アクセス状況を調べたいものですから、「ニュース感想」にもちょうど合ってるテーマでもあるし、最近ブログに上げた記事を載せます。
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吉原の風俗店で女の子を刺殺した男が逮捕された。普通に歩いて連行されていたから、自分をナイフで刺したといっても形だけ傷つけただけだったんだろう。
女の子に嫌われて出禁となり、偽名で予約し変装して入店したらしい。いずれにしても逆恨みである。かなりお高い上に有名人もお忍びで来る店というのに、あの風体で一見客でないことにもちょっと驚く。
本人は大金払っているつもりだろうが、女の子からするとみんな同じカネを払っていて、そんなの「はした金」だと思える客でないとモテない(と思う)。そういう店なのである。
あまり稼ぎがなくスマートに遊べない男が、稼ぎのいいきれいな女の子を逆恨みするというのは、かつての耳かき嬢殺人事件とよく似ている(もう十年以上前)。
あれは店の外だが、今度は店内。最初に思ったのは、店の連中はいったい何をしてたんだろうということである。
この業界のことはよく知らないが、客が払う金額のうち女の子に入る金額は半分くらいで、残り半分は店に入る(らしい)。だから、高級店であればあるほど店に入る金額も大きく、女の子は店にとって「金の卵を産むニワトリ」なのである。
だから、女の子を守ることは店にとって最重要課題のはずで、出禁の男を簡単に店に入れたり、まして女の子と二人きりで個室に入れるなんてことはあってはならないはずである。
なのに実際には、女の子を殺された上、犯人を救急車で病院に送る始末である。これが江戸時代であれば、自分の腹を刺していようがいまいが関係なく、その場で取り押さえられ制裁されただろう。(それとも、部屋が使えなくなったと損害賠償請求するつもりだろうか)
江戸時代までさかのぼらなくても現代でも、おそらく海外のそういう地域でそういうことをすれば、殺される可能性はかなり大きいと思われる。いわゆる、治外法権である。
そういう怖さがなければ、ああいう地域で治安を守ることもできなければ、未払い客や詐欺恐喝、暴力沙汰、薬物中毒者が来ても対応できない。トラブルがあったら警察を呼ぶなんて、カタギの商売のつもりかと思ってしまう。
そうならない日本は平和でいいとか、私的制裁を許さないのは司法の基本だとかいう人が多いだろうが、警察を呼ぶまでは百歩譲るとして、じゃあ女の子はなんで稼ぎの半分を取られているんですかということである。
(所轄署にいくらか払っているにしても、内密に処理できるくらいの金額だろう。森巣先生の本にそんなことが書いてあった)
もしかするとそういう店は、いまや不動産業と同じで、部屋とか備品を時間貸しするだけなのだろうか。客室で殺人事件があったとしても、悪いのはホテルではないという理屈である。かつてはその筋の人たちがきっちり管理して、風紀も治安も保たれていたのに。
女の子にしても、怖い人達に終日監視されたりせず、町から自由に外に出られるようになったのはいいとして、自分の身を守るのは自分だけ、変な客につきまとわれても店は何もしてくれないとしたら、だったら自分で営業するということにならないのだろうか。
おそらくこの店の料金体系だと、女の子は数千万円の年収があったと思われるし、十年近く在籍したらしいからかなり貯金できただろうけれど、殺されてしまっては元も子もない。たいへん気の毒である。
それに、もらったおカネに相当するだけ苦労もリスクもあったことは間違いない。別に詐欺をしたり法外な値段をいきなり請求した訳ではない。何より、嫌な男の相手をしない権利はどこまでいってもあるはずなのである。
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吉原の風俗店で女性を刺殺した男が逮捕された。思ったのは、江戸時代なら生きて吉原を出られなかっただろうということ。いまだって、外国だったらどうなるか分からないと思う。