カテゴリー
海外紀行・カシノ

119 マカオ厄払いの旅 [May 10, 2007]

しばらく前から、ひどい状態が続いている。KKvsTTではTが出て負けるし、QQvs84では4が2枚出る。ATvsA5のように重なっているじゃんけんでも、私がTの方だと必ず5が出るし、私が5を持っていると5など絶対に出ない。AA、KKが来ても必ず1ラウンドだし、それも2週間に一度のペースである。というわけで、今回のテーマは厄払いである。

観音堂で10HK$で線香の束を買い、現地の人に混じって3つのお堂を巡ってお祈りする。3つのお堂はそれぞれ道教、仏教、儒教であり、現世利益と来世の幸せをともに祈願できるようになっている。本尊というか神像(媽祖や孔子)の前にはひざをつけられるようにクッションのようなものが置いてあり、線香を持って拝みながらひざまづくのが現地のやり方のようだ。

見よう見まねで同じように拝礼し、勝負運の向上を祈る。厄払いはお大師さまが定番だが、遠く日本からの参拝だからそこは斟酌してくれるはずだし、何しろ日本ではまだカジノは合法化されていないので、本場マカオの神さまにお祈りするのが筋であろう。手が線香の色に染まってまっ黄色になってしまったが、一通りお祈りして何かが抜けたような気がした。

そんな訳で今回はとにかく100HK$でも勝って帰ることが重要である。前回のテニアンで何とか海外カシノの連敗を止めたけれども、昨年一年間マカオでは負けてばかりである。初日のギリシア神話のバカラで最初4連勝した後1勝5敗と急降下し、結局イーブンになったところで引き上げざるを得なかったことから、改めて決意した。今回は金額じゃない、勝つことである。

2日目に観音堂にお参りした後、グランドリスボア、リスボア、ファラオパレス、サンズと回り、計画通りそれぞれのカジノを若干のプラスで引き上げることができた。サンズのBJではいい調子でプラスが大きくなっていたのだが、ベットアップしたらKK対ディーラーAからA、T、9と起こされて負け。

これはいきなりピクチャーを出されるより始末が悪いし、だいいちポーカーじゃないんだからAA(ディーラーの)は弱いはずである。次にA4vsディーラー5のダブルから引いたのが5。よしこれで挽回と思う間もなくディーラーは6、ピクチャーである。すぐに引き上げたのは言うまでもない。

そして最終日の朝、場所は再びギリシア神話カジノ。ここで大負けしなければなんとかプラスで帰れるので、100ミニマムのBJ卓に座る。連敗、連勝、連敗、連勝となんとか原点を維持しつつ時間は経過する。負けはこちらが19とか20でも裏ブラックジャックとか21を出されて負けることが多く、勝ちはディーラーバストで勝手に負けてくれることが多い。そして問題の一手となる。

ハンド77でディーラー4。絵札の対子(KKとか)を除くと今回初めてのスプリットハンドである。スプリットすると、一つはT、一つは7である。もちろん対子ベットはしていないが、再びスプリット。今度は最初が6、次が7である。再々スプリット。今度はいきなり7。なんと7の5ハンドスプリットとなってしまった。対子にベットしていたらたいへんな儲けになっていたところである。

ルール的にスプリットが5つもできるのはマカオならではであるが、確率的にも大変に低い。最初の2枚が13分の1、3枚目以降は13分の2である(マカオはスプリットされた各ハンドの2枚目を先に配る)。したがって5枚スプリットになる確率は1/13×2/13×2/13×2/13=0.028%。10000回に3回以下しか起こらない。そんな珍しいことなのに、この時点では一銭も儲かっていない、というよりリスクが大きくなっているだけなのであった。

5ハンドの内訳は、20、18、17、16、13。全部取れる可能性もあり、全部負ける可能性もある微妙な数字である。ディーラーの最初のカードは絵札。そして次のカードで卓のみんなが「コン(公=絵札)!」と応援してくれたら出たのが9。ディーラーバストで、5ハンド全勝である。これで波に乗って、次は11ダブルから絵札で連勝(マカオは11でしかダブルダウンできない)、この2手が決定打となり、なんとか今回遠征をプラスで終えることができた。

そういえば、こういうケースでは昔は必ずディーラーが勝手に10%くらいのチップ(tip)を取って配当していたものだが、サンズ開設以来そういうことは少なくなって、いまではSJM(リスボア系)のカシノでも何の問題もなく全額配当してくれる。そんなことをなつかしく思い出すほど、超久々のマカオにおける勝ち戦でありました。

リスボア前から見た新葡京(グランドリスボア)の威容。このあたりの風景が変わってしまいました。

さて、リゾについては、フラミンゴ閉店以降落ち着いてくつろげるお店がなくなってしまったが、今年になってリスボア近く、総統(プレジデンテ)並びの福臨門海鮮酒家がクローズしてしまった。1月に行った時にも閉まっていたのだが、今回はかつて店があった前が大きな看板になってしまっていて、どうやら移転したか閉店してしまったようである。

ここの名物料理であるフカヒレのカニ味噌煮込みがもう食べられないのかと思うと、かなり寂しい。他にも牛肉やエビやベキンダックなど美味しく食べさせてくれて、手ごろな値段の紹興酒もあり、店構えもなかなか良かったのだが。そんな状況なので今回食事したのはすべて新規に開拓したお店である。

昼を食べたのはセナド広場にある中華料理「龍記(ロンケイ)」。ここは昔から有名なところなのだが、あまりにも混みそうな場所にあるのでちょっと遠慮していたのである。メニューから適当に頼んだのだが、出てきたのはここの名物とされるトウガンのスープ。それにエビのすり身の揚げたものと白いご飯で、なんともおいしそうな昼食になってしまった。値段も100HK$しないくらいで安く、また来てみたい店である。ただし場所柄ちょっと店内が狭い。

夜は官也街のハウスミュージアム側入口近くにあるポルトガル料理「熊猫(パンダ)」。贔屓にしていた木偶(ピノキオ)の場所が変わってなんか大衆食堂みたいになってしまったので(以前の薄暗い感じが良かったのに)、こちらを選んでみたのである。中を覗いたら結構お客が入っていたし、店の感じもいまの木偶よりかなりいい。

定番の大エビの焼いたのと、スペアリブ、ポテトと野菜を炒めたもの、スパゲティボロネース、それにビールとポルトガルワインを頼む。ワインは奥に実物が置いてあって値段が書いてあり、そこから選ぶ。フルボトルで100HK$ほどと手ごろで味も無難。ちゃんと氷で冷やしてくれる。全部で400HK$くらいだから、木偶と同じくらいの値段である。

以前はこういう街中に出ているお店の方がリスボアとかハイアライの周りにあるお店より良かったのだが、サンズ以来カシノの中の中華料理やポルトガル料理の方が雰囲気もよくグレードも高くなっている。その分お値段の方も張るのでなかなか足繁くという訳にはいかないし、一人だと入りにくいという難点がある。その意味では、フラミンゴや福臨門がなくなってしまったのは非常に痛いところである。

それとびっくりしたのは、リゾカジ.comにレポートした1000HK$の件。マカオ板でちょっと前から話題になっていたのだけれど、何しろ前回遠征から持っているのでこれを現金化しなくてはまさに勝負にならない。フェリーターミナルで両替もできず支払いにも使えず、ギリシア神話カジノでおそるおそる出したらすんなりチップになったのだが、それ以来キャッシャーで500HK$で寄越せと言い続けるのは少し疲れた。

タクシーがなかなか来ないのも難儀だった。今回、半島は軒並み1200HK$オーバーだったのでやむなく新世紀(4/30が500HK$、5/1が800HK$)にしたのだが、安い理由がよく分かった。朝や日中はともかく、日が暮れると半島になかなか戻れないのである。無料バスは長蛇の列だし、市内バスの停留所も人多すぎ。2泊とも夕食以降はタイパ島にとじこめられてしまった感じであった。

そのタイパ島も、かつてハイアットからジョッキークラブまでだらだら散歩していた頃がなつかしい。いまそのあたりはまさに再開発の真っ只中で右も左も建設中の高層ビルである。トラックはひっきりなしに通るし、なんだか町中セメントの匂いで肺に良くない。以前のマカオのたたずまいは、コタイを越えてコロアネ島まで行かなければもう見ることはできないようである。

そして本題の厄払い、帰国して緒戦の5日、上野ストラドル杯で少しだけその効果がみえた。相変わらず成績は良くなかったのだが、5000点持ちの残り1500点というところ、7s8sでオールインしたら9sTsJsでストフラを完成したのである。

この回、フロップでA、Jともう一枚もスペード、この時点でフラッシュ完成だったのだが、ターンでTs、リバーで9sとつながった。幸いにというか、Ks・Qsを持っている人はいなかったのでフラッシュだけでも勝ちだったのだが、2枚使ってのストフラは初めてである。ぜいたくを言えば、もう少し実入りのいい時に来てくれないかということだが、それは仕方がない。せっかく海の向こうまで厄払いに行ってきたのだから、さらにご利益を期待したいところである。

[May 10, 2007]