090 井上、衝撃KOでスーパーシリーズ緒戦突破!! [Oct 7, 2018]

WBA世界バンタム級タイトルマッチ(2018/10/7、横浜アリーナ)
O井上 尚弥(大橋、16戦全勝14KO) 1.04倍
ファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ、20勝9KO1敗) 15.0倍

井上の初防衛戦としてより、階級最強を決めるワールド・ボクシング・スーパーシリーズの緒戦として注目を集める一戦。バヤノも世界チャンピオン経験者だが、ここから先勝ち進むと相手はすべて現役の世界チャンピオンとなる。
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089 HBO、ボクシングから撤退 [Oct 2, 2018]

米国の大手ケーブルテレビ局HBOが今年いっぱいでボクシングから撤退することを発表した。

アメリカのことだから、儲けにつながるのであれば手のひらを返すことなど平気で、このまま撤退となるのかどうかは分からない。ただ、個人的には、ボクシングがビッグマネーを生み出してきた時代が終わったという感慨を持っている。 “089 HBO、ボクシングから撤退 [Oct 2, 2018]” の続きを読む

181 2018シーズン中盤展望 [Nov 2, 2018]

P/L予想は書かないことにしたけれども、NFLを見なくなった訳ではない。いろいろ考えた結果、SUPERBOWLに向けての展望記事で様子をみることにした。第一回はNFC、WEEK7までの結果をもとに今後の展開を予想してみたい。

NFC暫定順位(WEEK7まで) “181 2018シーズン中盤展望 [Nov 2, 2018]” の続きを読む

088 木村vs田中、全国ライブ中継のない熱戦 [Sep 24, 2018]

WBO世界フライ級タイトルマッチ(2018/9/24、武田テパオーシャンアリーナ)
O木村 翔(17勝10KO1敗2引分け)
田中恒成(11戦全勝7KO)

対照的な両者である。デビュー戦KO負けから後楽園ホールの前座を続け、アウェイのUnderdogで金メダリストのゾウ・シミンをKOして檜舞台に上がってきた木村と、キャリア11戦にして2階級制覇、今回3階級目を狙う田中。このところボクシング人気の低迷を背景に日本人対決が増えているが、その中でも最も注目したいタイトルマッチである。 “088 木村vs田中、全国ライブ中継のない熱戦 [Sep 24, 2018]” の続きを読む

087 ジョシュア、ポベトキンをKO [Sep 22, 2018]

WBA/IBF/WBO世界ヘビー級タイトルマッチ(9/22、ロンドン・ウェンブレースタジアム)
アンソニー・ジョシュア O 7RTKO X アレクサンドル・ポベトキン

名古屋で行われる日本人選手同士の世界タイトルマッチでライブ中継がないというのに、ロンドンで開催される世界タイトルマッチのライブ中継が見られるとはたいへんありがたい反面、情けないことである。 “087 ジョシュア、ポベトキンをKO [Sep 22, 2018]” の続きを読む

180 2018シーズン展望 [Aug 3, 2018]

SUPERBOWL LIII オッズ(2018/7/15現在)
ニューイングランド・ペイトリオッツ 6.0
フィラデルフィア・イーグルス 10.0
▲グリーンベイ・パッカーズ 11.0
ロサンゼルス・ラムズ 11.0
Oピッツバーグ・スティーラーズ 11.0
ミネソタ・ヴァイキングス 13.0
△ダラス・カウボーイズ 21.0
ジャクソンビル・ジャガーズ 21.0
△ニューオーリンズ・セインツ 21.0
サンフランシスコ・49ナース 21.0

今年のオッズ上位10チームを見て、正直これはないだろうというチームが半分くらいある。ペイトリオッツ、イーグルスは上位に推されるのも納得できるが人気になりすぎという意味だが、ジャガーズや49ナースは昨年100倍以上のオッズがついていたチームである。地区優勝ならともかく、スーパーボウルはないだろうと思う。

上位10チームの中でオッズに見合うと思うのは、AFCのスティーラーズとNFCのパッカーズ。スティーラーズはこ数年引き続いてスーパーボウル上位に推されているが、あと一歩のところで苦杯をなめつづけている。そうしている間にビッグ・ベンは歳を取り、レベオン・ベルは切れがなくなり、アントニオ・ブラウンもケガでいつまでピークを保てるか。今年あたりが最後のチャンスかもしれない。

パッカーズの昨シーズンは、アーロン・ロジャースのケガによるものと原因がはっきりしているが、かつてペイトリオッツがブレイディ抜きのシーズンを11勝5敗で終えたことを考えると、チームの力不足は否定できない。とはいえ、ロジャースさえいればどのチームとやっても五分以上の戦いはできるはずで、人気が低ければ買いである。

カウボーイズは昨年に比べると人気は下がったが、エリオットがシーズン通して出ることができれば、イーグルスに引けをとることはない。プレスコットは2年目でやや確実性が落ちたが、それでも2年目としては上出来。20倍というオッズはおいしい。

NFCからもう1チーム、セインツを推したい。ブリーズ率いるオフェンスはもはやそれほど強調できないが、若手中心のディフェンスに注目。プレイオフではアグレッシブ過ぎて逆転を食らってしまったが、あのプレイがあっただけに今年に期するものがあるはずだ。地区ライバルのパンサーズ、ファルコンズがピークよりも落ちているので、上昇度に期待。

AFCは上位10チームに3チームが入っているだけで、数年前のことを考えると今昔の感がある。ペイトリオッツにしてもスティーラーズにしてもベテラン選手が引っ張っているチームなので、昨年のイーグルスのような若手中心のチームに一気の台頭があっておかしくない。その可能性のあるオッズ下位チームについては次回。

 

SUPERBOWL LIII オッズ(7/15現在)
23.0 △アトランタ・ファルコンズ ▲ヒューストン・テキサンズ
29.0 カンザスシティ・チーフス ロサンゼルス・チャージャース
34.0 △キャロライナ・パンサーズ △シアトル・シーホークス
41.0 ボルティモア・レイヴンス △デンバー・ブロンコス ◎オークランド・レイダース
51.0 デトロイト・ライオンズ タンパベイ・バッカニアーズ テネシー・タイタンズ ワシントン・レッドスキンズ
67.0 インディアナポリス・コルツ ニューヨーク・ジャイアンツ
81.0 アリゾナ・カーディナルス クリーブランド・ブラウンズ
101.0 バッファロー・ビルズ シカゴ・ベアーズ シンシナティ・ベンガルズ マイアミ・ドルフィンズ
151.0 ニューヨーク・ジェッツ

オッズ下位ながら、スーパーボウルの本命に推したいのはレイダースである。昨シーズンはカーのケガがありディフェンスの不調があり、早々に後退してしまったが、満を持してのHCグルーデン登場。攻守の主力選手は健在で、少なくともチャージャースに引けを取ることはない。

同地区で人気下位のブロンコスも、プレイオフまで進んでおかしくないチームだ。昨年はQBがいかにも弱く、今年もリンチとケーナムでどこまでという気がしないでもないが、このチームの柱はディフェンス。昨シーズン最下位のため組み合わせも楽で、ここまで人気が落ちれば狙い目。

ここ5年間でNFCチャンピオンになっているファルコンズ、パンサーズ、シーホークスがいずれもオッズ下位に甘んじている。ファルコンズとパンサーズは同地区で、セインツもいるので星のつぶし合いがし烈だが、シーホークスは対同地区が比較的楽な上、昨シーズン2位というアドバンテージもある。シャーマンとチャンセラーが抜けたのは痛いが、それでもタレントが揃っている。

AFCで注目するのはテキサンズ。もともとディフェンスが強力なのに加えて、昨年ケガでシーズン後半を棒に振ったワトソンがどのようなオフェンスを組み立てるか。ドラフトで2人指名したTEが働くようだと面白い。ただ、HCはじめフロントの信頼性はそこまで高くない。

毎年最下位のブラウンズのオッズが81倍と、期待値を含めて昨年よりかなり人気を集めている。昨年プレイオフのビルズよりも人気というのは集まり過ぎという気がしないではない。この近辺のオッズではジャイアンツ、カーディナルスの方が可能性がありそうだが、いずれにしても強調するほどではない。

[Aug 3, 2018]

086 パッキャオ9年振りKO勝利 [Jul 4, 2018]

WBA世界ウェルター級タイトルマッチ(2018/7/15、クアラルンプール)
Oルーカス・マティセ(39勝36KO4敗)2.7倍
  マニー・パッキャオ(59勝38KO7敗2引分け)1.6倍

ただでさえ格下とみられるWBA正規王者のタイトルマッチで、出て来るのが昔の名前で出ていますの二人である。5~6年前ならビッグマッチだったかもしれないが、いま現在この二人がクロフォードと戦ったらホーンと同じことになるだろう。いつまでもこのレベルの試合に大金を払っていてはいけない。 “086 パッキャオ9年振りKO勝利 [Jul 4, 2018]” の続きを読む

085 リナレス遂にビッグマッチ vsロマチェンコ [May 12, 2018]

WBA世界ライト級タイトルマッチ(2018/5/12、ニューヨークMSG)
   ホルヘ・リナレス(44勝27KO3敗) 7.0倍
Oワシル・ロマチェンコ(10勝8KO1敗) 1.08倍

10代の頃から日本で戦ってきたリナレスが、とうとう待望のビッグマッチである。ニューヨークMSGのメインイベント、ファイトマネーは100万ドル、相手はP4P最強に推す声も多い「ハイテク」ロマチェンコ。リナレスがこういう舞台に立てるということは、井上だってがんばれば手が届くところにあるということである。とにかく、いい試合をしてほしいと思う。

オッズは大差が付いてロマチェンコFavorite。リナレスとしてもデビュー以来これほどのUnderdogで戦ったことはなく、かえってリラックスして臨めるかもしれない。

ロマチェンコについては、いまや多言を要さない。スーパーフェザーに上げてから、ローマン・マルティネスをKO、続く防衛戦は4戦とも相手を戦意喪失させる「ロマチェンコ勝ち」で、BoxrecのP4Pランキングでもカネロ、クロフォードに次ぐ3位に上がってきた。

この順位の急上昇は、ニコラス・ウォータースとギジェルモ・リゴンドーに勝ったのが大きかったと思われる。ともにロマチェンコと戦うまで無敗で、しかも多くの強豪を倒してきた両者に、全くパンチを当てさせなかった。少なくともスーパーフェザーでやる限りは、ベルチェルトだろうがジャボンタ・デービスであろうが問題にしなかっただろう。

しかし、ロマチェンコも更なるビッグマッチを求めてクラスを上げてきた。スーパーライトからライトまで5ポンド、しかも転級初戦でリナレス戦である。さすがに体が違うのでこれまでのようには行かないとみることもできるし、リナレスだってもともとフェザー級じゃないかという見方もある。どちらの見方があたっているのか、考えどころである。

先週のWOWOWのインタビューでロマチェンコは「リナレスの弱点は分かっている。試合ではそこを攻める」と言っていたが、私が思うリナレスの弱点は、パンチを避けるのにガードをほとんど使わないということである。目の良さや動きの速さに自信を持ち過ぎているので、手や腕、ヒジを使って相手のパワーを減殺させることを若い頃からしてこなかった。

それが裏目に出たのが2009年の初黒星となったサルガド戦で、それ以降ガードに意を用いるようにはなっているが、それほど巧くはない。それと対応しているのか、相手のガードの上を叩くとこともあまりしない。打つ場所がないと極端に手数が減るという特徴がある。

だから、ロマチェンコのようにスピードがありステップワークの巧みな相手に対して、うまく自分のコンビネーションを当てられるか、相手の攻撃をディフェンスできるかというと、なかなか厳しいものがあると思う。結果的にディフェンス一方となり、手数が出ないままラウンドを支配されていく可能性はかなり大きい。

そして、衆目の一致するリナレスの弱点は「打たれ弱い」ということである。3度の敗戦はすべて一発貰ってそのままKO・TKOされてしまったもので、テクニックをパワーで粉砕された試合であった。下の階級から上がってきたロマチェンコにそこまでのパワーがあるとは思わないが、抽斗の多いロマが何をしてくるかは分からない。

逆にロマチェンコについていえば、唯一の敗戦であるサリド戦のような乱戦に弱いということがある。だから、打たれ強くて打ち返してくる相手、階級は違うがジェームス・トニーのような選手と戦えば、いまでもあまり得意ではないだろう。もっとも、いまのロマチェンコであればラフな展開に持ち込ませず12R判定で勝つだろうとは思うが。

そして、リナレス自身が乱戦は得意でない。速いコンビネーションを当てられれば活路は開けるが、ロマチェンコがまともにもらう場面は考えにくい。とはいえロマもライト級緒戦であり、リナレスのパワーを感じることがあるかもしれない。その場合にはロマが安全運転で中差の判定という展開が考えられる。

ロマが階級の違いを苦にしなければ、リナレスの悪い癖である手数の少なさを突かれて大差が付くだろう。とはいえ、リナレスも勘がいいのでカウンターをもろにもらうことはなさそうで、「ロマチェンコ勝ち」は避けられそうだ。ロマチェンコ判定勝ちを予想するが、かつてメイウェザーがライト級に上げてホセ・ルイス・カスティージョに苦しんだ試合の再現を期待したい。

WBA世界ライト級タイトルマッチ(5/12、ニューヨークMSG)
ワシル・ロマチェンコ O KO10R X ホルヘ・リナレス

私の採点は9Rまで86-84ロマチェンコ。WOWOWのお二人は身内なのにリナレスに厳しいなと思っていたら、公式採点では1-1のイーブンでたいへんな接戦だった。今年のシンコ・デ・マヨはカネロの失態でビッグマッチなしだったので、MSGは結構な盛り上がりに見えた。リナレスもデラホーヤの顔を立てたし(左ボディで負けたのも同じ)よかったですね。

予想していたよりもロマチェンコが一杯一杯の試合で、さすがのハイテクも階級の差は感じたかと思っていたら、リナレスが定評ある打たれ弱さを発揮して突然のKOとなった。せっかく互角の展開だったのに、惜しい試合というべきか、双方一度ずつ倒れて盛り上がってよかったと言うべきか、いずれにしても手に汗握る白熱の攻防で見ごたえある好試合だった。

ウェイインでの二人の体を見て、リナレスはきっちり絞ったのに対しロマチェンコに余裕があったので、パワーの違いをみせれば結構いい試合になりそうな気がした。試合前の映像でもロマチェンコの緊張が伝わってきて、これまでの相手のように一方的には勝てないとロマチェンコも考えていたようだ。

試合が始まると、ロマチェンコはいつものように華麗なステップで相手を翻弄するという訳にはいかなかった。リナレスの左ジャブも右ストレートも当たるので、互角の攻防。ただし手数ではロマチェンコの方が上回り、スタミナ面でもリナレスの消耗が大きいように見受けられた。

試合が動いたのは6R。そろそろロマチェンコがリナレスの動きが分かってきて、いつもの通り相手のパンチは一つも貰わないモードに入ったかと思ったところ、リナレスの右ストレートをもろに食ってダウン。これを見てリングサイドのデラホーヤも大喜び。ロマチェンコはすぐ立ち上がったものの、これまでの試合で中盤以降こういう余裕のない展開になったことはなかった。

ロマチェンコにもダメージが残り、いよいよ終盤。勝負の行方はあと3R次第と思っていたところ、連打を受けたリナレスが突然うずくまり、立ち上がったもののレフェリーが続行を認めなかった。VTRで見るとガードがらあきの左ボディをロマチェンコが打ち抜いていて、見事なKOでリナレスを仕とめた。

リナレスも簡単には勝たせないというところをみせたのはさすがだったが、結果的には予想した2つの弱点「ガードが巧くない」「打たれ弱い」をロマチェンコに突かれて、くやしい結果となった。とはいえ、サウスポーに左のボディをもらうということは完全に懐に入られていたということで、まあ仕方のない結果だったと思う。

ロマチェンコがこのクラスで苦しむとしたら転級緒戦だけと思っていたので、後は誰とやっても「ロマチェンコ勝ち」になる可能性が大。どうやら次はベルトランらしいが、ドーピングとウェイトオーバーの常習犯とあまり絡んでほしくない。とはいえ、あとはリナレスに負けた相手ばかりだから試合が組めない。案外、早くにスーパーライトに上げてマイキーとやるかもしれない。

負けたリナレスの商品価値も、ロマチェンコをこれだけ苦しめたことでかえって上がったように思う。日本で育ったボクサーがMSGで一万人の観衆を沸かせたのはたいへんうれしい。ただ、今回は非常にモチベーションが高く、フェザー級で負けなしだった頃の出来に戻れたけれども、年齢的にこれを維持するのは難しいかもしれない。

[May 13, 2018]

083 山中vsネリ、最大のルール破りは誰か [Mar 5, 2018]

山中の試合については予想記事も書かなかったし、TV録画も結果が分かってから見た。このまま素通りするつもりだったが、コメントもいただいたし報道・WEBの論調とは全然違う考えであるので、忘れないうちに整理しておきたい。 “083 山中vsネリ、最大のルール破りは誰か [Mar 5, 2018]” の続きを読む

084 カネロも陽性 再びドーピングの話 [Mar 8,2018]

Fightnewsによると、カネロ・アルバレスがさきに行われたドーピング検査においてグレンブテノールの陽性反応を示した。これはゴールデンボーイ・プロモーションの声明によるもので、GBPは汚染された牛肉によるものだと主張している。 “084 カネロも陽性 再びドーピングの話 [Mar 8,2018]” の続きを読む