152 SUPERBOWL 50 展望&回顧 [Feb 7, 2016]

SUPERBOWL 50(2016/2/7、SFリーヴァイス・スタジアム)
Oキャロライナ・パンサーズ(NFC王者) -5.5
デンバー・ブロンコス(AFC王者)

3年続けて、第1シード同士の戦いとなったスーパーボウル。マニングがおそらく最後のスーパーボウルを制することができるか、それとも新世代の旗頭キャム・ニュートンが初の栄冠を手にするか話題となっているが、私が思うに最大の見どころはデンバーのフロント7vsキャロライナのランオフェンスである。

チャンピオンシップで、デンバーのディフェンスはブレイディにプレッシャーをかけ続ける一方で、レギュラーシーズン同様ほとんどランを許さなかった。ペイトリオッツの直接の敗因はゴストコウスキーのエキストラキック失敗だったが、ペイトリオッツにほとんどオフェンスをさせなかったデンバーのフロント7の仕事もすばらしかった。

そして、マニングの仕上がりもディヴィジョナル・プレイオフとは見違えるようだった。2TDを含めてパスは安全確実であり、サックされるところでおとなしくサックされていたのも余裕であった。終始リードしていたので任すべきところはRBやディフェンスに任せており、かつてのような自滅パターンには陥らなかった。

ただし、ディヴィジョナルにしてもチャンピオンシップにしても最少得点差で逃げ切ったように、オフェンスの爆発力がなくなっているのは確かである。再び僅差の展開になれば経験の違いが出てくることもあるかもしれないが、点差を開かれて追う展開になった場合に、打つ手が限られてくることも確かである。

かたやパンサーズ。プレイオフは2戦とも前半で大量リードして押し切るゲームで、危ないところが全くなかった。特によかったと思うのはオフェンスラインの堅実さで、ランにしてもパスにしてもニュートンが自在にプレイできる余裕があったのはオフェンスラインの功績だと思う。

スーパーボウルにおいても、デンバーの強力ディフェンスに対して、パンサーズのオフェンスラインが互角の勝負ができるかどうかがポイントである。ブロンコスが警戒すべきなのはパスではなくランで、ニュートンやジョナサン・スチュアートのランが出ない展開となれば、ニュートンのパスターゲットとして信用できるのはオルセン位なので、膠着した展開に持ち込めるかもしれない。

とはいえ、レギュラーシーズンから通算して17勝1敗というパンサーズの勢いは、なかなか止まらないのではないかという気がしている。実際に、-4でスタートしたハンデはじりじり上昇して-5.5まで大きくなっている。それでもパンサーズに乗りたいし、オッズ次第でパンサーズ-21とかを少々遊んでみたい。

[COMMENT from saitohさん]

TAIPAさん、ご無沙汰しております。

年に1回しか書き込みしてませんが今年も勝手に
予想させて下さい。

日本人としては判官贔屓の傾向があり&友人がブロンコスファンなので
応援したいのですがプレーオフの圧倒的勝ち方を見させられているので
TAIPAさんが仰るように

「それでもパンサーズに乗りたいし」というのが本音ではないのでしょうか。
と言う事でブロンコスを応援しつつベットするならパンサーズにします。

ハンデが-7以上ならブロンコスに乗るのですが・・・。

[COMMENT from ビートルさん]

 今シーズンのNFLもついにスーパーボウルを残すのみ。1967年に旧NFL(現NFC)と旧AFL(現AFC)の王者同士による統一王者決定戦として始まったスーパーボウルも今年で50回目の記念大会になりました。今年はどんな名シーンが生まれるか今から楽しみです。

 今回は2年ぶり8回目のAFC優勝を果たしたデンバー・ブロンコスと12年ぶり2回目のNFC王者に輝いたカロライナ・パンサーズとの初顔合わせとなりました。ブロンコス勝てば17年ぶり3回目、パンサーズならば初の世界一となります。既に伝説となっている名QBペイトン・マニングと新鋭カム・ニュートンとの対決をはじめ見どころの多い組み合わせとなっています。

 さて、下馬評ですがパンサーズ優位と見るものが多く、私も同じです。ブロンコスの攻撃力は2年前に比べて落ちているし、パンサーズは攻守ともに充実し勢いもついています。ブロンコスの強みは選手の多くが既にスーパーボウルを経験済みであることですが、前回は大敗であった以上さほどの強みとも言えません。また、驚異的な身体能力を誇るニュートンに対してマニングはあまり動けないのも不利な点です。
 とはいえ、ブロンコスが劣勢を覆すのは不可能ではありません。極めて強力なディフェンスが存在しますし、守備陣が踏ん張って接戦に持ち込めばマニング率いるオフェンスが少ないチャンスをものにして勝利をつかむことは十分可能であると考えます。ブロンコスとしてはとにかく焦らないことだと思います。焦って無理な攻撃をするとブロンコスが初めてAFCを制しスーパーボウルに出場した第12回大会(1978年)と同じ轍を踏んでしまうおそれがあります。

 全体評価としてはパンサーズの優位は動かないものの、絶望的なほどの差があるわけではありません。考えてみればブロンコスが初めてスーパーボウル制覇を成し遂げた第32回大会の時は確か12点差のアンダードッグでした。それと比べるとマイナス5.5点というのは大した差ではないでしょう。これが最後かもしれないマニングに何とか花を咲かせてほしいと思います。

 どちらが勝つにせよ記念大会にふさわしい好勝負となることを願っています。それでは。

[Feb 4, 2016]

SUPERBOWL 50(2/7 リーヴァイス・スタジアム)
デンバー・ブロンコス O 24-10 X キャロライナ・パンサーズ

Underdogの下馬評に反して、ブロンコスがゲームを支配した。ブロンコスはほぼ予想されたとおりの動きだったのに対して、パンサーズに全くといっていいほど精彩がなかった。

まるで数年前に逆戻りしたようなニュートンだった。オフェンスラインが押し込まれることは試合前にある程度予想されていたはずなのに、あまり工夫はみられなかった。後半になってRBやFBをパスラッシュ要員にしたけれども、もともとレシーバーに駒が少ないのに数的に劣勢を作ってしまってはどうしようもない。

パンサーズの攻撃がラン28に対してパス41。試合終盤にランを多用したブロンコスとランの数は同じなので走ってはいるのだけれど、チャンピオンシップのカーディナルス戦がラン37パス28、ディヴィジョナル・ブレイオフのシーホークス戦がラン41パス22だから、明らかにランが少ない。ニュートンのパスミスとレシーバーのドロップばかりが目についた。

確かにブロンコスのディフェンスは堅いのでランは止められると思ったのだろうけれど、終盤まで点差はなかったのだから時間を気にする必要はなく、もっとしつこくランで攻めてよかったのではないかと思った。

だが、おそらくそれ以上に大きかったのはニュートンのメンタル面だったかもしれない。ファーストシリーズでがら空きのレシーバーにとんでもないすっぽ抜けパスを投げたところからおかしかったが、2つのファンブルがいずれも自陣深いところでパスを投げようとした結果で、状況を冷静に判断できていなかった。

後半にはTVカメラがベンチに一人でいるところを何回も映していたが、チームのムードメーカーがあれではいけない。その意味ではシーホークスのラッセル・ウィルソンは大したもので、劣勢になっても動じないところは肝が据わっている。

したがって来シーズン捲土重来なるか厳しいところもありそうだが、この日ミスをしたのはニュートンだけではなく、オフェンスラインもひどかったし、スペシャルチームにもミスがあったし、レシーバーにもドロップがあり、トルバートのファンブルも痛かったし、FGミスもあった。その意味ではチーム一丸となって負けに行った感があり、巻き返しの余地はありそうだ。

一方のマニング。インターセプトもファンブルもニュートンと同じだけ食らっていたけれども、フィールドに余裕があったのと、最近のマニングはミスに慣れていて冷静さを失わなかった。「今日はディフェンスで勝てた」というのが今シーズンの決まり文句だったけれど、そのままのセリフがスーパーボウルまで使われることになった。

テキサンズ以来続いているキュービアックHCとウェイド・フィリップスDCのコンビ、ブロンコスではまだ日が浅いのでこの体制はしばらく続きそうだが、来シーズン以降メンバーが変わってもこのディフェンスが維持できるかどうか。いかんせんオフェンスが弱いので、ディフェンスが崩れたら地区で勝ち残るのも難しい。

試合前にはニュートンvsマニングのドラ1対決がキャッチフレーズになっていたが、終わってみるとニュートンvsボン・ミラーの2011年ドラ1vsドラ2対決だった。この年のドラフトは当たり年で、1巡指名には他に、JJワット、AJグリーン、フリオ・ジョーンズ、パトリック・ピーターソン、ニック・フェアリー、マーセル・ダリウスなど錚々たるメンバーがいる。

[COMMENT from ビートルさん]

第50回スーパーボウルはAFC王者のデンバー・ブロンコスがNFC王者のカロライナ・パンサーズを下馬評を覆して破り、見事17年ぶり3回目の世界一に輝きました。守備陣が期待通り活躍し、攻撃も致命的な状況にはならず、「ブロンコスが勝つにはこれしかない」という展開でした。

 一方のパンサーズ。何だかチーム全体がおかしくなっており、まるで力を発揮できなかった印象があります。経験不足が響いてしまった感じです。何とも不本意なことになってしまったパンサーズですが、ニュートンを含めて力のある選手が揃っているので、また機会は巡ってくるでしょう。

 50回目の記念大会となった今回のスーパーボウル。試合自体は白熱の好ゲームとはいいがたく、つまらないミスや反則が目についたのは少々残念でした。でも、歴代のスーパーボウルMVPがほぼ全員顔を見せるなど華やかだったと思います。

 さて、不世出の名QBペイトン・マニングにとってこの試合が最後の試合になるともいわれています。この試合では全盛期と比べると衰えが目立つプレイではありましたが、要所を抑えて致命傷を避け地道に得点する姿はやはり素晴らしかった。彼のプレイがもう見れないとすれば寂しいですね(プロボウルがかつてのようにスーパーボウル後だったら華やかな「お別れ試合」ができただろう)。もう一年やってほしいです。

[Feb 9, 2016]

カテゴリーNFL