368 山本一成「人工知能はどのようにして名人を超えたのか?」 [Jun 22, 2018]

今年に入っての新たな体験を一つあげろと言われれば、将棋のインターネット中継を多く見るようになったことである。日曜日のNHK杯中継は以前から見ていたのだけれど、ネットでこれだけの中継が、しかも無料で流されているとは知らなかった。そして、ネット中継の目玉の一つが、ソフトによる形勢判断がリアルタイムで出力されることである。 “368 山本一成「人工知能はどのようにして名人を超えたのか?」 [Jun 22, 2018]” の続きを読む

168 種田山頭火「行乞記・一草庵日記」 [Apr 27, 2018]

この間書いたことだが、小中学校の国語の教科書すべてに作品が載っているのは、明治以降の俳句では山頭火だけだそうである。日本全国で芭蕉の次に句碑が多く立っているのも山頭火であると思われる。あと100年経ったら、俳句で名前が残っているのは芭蕉、一茶と山頭火だけになるかもしれない。 “168 種田山頭火「行乞記・一草庵日記」 [Apr 27, 2018]” の続きを読む

367 渡辺和博「夫婦鑑」 [Feb 8,2007]

さる2月6日に渡辺和博氏が逝去された(享年56)。同氏や「金塊巻」の共同執筆者神足裕司氏は私とほぼ同年代であり(コータリは同学年)、訃報を耳にしてまず最初にちょっと早いよなぁと思ったけれど、考えてみればそういうことがあってもおかしくない年代に差し掛かってきたということでもある。

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366 キューブラー・ロス「死ぬ瞬間」 [Mar 14, 2014]

1969年に書かれたこの論文はその後に続編も発表され、わが国でも注目を集めた。ターミナルケアやホスピスなどは、この人に大きな影響を受けて今日の姿になった。その意義は十分に尊重するものの正直あまり関心がない分野だったのだが、ふと読んでみる気になったのは年を取ったせいもあるのだろう。

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365 廉思「蟻族」 [Feb 28, 2014]

著者の廉思(Lian Si、リエン・スー)は中国の大学教授。中国にはチワン族、フェイ族、ミャオ族など、独自の民俗・習慣・言語を持つ少数民族が数多く存在するが、題名の「蟻(アリ)族」とはそうした少数民族ではない。中国の大都市郊外に多数存在する大卒低所得群居集団のことである。

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364 米原万里「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」 [Mar 30,2011]

ノンフィクションという書き物は、究極的には書き手がどのようなユニークな経験をしてきたかに負うところが大きいと思っている。その意味で、共産党幹部を父に、貴族院議員を祖父に持ち、小中学生時代を共産圏の学校で暮らした作者は、かなりのアドバンテージを持っているといえる。

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363 米長邦雄「人間における勝負の研究」 [Sep 20, 2005]

先週に引き続き、将棋の棋士が書いた本である。米長は後に名人になったが、この本を書いた当時は同年代のライバル中原誠の全盛期であり、十段や棋聖といったいわば「マイナータイトル」を獲得するにとどまっていた。この後にいろいろな本を書いており、東京都の教育委員会委員にも抜擢されたように元来多才な人だが、確か将棋以外の著作はこの本が初めてである。

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362 ヴィクトル・ユゴー「レ・ミゼラブル」 [Jun 27,2006]

このところマンガの話が続いたので、たまには小説を。小説というジャンルに限れば、日本で親しまれている外国文学というと東(中国)の「西遊記」と西(欧州)のこの作品が東西の横綱であるといっても過言ではないだろう。大抵の国語の教科書には”銀の燭台”の話が載っているし、ミュージカルでもやっている。この小説を全く知らないという人はあまりいないのではないだろうか。

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