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210 山陽オートレース場 [Apr 22, 2005]

山陽オートレース場は山口県山陽町にある。JRの駅は埴生(はぶ)で、宇部と下関の真ん中あたりに位置する。駅を下りると山に向かってレース場があるので、一瞬、方向感覚がおかしくなる。線路の海側がレース場であるはずなのに、山側にあるように見えるからである。実際はレース場まで上っていくとその先には瀬戸内海がある。特別観覧席(大体5階くらいの高さ)まで上れば、コースの彼方に海を臨むことができる。

東京から行く場合は、全日空山口宇部行きの朝一番の便が定番だ。6時50分とか7時に出発して9時前に到着する。JR宇部新川行きの路線バスで宇部市街まで出て、ハンバーガーでも食べながら時間をつぶすと、10時前にレース場行きの無料バスが来る(行きは無料、帰りは有料)。タダということもさることながら、このバスには出走表が置いてあるので、それを見ながら本日の作戦を練る。何ヵ所かで客を拾って、1時間ちょっとでレース場に着く。朝東京を出て、うまくいくと2レースあたりから勝負できる。

宇部新川からJRでレース場にいくこともできるし、その場合は、行きの切符をレース場に持っていくと(埴生駅はオートレース客ばかりなので、切符を見せるだけで改札を出られる)帰りの切符をくれるので、バスと同様片道分はタダになる。だが、ローカル線で本数が少ないことと、帰りは宇部新川に戻らないため、バスを使うことが多い。というのは、宇部新川には手頃なホテルが少なく、下関か小倉に泊まることが多いからである。

オートレース場はすべて1周500mで、形も同じだしコースによる違いはないと思われがちだが、結構その土地ごとに違った特色がある。選手は各レース場に所属するので、選手それぞれの特徴がコースの特色となって現れるのかもしれない。山陽の特色は、往々にして軽ハンデの逃げ切りが決まることと、天気が変わりやすいということだろう。

軽ハンデが活躍するのは、山陽所属の選手は全体的にレベルが高く実力差が小さいため、後ろがもつれれば前が気持ちよく逃げてしまうということが一点と、もう一点は前を抜くことよりも後ろから来る選手をブロックすることに命を賭けている穴見和正のような選手がいるからだろう。オートレースは左回りで急カーブを回るため、普通の選手でも30から40度近く体を傾けて走るが、穴見の場合45度ないし50度近く体を傾ける。絶対に後ろからは抜かせないという意思表示である。オートになじみのない方でも見ればすぐに分かる特徴ある走り方なので、機会があればぜひ見ていただきたいと思う。

天気が変わりやすいのは、最初に述べた、海近くまで山がせり出している地形と関係があると思う。海の方を見ているといい天気なので良走路だと思っていると、山側からあっという間に黒い雲が広がってきてレースの時は雨、なんてことがよくある。オートレースは晴と雨とで全く予想が違うから、そういう時早めに車券を買っていると本当に涙雨ということになる。

一度など、試走抜群の小関勝治(雨がドヘタ)から買っていたら、「天候が不安定となっております。」の場内アナウンスとともにいきなり雨が降ってきて、レース前から車券が紙くずになった、なんてこともあった。それでも、風光明媚で行くとほっとする場所なので、今でも折にふれて訪れるレース場である。

[April 22, 2005]