130 十三番大日寺 [Nov 2, 2015]


この図表はカシミール3Dにより作成しています。

十二番焼山寺から十三番大日寺までの経路は、「四国遍路道指南」によると右衛門三郎の塚(杖杉庵)から、さうち村(左右内)、あかは村(阿川)、ひろ野村(広野)と順路が書かれているので(現在はすべて神山町である)、玉ヶ峠を越える山道(上の地図だと、鍋岩から府中、長代、本名を経由して広野で合流するルート)を行ったと思われる。

現在では神山町中心部まで下り、鬼籠野(オロノ)経由で広野に出る道が多くの人に使われている。こちらの方が道路がいいし、宿泊の便もいいからであろう。私もこの経路を選んだのだが、それは翌日歩く距離が短くて済むと思ったのと、神山温泉があるので山で疲れた後ゆっくりできると考えたからである。 “130 十三番大日寺 [Nov 2, 2015]” の続きを読む

120 十二番焼山寺 [Nov 1, 2015]


の図表はカシミール3Dにより作成しています。

さて、四国遍路遠征も三回目。今回は八十八札所中屈指の難所、「遍路ころがし」と呼ばれる十二番焼山寺の登り下りである。

こうして四国札所巡礼の連載記事を書いているが、WEB等に書かれていることを鵜呑みにして書いてもあまり意味がない。八十八札所は空海ゆかりとされているので、空海の開山とか本尊は空海作とかいう伝説があるのは仕方ないけれども、例えば阿波(徳島県)の多くの寺は戦国時代に焼けてしまっていて、江戸時代に蜂須賀の殿様が再興したのは違う場所だったりするのである。

公式ホームページに載っている由来は由来として、少なくとも、 文献が残されている江戸時代初期の資料くらいは目を通す必要がある。私が参考としているのは、真念「四国遍路道指南」、寂本「四国遍礼霊場記」、澄禅「四国辺路日記」の3つである。他にも古典とされる賢明「空性法親王四国礼場御巡幸記」があるものの、書籍・WEBでの入手のしやすさからこの3つを重視している。 “120 十二番焼山寺 [Nov 1, 2015]” の続きを読む

110 十一番藤井寺 [Sep 6, 2015]


この図表はカシミール3Dにより作成しています。

十番切幡寺から十一番藤井寺までは、およそ9.3km。遍路本のコースタイムで2時間40分という長丁場である。この間、吉野川を北から南に渡り、鴨島市内を抜けて山まで歩くと十一番藤井寺となる。名高い遍路ころがし、十二番焼山寺への山道は、藤井寺の境内からスタートする。

計画時点で迷ったのは、切幡寺から藤井寺に向かうか、それとも藤井寺は次回にして鴨島か阿波川島から徳島に戻るかということであったが、こればかりは実際に歩いてみないと分からないので、当日の体調をみて決めるつもりでいた。そういう含みもあって、帰りの時間が気になる夜の飛行機を止めて、この日は徳島泊まりとしたのであった。

切幡寺の坂を下り、再びスモトリ屋の前を通って門前町を抜け、さらに九番から歩いてきた通りを横断して先に進む。通りの南側にも商店があり、こちらの方がスペース的には広く取れているし駐車場完備である。

いまの世の中、駐車場がないと集客は難しいだろう。そんなことを考えながら歩いていると、今度は民家の壁沿いにベンチが置いてあって、マネキンのご遍路さんが長い脚を組んでいる。人形やらマネキンやら、いろんなものが置いてある町である。「ご自由にお休みください」と書いてあるが、十番を出たばかりで休むにはまだ早い。 “110 十一番藤井寺 [Sep 6, 2015]” の続きを読む

100 十番切幡寺 [Sep 6, 2015]


この図表はカシミール3Dにより作成しています。

急な腹痛から解放され、ようやく落ち着いて歩くことができるようになった。十番切幡寺までは3.8km、距離だけみると1時間かからないくらいだが、最後に長い登り坂と階段があるという難所である。

道の両脇は水田が目立つようになって、農家の庭先にはトラクターが置いてある。まさに田園地帯という雰囲気である。しばらく歩くと、右手に大きな駐車場のあるお寺さんがあった。看板を見ると浄土真宗なので、札所ではない。札所ではなくても、これだけ大きなお寺さんがあるのだなあと思って見ていると、道を挟んだ向かいにある小さなお堂が小豆洗い大師であった。 “100 十番切幡寺 [Sep 6, 2015]” の続きを読む

090 九番法輪寺 [Sep 6, 2015]


この図表はカシミール3Dにより作成しています。

八番熊谷寺から九番法輪寺までの間については、実はほとんど記憶がない。というのは熊谷寺を出てトイレに行きたくなってしまって、法輪寺までの間それどころではなかったからである。

腹部に違和感を感じたのは熊谷寺を出てすぐなのだが、下り坂の2.4kmだから30分もあれば着くものと思って悠長に構えていた。しばらく歩いて大きな通りに突き当たり、信号待ちをしている頃にはちょっと具合が悪くて、進行方向左にある土成役場に寄って行こうかなと思った。

ただ、この日は日曜日である。特に地方の役所の場合は首都圏と違って日曜日はきちんと休むはずで、何百mか歩いて無駄足というのはショックが大きいと思った。次第に腹痛もおさまってきたので、30分くらいはもつだろうと思って先を急いだのだった。 “090 九番法輪寺 [Sep 6, 2015]” の続きを読む

080 八番熊谷寺 [Sep 6, 2015]


この図表はカシミール3Dにより作成しています。

前の日は8時前に寝てしまったので、翌朝は早く目が覚めた。とはいっても5時に起きるのはいつもと同じである。窓を開けて外の様子を見る。予報通り夜の間にひと雨あったらしく、屋根も道も濡れている。雨の朝のお寺というのはいい雰囲気である。ただ、いま現在は雨は降っていないようである。

普段ならネットでメールチェックやブログ記事の確認をする時間なのだけれど、残念ながらネットはソフトバンクしか通じていない。前日訪れた札所や道中の様子について忘れないようにメモをしておく。6時を過ぎてニュースと天気予報をチェック、6時25分からは家にいる時と同様にテレビ体操である。体操を終えると着替える。

天気予報が怪しかったので、登山用のモンベルレインウェア上下は用意していた。上は山野袋に入れていつでも出せるようにしておくとして、下はどうするか。道中で着替えられるところはまずないだろうし、安全策としては最初から着て行くのが無難かもしれない。そんなことを考えながら支度をしていると午前7時、朝食の時間になった。 “080 八番熊谷寺 [Sep 6, 2015]” の続きを読む

070 七番十楽寺 [Sep 5, 2015]


この図表はカシミール3Dにより作成しています。

六番安楽寺の北側に出る。この道はすでに県道12号線ではなく、交通量はそれほど多くない。安楽寺の敷地に沿ってしばらく道なりに歩く。

宿坊の裏にはボイラーのような施設が見える。温泉山安楽寺の宿坊は山号通り温泉なので、その施設かと思われる。ここに泊まると、大浴場があるというのは大きな魅力であるが、この日の泊まりを七番としたのは、まるでビジネスホテルという宿坊が楽しみだったのと、少しでも先に進んだ方が翌日の行程が楽だということが大きな理由であった。

安楽寺の敷地を過ぎると道路は狭くなり車のすれ違いが困難となるが、遍路道はそこからさらに右左と折れて細い道に入る。「昔からのへんろ道」と書いてある。低い家並みの農家が続くが、しばらく歩くと周囲を圧する鉄筋の建物が見えてくる。あれが噂に聞くビジネスホテル宿坊に違いない。 “070 七番十楽寺 [Sep 5, 2015]” の続きを読む

060 六番安楽寺 [Sep 5, 2015]


この図表はカシミール3Dにより作成しています。「神宅」のあたりで南に迂回しているのが道間違い(汗

さて、五番地蔵寺から六番安楽寺までのおよそ5.2kmは、一番霊山寺の前を通っていた県道12号線に並行して遍路道が通っている。だから、距離は多少長いけれど、道に迷うことはあるまいと思っていた。ここが大きな落とし穴であった。

この日の行程は、JR板野を下りてほぼ真西へ向かう。四国北部を西から東に流れている吉野川の左岸を遡上することになる。

一方、JR高徳線は板野を過ぎると90度右に折れ、瀬戸内海に向かって大坂峠を越えていく。この曲がり方がやけに機械的だと思っていたのだが、実はもともとの線路は板野を過ぎても吉野川に沿って直進し、六番安楽寺のちょっと前、鍛冶屋原というところまで走っていたのであった。国鉄鍛冶屋原線という。 “060 六番安楽寺 [Sep 5, 2015]” の続きを読む

050 五番地蔵寺 [Sep 5, 2015]


この図表はカシミール3Dにより作成しています。

今回の第二次お遍路にあたり、新調した遍路用品が2つある。

1つは上下の白衣。これは納経所でお遍路だと分かってもらうために必要のように思ったので、WEBをいろいろ探して「いっぽ一歩堂」というお店の軽装白衣上下を購入した。自分の体質を考慮した場合、寒くて薄着で難儀する可能性よりも、暑くて大汗をかいて苦しむ可能性の方がずっと大きいと思ったからである。

ひとつ懸念されたのは、パンツのサイズにLLまでしかないことで、正直なところもう1サイズ上があればよかったのだけれど、寸法をみると大丈夫そうだし、ウェストラインはゴムで伸縮が利くのでとりあえず買ってみることにした。実際はいてみると、ところどころメッシュが入ったり風通し穴が開いているのがいい。 “050 五番地蔵寺 [Sep 5, 2015]” の続きを読む

040 四番大日寺 [Sep 5, 2015]


この図表はカシミール3Dにより作成しています。

7月の出張にあわせて試験的にやってみた半日の四国お遍路では、それほどの問題なく三番札所まで歩くことができた。若干の抵抗感があったのは観光団体お遍路との遭遇であったが、まあなんとか我慢できる範囲ではあった。

次の段階として、1泊2日でもう少し本格的に歩いてみることにした。1泊2日にしたのは、それ以上進むと「遍路ころがし」焼山寺道に入るため、2泊を通り越して一気に3泊4日になってしまい、休みの都合がつきにくいからである。机上の計算では1泊2日で羽田行の夜便に乗れるが、まだ遍路初心者でもあるので、後泊を入れて2泊3日の計画を立ててみた。 “040 四番大日寺 [Sep 5, 2015]” の続きを読む