033 わが家の家計管理について [Feb 6, 2020]

先週まで2019年の支出についてお伝えしたので、わが家の家計管理方法について説明しておきたい。

わが家では、月々の見込み額を項目別の封筒に入れて、必要に応じてそこからかかった分を出すという方法をとっている。基本的に、年金生活の現在でもサラリーマン生活をしていた時でも変わらない。

年金は2ヵ月に一度なのだが、月ごとに見込み額を算定して口座から下ろしてくる。封筒は、100均から月謝袋を買ってきて使っている。だから、新年は封筒が新しくなる時期でもある。

3~4年前まで、封筒からおカネを出す代わりにレシートを入れるというやり方をとっていた。そして、レシートを見て、どこの店で何をいくら買ったか確認し、パソコンに入力していたのである。

ところが、せっかく入力した内容を利用して何かするということはなかった。当初は、どこの店で何を買うのが安いのかなど分析できればと思っていたが、そんなことは経験で大体分かる。労力の割に効果が少ないまま何年もそれを続けていたのである。

だから、リタイア直前に単身赴任となったタイミングでレシート引換方式を改め、かかった金額を封筒から抜いていくことにした。

話を聞くと、奥さんの実家でも項目別に封筒に入れて管理するという方法をとっていたという。だから、きっと長続きするのだろう。小さい時から見慣れていることは、抵抗なく続けられるということである。

年金支給日の15日前後に封筒の中身を補充するので、10日頃になると中身が乏しくなる。残りのおカネでどうやりくりするかはサラリーマンの給料日前と同じである。いまは夫婦二人なので、冷蔵庫に残っているもので済ませても特に不便はない。

振り返ると、家計簿をつけ始めたのは最初に転職した頃のことで、かれこれ30年前になる。それまでは、バブルの時代であり、給料も多く、多少多く使ってもそれ以上に給料が増えていた。いま思うと夢のようである。

ところが、転職してからはそういう訳にはいかず、まず支出を切り詰めなければならなかった。そういう目的で始めたことなので、家計簿といっても記録するのは支出だけであった。

家計簿がストレスになるのは収支と現金残高を合わせようとするからであって、支出だけ記録するのであればストレスは少なくてすむ。収入は給与明細を見れば分かるし、記録以上に使っていれば封筒のおカネがなくなる。

そうやって記録をするだけで、かなりの支出削減効果があった。生活用品や調味料などを給料が出たらまず買っておいて、残ったおカネで残りの期間をやりくりするというやり方で、なんとか転職後の厳しい収支状況をクリアしたのである。

日々の家計管理はそうしていたのだが、これにプラスして長期の資金繰りをするようになったのはリタイアを現実的に考えるようになってからである。


月々の生活費を項目別に封筒に入れて管理しています。

 

先週説明したように、わが家の家計管理は長らく支出だけを記録するという方法をとってきた。収支を長期的にみるようになったのは、リタイアを現実的に考えるようになった時期からである。

コンピュータに残っているデータの最も古いものは、2007年からの収支計画である。2007年というと、ちょうど50歳。そろそろ先のことを考えなくてはならない時期であった。

当時は海外旅行やカシノに足しげく通っていたので、カードローンやリボ払いがかなり多くなっていた。もちろん、住宅ローンも残っている。若い頃は、退職金で清算すればいいと思っていたけれど、よく考えると(考えなくても)そう簡単なものではない。

まず、カードローンとリボ払いの残高を0にすることを目標にした。そのためには、収入と支出を正確に見込まなければならない。そして、その時期は収入が頭打ちになる時期と重なっていた。必然的に、支出は削減しなければならない。

当時のやりくりは年金生活の古い記事に書いているけれど、簡単に言えばいまと同じである。月20万円でも暮らせるように、支出を見直したのである。

そうすると、月々の収支に若干の余裕ができ、その分を借入返済に回すことができた。当初は6~7年かかる計画だったカードローンとリボの返済を、3年あまりで完了することができた。だから次の年からその分を、住宅ローンの期限前返済に回した。

そうして生活を見直している最中に、思いがけないことがあった。勤めていた会社の退職年金制度が廃止されたのである。

この制度は、退職金の半分を退職年金に回すことにより月々約10万円を死ぬまで受け取ることができるという、当時としてもありえないような制度であった。保証期間が10年あり、退職金の半分はそれで元が取れる。

そんな制度が低金利の時代に成り立つ訳がなく、廃止となったことは仕方がない。問題は、すでに受け取っている人には補償はあるけれども、まだ受け取っていない人には何の補償もなかったのである。

理屈としては、まだ退職金の半分を年金にしていないのだから、補償すべき金額もないということであるが、そのつもりで準備してきた人にはたまったものではない。例えば、住宅ローンを半分返して、残りを退職年金で返してもお釣りがくるはずだったのに、それができなくなってしまった(住宅ローンには団信生保もあるから、生命保険としての要素もある)。

ただ、すでに支出見直しを始めており、長期の収支予定を立てていたから、退職年金廃止の影響を最低限にとどめることができた。

そうやって職員の福利厚生を無視する会社だから、この後もどんどん職場環境は悪くなった。だから、制度上の定年より前倒しで退職することができたのは、今思うと何よりのことであった。多少のおカネで心身の健康を損なうことはバカげている。

Excelの収支計画では、65歳になるまでが最も苦しい時期で、貯蓄を取り崩して赤字を埋めるという方法をとらざるを得ない。これもまたストレスがたまるけれども、崩しているのは自分の貯蓄である。

日本国も収入より支出の方が多く、それを借金で賄っている。貯蓄を崩しているのではなく純粋な借金で、しかも、返すどころか収支を償うことさえ望み薄である。

それに比べれば、わが家の状況の方がかなりましである。もちろん、日本国の財政が破綻すればわが家の貯蓄も紙切れと化す可能性が大で、そもそも年金が入ってこない。

でも、万一そういう事態になったとしても、心身の健康を保っていればがんばることができる。健康で住むところがあって何とか食べることができれば、それ以上は望むべきではないと中国の古典に書いてあるとおりである。

[Feb 6, 2020]


家計の収支管理は、Excelで行っています。