールの試合に変わりはないといっても、さすがにこの舞台となると選手もコーチも平常心でいることは難しい。となると、ここ20年間で9回目のSuperbowlというベリチック&ブレイディの経験が物を言う場面は十分にあると考えられる。

とはいえ、ラムズのHCは天才ショーン・マクベイである。祖父の代からNFL一家で、Superbowlで緊張してコールに差し支えることもなさそうだ。そして、ウェイド・フィリップスも百戦錬磨。Superbowlもつい最近ブロンコスで経験している。

にもかかわらず、オッズはペイトリオッツに傾いている。プレイオフに入ってからの戦い振りが、ペイトリオッツに余裕があり、ラムズはセインツに疑惑のOT勝ちということもあるのかもしれない。確かに、あのパスインターフェアでSuperbowlを勝たれるのはあまり気分はよくない。

戦力的にラムズ、経験を加味して五分五分という現状に対して、ペイトリオッツのFavoriteというのは買われ過ぎだと思う。だから推すのはラムズで、意外に差が開く可能性もあると予想している。

というのは、いつ引退してもおかしくないブレイディに加え、グロンコウスキー、マコーティーなどこれが最後という主力選手が多いのが気になるのである。これが最後と言われたマニングが、ウィルソンとシーホークスディフェンスに完敗を喫した2013年シーズンをなぜか連想してしまうのである。

ラムズ+2.5と、20倍つけるMVPアーロン・ドナルドに1票。

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SUPERBOWL LIII(2019/2/3、アトランタ・メルセデスベンツスタジアム)
ニューイングランド・ペイトリオッツ O 13-3 X ロサンゼルス・ラムズ

オフェンス全盛のNFLで、その中でも高い得点力を有する両チームが、スーパーボウル史上最少得点のロースコアゲームをするとは、全く予想できなかった。ラムズのディフェンスが13失点というのは考えられたけれども、ペイトリオッツのディフェンスがラムズに3点しか与えなかったのは今シーズン最大の予想外れであった。

実際、ペイトリオッツが対戦相手を7点以下に押さえたのはレギュラーシーズン16試合中3試合しかなく、それも同地区の3チームだけである。ペイトリオッツディフェンスは今シーズン最高の出来でSuperbowlに臨んだということである。

昨日のゴフが、サードダウンを成功させたのは13回中3回だけである。サードダウンロングでパスを失敗するのは仕方ないとしても、サードダウンショートでパスにヤマを張られていたことが3回ほどあった。それだけ、マクベイ&ゴフのオフェンスが研究されていた。

スカウティングということで言えば、ガーリーが本調子にないということをペイトリオッツは見抜いていて、それもあってここ一番でランはないとヤマを張っていたようである。2週間も試合間隔が開いてどうしてそこまで分かったのか、空おそろしいことである。

ブレイディの調子もよくなくて、サードダウンの成功率はゴフとほとんど変わらない。それでもオフェンスを進めることができたのは、これまでのようにホワイトを使わず、バークヘッドでラムズの裏をかいたことが大きい。MVPエデルマンがあのコースに走るのはいつものことだが、ほとんど唯一のロングパスをグロンコウスキーに通したのもTDに結びついた。

結果だけみると、ラムズの若いHC、QBが百戦錬磨のペイトリオッツにしてやられたということになるが、この試合への事前準備や戦略の機微は、それだけで片付けられないと思う。

ほとんどすべての人がハイスコアゲームを予想している中で(トニー・ロモは28-24と予想していた)、もちろんラムズもそのつもりで準備しているのに、ベリチックはロースコアゲームにすることができると考えていて、ブレイディもそのつもりでプレイしていたということである。

最初のプレイがINTで攻守交代した時には大味な試合になるかと思ったが、引き締まったいい試合で緊張感をもった攻防で終盤まで楽しく見ることができた。インターセプトもディフェンスをほめるべきであり、つまらないファンブルやミスもなく、欲を言えばFGミス1本ずつが余計だったけれども、いい試合だったと思う。

とはいえ、レイヴンスとベアーズが戦った訳ではなく、ペイトリオッツとラムズが戦ったのだから、全く予想外の試合展開であった。この日一番うれしかったのはベリチックで、次にブレイディとマクダニエルズ、悔しいけどまあがんばったのはウェイド・フィリップスで、悔しくて眠れないのはマクベイとゴフだろう。

[Feb 5, 2019]

カテゴリーNFL