993 歩き遍路モデルプラン・伊予編

[26日目]前日泊・観自在寺周辺、当日泊・津島町周辺
8:00 観自在寺 [お参り30分・移動150分] → 11:00 愛南町内海 [休憩20分・移動180分] → 14:20 津島・かも田へんろ小屋[休憩20分・移動50分] → 15:30 津島町周辺

私が歩いた時には観自在寺から10km先の内海に宿をとったけれども、そこから宇和島までかなりの強行軍だったので、観自在寺周辺で泊まって津島町で一泊するプランを立てた。

内海から津島まで柳水大師・清水大師を経由する峠越えの遍路道があるが、標高500mとかなりの高さがあるので、無理せず国道を経由したい。国道経由でも休憩所は一定間隔で置かれている。

津島は開けている町なので、飲食や備品補充には便利。また、旅館・民宿もある。真念が「道指南」の収益で再興を祈願していた満願寺も往復2時間ほどなので、お参りするのもよい。

[27日目]前日泊・津島町周辺、当日泊・宇和島市周辺
8:00 津島町周辺 [移動60分] → 9:00 松尾トンネル入口 [休憩20分・移動60分] → 10:20 遍路道合流点[20分・200分] → 14:00 宇和島市内

噂の松尾トンネルは高速道路が並行して走っているので、私には遍路地図でおどかすほどの交通量には思えなかった。とはいえ、1kmを超える長いトンネルなので、天気がよければ遍路道の峠坂を歩いてもいいかもしれない。有志が整備してくれていて、へんろ小屋もあるとのこと。

松尾トンネルからしばらく進むと宇和島の市街地となり、交通量が格段に増えて信号待ちもある。コンビニはあるけれどもへんろ小屋はないので、休む場所を探すのはちょっと大変。

別格五番の龍光院は宇和島駅のすぐ近くで、ほぼコース上といっていいのでお参りしておきたい。宇和島伊達家の菩提寺である。階段はあるけれども、それほどではない。宇和島市内はビジネスホテルが多くあり、泊まる場所には苦労しない。

[28日目]前日泊・宇和島市周辺、当日泊・西予市周辺
8:00 宇和島市周辺 [移動90分] → 9:30 新屋敷休憩所 [休憩10分・移動50分] → 10:30 四十一番龍光寺[お参り40分・移動50分] → 12:00 四十二番仏木寺[30分・120分] → 14:30 歯長峠口休憩所[20分・110分] → 西予市周辺

私の時は連日土砂降りが続いたこともあり、宇和島市街から札所3つで西予市というスケジュールがきつかった。宇和島市内に泊まるのであれば明石寺は翌朝にして、宿のある西予市まで歩くのが安全と思う。

いずれにしても、宇和島市内から龍光寺までがひと苦労。そして、龍光寺から仏木寺までは道を知らない場合はいったん戻って車道を行く方が結果的には距離が短かい。食堂は龍光寺門前から先はないので、龍光寺でとるかあらかじめ用意すること。

仏木寺から歯長峠越えはかなりの強行軍となる。歯長峠は大雨でしばしば通行不能となるので、情報に注意し、迂回ルートをとった際にも対応できるよう日程には余裕をみておきたい。

西予市に入ってから明石寺への登りはなにげにきついので、1日の終わりに歩くには骨が折れる。いったん卯之町周辺に泊まり、翌日フレッシュな心身で登った方がいいかもしれない。

[29日目]前日泊・西予市周辺、当日泊・大洲市周辺
8:00 西予市周辺 [移動40分] → 8:40 四十三番明石寺 [お参り30分・移動210分] → 12:40 札掛ポケットパーク[20分・140分] → 15:20 大洲市周辺

西予市に宿泊した翌朝は、朝一番で明石寺にお参りした後、大宝寺に向けての長いロードが待っている。途中、大洲か内子で刻まなければならないので、モデルコースでは大洲で一泊することにした。

西予市と大洲市の間にある鳥坂峠には峠道とトンネルがあるが、このトンネルには歩道がなく反射板付タスキを着けて歩かなければならない。ちょっとこわい。

大洲市は平成30年の水害で大きな被害を受けた。水害後に訪れてはいないが、お大師様が野宿したという別格八番十夜ヶ橋永徳寺はコース上でもありお参りしておきたい。ただし、市街からは少し先になる。

別格七番金山出石寺は大洲市内から徒歩5時間。お参りする場合は、大洲に連泊して1日がかりということになる。

[30日目]前日泊・大洲市周辺、当日泊・砥部町周辺
8:00 大洲市周辺 [移動120分] → 10:00 内子道の駅 [休憩20分・移動160分] → 13:00 大瀬[20分・120分] → 15:20 落合トンネル[10分・50分] → 16:20 砥部町周辺

十夜ヶ橋がある大洲から先は、大宝寺まで札所はない。大宝寺まで数十kmの行先案内を見ると気が遠くなるが、八十八ヶ所中最大の難所であり、がんばって歩くしかない。

民宿やホテルはこの区間にほとんどないので、モデルプランでは大洲の次に砥部町広田に泊まる計画とした。落合トンネルから2kmほど先で、国道をそのまま進む。

内子はかつて生糸や蝋の集積地として栄え、地元有力者が造った内子座ではいまだに歌舞伎などの公演が行われる。遍路道沿いにあるので、時間があれば見ておきたい。

バス移動を許容するのであれば、内子から約13km先の梅津バス停を目標に歩いて、その日はバスで内子に戻り分庁舎近くのホテルAZに泊まるのがお薦めである。平成終わりに建ったホテルで、新しくて気持ちがいい。梅津からのバスは平日のみだが、15時台から19時台まで1時間置きにある。

寄り道しなければ梅津バス停まで内子から3時間ほどで着くので、その分の余裕時間で内子市街を見て回るのもいい。そして、翌日、梅津までバスで戻り、久万高原町まで歩くことになる。

表6 伊予の札所・所要時間参考資料(1)

札所参拝時間特記事項所要時間(距離)遍路地図時間
41龍光寺4014:00(50.0km)16:00
42仏木寺300:50(3.5km)0:48
43明石寺304:30(16.8km)3:40

注.仏木寺~明石寺間は、国道56号経由の車道距離。

 

[31日目]前日泊・砥部町周辺、当日泊・畑野川周辺
8:00 砥部町周辺 [移動210分] → 11:30 鴇田峠 [休憩20分・移動130分] → 14:00 四十四番大宝寺[40分・120分] → 16:40 畑野川周辺

広田に宿をとれば、午前中に鴇田峠(かいだとうげ)を越えられそうだ。ちょっときついが、大宝寺までお参りして畑野川付近に宿をとりたい。

畑野川には「いやしの宿八丁坂」があるし、もう少し進むと古岩屋荘がある。久万高原町は岩屋寺から戻る際にもう一度通るので、その時にゆっくりすることもできる。

大宝寺から山に向かう遍路道は、天気のいい時ならともかく、苦労の多い割に報われない。普通に県道を通って、峠御堂トンネルから畑野川に向かう方が安全である。

30日目に触れたバス許容の場合、梅津バス停からだと夕方頃に久万高原町に入ることができる。鴇田峠下山口から近いのはガーデンタイムで、ここも気持ちのいい宿だ。ここに泊まれば、翌日大宝寺・岩屋寺を一気にお参りすることができ、1日節約して松山市内に入れる。

[32日目]前日泊・畑野川周辺、当日泊・久万高原町周辺
8:00 畑野川周辺 [移動120分] → 10:00 四十五番岩屋寺 [お参り60分・移動180分] → 14:00 久万高原町

岩屋寺は八十八ヶ所の中でも指折りの秘境札所。できればゆっくりした日程で余裕をもってお参りしたい。

「いやしの宿八丁坂」に宿をとった場合は、往路に八丁坂経由、復路に県道を通るのがよい。八丁坂は弘法大師も日夜往復したと伝えられる遍路道で、岩屋寺には山上から入る形になるので、古い行場を見てから本堂エリアに進む。一遍上人も修行した霊場である。

古岩屋荘に宿をとった場合は、県道が往路、八丁坂が復路となる。本堂エリアまで登るだけできついのに、さらに上の行場まで登ることになるが、その分ご利益もあるかもしれない。

午後早くに久万高原町に戻ることになるが、この先は浄瑠璃寺まで長い。民宿・旅館が多い久万高原町で宿をとり、岩屋寺・久万高原町周辺のハイキングコースをゆっくり歩くのがいいと思う。

[33日目]前日泊・久万高原町周辺、当日泊・浄瑠璃寺周辺
8:00 久万高原町周辺 [移動120分] → 10:00 明神ポケットパーク [20分・120分] → 12:20 坂本屋跡 [20分・120分] → 14:40 四十六番浄瑠璃寺[お参り30分]

この日は三坂峠を越えて松山市内へ。三坂峠への登りは舗装道路だが、下りの遍路道はたいへんハードなので、この日は浄瑠璃寺までにした方が安全である。浄瑠璃寺前の「長珍屋」さんは、お風呂も広くいい宿だ。

久万高原から国道を進むと、三坂峠に入る前に明神ポケットパークという休憩エリアがある。東屋やトイレ、自販機もあるのでありがたい場所である。

峠の頂上付近、松山まで26kmのキロポストの反対側に遍路道の入り口がある。私の歩いた時は路肩が崩れているなどたいへん歩きにくく、お遍路歩きというより登山ではないかと思ったほどだった。

民宿坂本屋跡からは集落内の舗装道路で、休日限定でお接待もあるようだ。

[34日目]前日泊・浄瑠璃寺周辺、当日泊・松山市内
8:00 浄瑠璃寺 [移動20分] → 8:20 四十七番八坂寺 [お参り30分・移動90分] → 10:20 四十八番西林寺 [30分・50分] → 11:40 四十九番浄土寺 [30分・30分] → 12:40 五十番繁多寺[30分・60分] → 14:10 五十一番石手寺[40分・60分] → 15:50 松山市内

松山市内は無理すれば1日で回ることが可能と思われるが、ホテル・旅館の多い松山市街で一泊して前後2日に分ければ余裕ある日程で歩けると思う。

八坂寺と西林寺の間には、別格九番の文殊院をはじめ、右衛門三郎一族の塚、札始大師堂、杖の渕がある。時間に余裕をみておいて、お参りしておきたい。

西林寺からはいよいよ市街の中心部に入り、交通量がかなり多くなる。歩道のないところも結構あるので、車に気をつけて歩こう。

石手寺は仏教ワンダーランド的な異空間。楽しめる人とそうでない人がいるだろう。石手寺のすぐ先が道後温泉。市街のビジネスホテル泊まりの人は、道後温泉本館でひと風呂浴びて行くのもよい。

[35日目]前日泊・松山市内、当日泊・伊予北条周辺
8:00 松山市内 [移動180分] → 11:00 五十二番太山寺 [お参り40分・移動40分] → 12:20 五十三番円明寺 [30分・150分] → 15:20 伊予北条周辺

松山市駅周辺に宿をとれば、次の太山寺まで約3時間。市街中心部を抜けるとすぐにのどかな田園風景が広がる。焼杉で外壁を作っている古い住宅や、独特の形の軍人墓地などを見ると、地方によっていろいろな特徴があると感じる。

太山寺が近づくあたりの道がちょっと分かりにくいので注意。また、山門から先の坂は見た目よりきつい。太山寺から円明寺までは基本的に一本道だ。

午後早くに円明寺をお参りして、午後は約10km先の伊予北条まで歩くと翌日が楽である。私は松山・今治間40kmを一日で歩いて、たいそうバテた苦い思い出がある。

表7 伊予の札所・所要時間参考資料(2)

札所参拝時間特記事項所要時間(距離)遍路地図時間
44大宝寺4019:00(67.2km)20:00
45岩屋寺604:00(10.6km)4:00
46浄瑠璃寺30三坂峠越え9:00(27.9km)9:40
47八坂寺300:20(1.0km)0:15
48西林寺30杖の渕経由1:30(4.8km)1:17
49浄土寺300:50(3.1km)0:50
50繁多寺300:30(2.0km)0:30
51石手寺401:00(2.8km)0:45
52太山寺404:00(11.8km)3:10
53円明寺300:40(2.6km)0:45

注.大宝寺~岩屋寺間、岩屋寺~浄瑠璃寺間は車道距離。松山市街は信号待ちがあり、やや多めに時間を見込んだ。

 

[36日目]前日泊・伊予北条周辺、当日泊・今治市内
8:00 伊予北条周辺 [移動30分] → 8:30 鎌大師 [お参り20分・移動120分] → 10:50 菊間 [20分・120分] → 13:20 星の浦海浜公園[20分・120分] → 15:40 五十四番延命寺 [30分・60分] → 17:10 今治市内

松山・今治間約40kmは一日で歩くのはちょっと厳しい。電車・バス移動で松山市内に泊まり、途中まで刻むのが安全だが、歩きに限定するならば伊予北条周辺に宿がある。

峠越えと海岸沿いのルートがあるが、鎌大師からの峠越えは景色も最高でそれほどの急坂でもない。東屋も何ヶ所かあってありがたいので、峠越えのルートをお薦めしたい。

峠を下りてから今治市が近づくまで、あまり休めるところがないのがちょっとつらい。遍照院という厄除け大師のある菊間は開けた市街でコンビニもあるが、お遍路嫌いのラーメン店があるらしいので注意。

コンビナートを越え、瓦製造工場群を越え、海浜公園を過ぎて今治市街に入るが、延命寺まではまだまだ長い。延命寺から大谷墓地を越えて、ホテルが多くある今治駅前に出る。

[37日目]前日泊・今治市内、当日泊・仙遊寺宿坊
8:00 今治市内 [移動10分] → 8:10 五十五番南光坊 [お参り30分・移動60分] → 9:40 五十六番泰山寺 [30分・60分]→ 11:10 五十七番栄福寺 [50分・90分] → 13:30 五十八番仙遊寺 [30分]

この日の日程は今治市内だけなので、比較的楽である。4つの札所をのんびり回ろう。仙遊寺の宿坊は翌日のお勤めもあるのでぜひ泊まりたい。

時間に余裕があるので、栄福寺からもとの札所である八幡神社にお参りするのもよい。山の上からの瀬戸内海、しまなみ海道の景色は雄大である。

犬塚池から仙遊寺に至る遍路道は、かつての丁石や石仏が残るなつかしい道。ただし、栄福寺を出て仙遊寺までは商店も自販機もないので、補給は準備しておきたい。宿坊の食事は精進料理なのでお腹がすくから注意。

[38日目]前日泊・仙遊寺宿坊、当日泊・壬生川周辺
8:00 仙遊寺 [移動120分] → 10:00 五十九番国分寺 [お参り30分・移動140分] → 12:50 伊予三芳 [20分・170分]→ 16:00 壬生川周辺

この日は仙遊寺から下山して、国分寺を経て壬生川周辺まで。翌日に横峰に登るので、歩き限定なら宿は小町温泉・しこくやになる。壬生川に泊まる場合は登山口までタクシー。

国分寺から壬生川にかけてはいくつかの古刹がある。世田薬師、臼井御来迎、別格十番西山興隆寺、別格十一番生木地蔵など。興隆寺以外は通り道なので何とか1日で回れるとは思うが、宿に着くのは遅くなるかもしれない。

[39日目]前日泊・壬生川周辺、当日泊・伊予小松周辺
8:00 壬生川周辺 [移動210分] → 11:30 六十番横峰寺 [お参り40分・移動180分] → 15:10 六十一番香園寺 [30分・30分] → 16:10 六十二番宝寿寺 [40分] → 16:50 伊予小松周辺

この日は横峰に登り、香園寺へ下山する。台風や大雨で登山道が通行不能になることがしばしばあり、事前の情報入手に心掛けたい。

私の時もこれらのルートは通行できず、やむなく六十二番まで先に回って車道経由で横峰に登った。そのルートもなかなか趣きがあったが、距離的にはしこくや方面から登って香園寺に下りる方が短かい。

香園寺のホール本堂は他の札所ではみられないもので、一見の価値あり。宿は伊予小松のビジネス旅館小松を想定したが、健脚の人であれば六十三番吉祥寺までお参りして石槌神社会館に泊まるのも得難い経験。

横峰への登り下りで予定以上に時間がかかっても、ビジネス旅館小松から宝寿寺まですぐなので、翌朝にすれば問題はない。時間があれば、三嶋神社もお参りしておきたい。

表8 伊予の札所・所要時間参考資料(3)

札所参拝時間特記事項所要時間(距離)遍路地図時間
54延命寺309:30(35.6km)10:00
55南光坊301:00(3.8km)1:00
56泰山寺301:00(3.0km)0:50
57栄福寺50八幡宮1:00(3.2km)0:50
58仙遊寺301:30(4.8km)0:40
59国分寺302:00(7.5km)1:45
60横峰寺408:30[20.6+7.8km]10:30
61香園寺303:00(9.6km)3:00
62宝寿寺40三嶋神社0:30(1.3km)0:25

注.国分寺~横峰寺間は車道20.6km+登山道7.8km、横峰寺~香園寺間は登山道9.6km。他は車道距離。

 

[40日目]前日泊・伊予小松周辺、当日泊・新居浜市内
8:00 伊予小松周辺 [移動25分] → 8:25 六十三番吉祥寺 [お参り30分・移動50分] → 9:45 六十四番前神寺 [60分・270分] → 15:15 新居浜市内

前神寺から三角寺までは、八十八ヶ所回りの中で最後の長いロード。前日に前神寺まで来ていれば途中1泊で足りるけれども、伊予小松泊だと延命寺のある伊予土井まではちょっとハードかもしれない。モデルコースでは、新居浜で刻んでおきたい。

39日目にも書いたが、前神寺隣の石槌神社は空海以前から霊場として信仰を集めた神社で、ご神体は石槌山そのものである。六十番から六十四番の札所は、もともと石槌信仰を前提としているもので、お遍路としては訪れるべき場所だと思う。

新居浜の宿は国道沿い(経路上)にビジネスホテルMISORAがあるが、新居浜駅前まで歩けば他にもホテルがある。ただし、外食チェーンやコンビニは国道沿いの方が便利。

[41日目]前日泊・新居浜市内、当日泊・四国中央市
8:00 新居浜市内 [移動180分] → 11:00 伊予土井 [30分・150分] → 14:00 伊予三島 [20分・60分] → 15:20 川之江周辺

この日は新居浜から四国中央まで。40日目・41日目とも、もう少し歩けるが、問題は雲辺寺の日で、川之江から観音寺まで1日で歩くのは厳しいし、途中の民宿岡田、青空屋、おおひらは規模が小さく空いているとは限らない。安全を優先するならこういう日程になる。

基本的には瀬戸内海に沿った平坦なルートだが、途中何ヶ所かの峠越えがあり、アップダウンがない訳ではない。時間があるので、「四国のみち」ルートをとるのもいいかもしれない。

伊予土井には別格十二番の延命寺がある。足の不具合に霊験あらたかなお寺なので、無事歩けるようお参りしておきたい。お寺の前には休憩所とトイレもある。

国道沿いを歩くので、昼食や補給に困ることはないだろう。この日の宿は川之江・イオン前のスーパーホテルが取れれば三角寺までの距離が最も短いが、翌日の民宿岡田がとれていれば、伊予三島でも大丈夫だろう。

[42日目]前日泊・四国中央市、当日泊・徳島県三好市佐野
8:00 川之江 [移動90分] → 9:30 六十五番三角寺 [お参り30分・移動140分] → 12:20 椿堂 [30分・150分] → 15:20 佐野

川之江から三角寺に登り、県境を越える。佐野から先の宿は雲辺寺の向こうの民宿青空屋で、参拝時間を含めて5~6時間かかる。川之江から直行してぎりぎり着くかどうかで、しかも山の中なので悩むところである。

モデルプランでは一応、民宿岡田が取れる前提でこういう日程としたが、私は椿堂までお参りしてから川之江まで歩き、翌日タクシーで椿堂まで戻った。もしかすると、歩き遍路で最も宿に苦労する地域かもしれない。

三角寺から椿堂は遍路地図では山道だが実際はずっと舗装道路である。途中の半田休憩所あたりに別格十三番仙龍寺への行先案内があるが、往復で1日がかり。ここで時間を食ってしまうと泊まる場所がない。

椿堂から佐野までは峠越えで約2時間半。県境は境目トンネルを行くのが最も標高差が少なく、昔の峠道は標高差300m登るので、さらに1時間多くかかるだろう。

[43日目]前日泊・徳島県三好市佐野、当日泊・観音寺市内
7:30 佐野 [移動160分] → 10:10 六十六番雲辺寺 [お参り40分・移動90分] → 12:20 一升水休憩所 [20分・150分] → 15:10六十七番大興寺 [30分・140分] → 18:00 観音寺市内

佐野から雲辺寺は最初の山道が本当の登山道で、林道に出るまで約1時間半は辛抱しなくてはならない。林道に出てからは舗装道路で傾斜もゆるいので、いくぶん楽になる。

この地域はコンビニ等全くないので、水・食糧は準備しておくこと。そして、雲辺寺にはゆっくり休める場所がないので、ベンチを見つけたら休んで体力を回復させておきたい。

雲辺寺からの下りが、またハードである。四国のみちなのでベンチはあるものの、多くは苔むしていて座るのに勇気がいる。私が休んだのは1時間半先の一升水休憩所だが、名前のような水場がある訳ではない。

午後に大興寺をお参りして、夕方に観音寺市内に入る計画。別格十六番萩原寺は大興寺とは方向が違って、ロープウェイ山麓駅方向に向かう。距離的には2~3時間多くかかる計算なので、お参りする場合は大興寺の民宿おおひらまでとなる。

表9 伊予の札所・所要時間参考資料(4)

札所参拝時間特記事項所要時間(距離)遍路地図時間
63吉祥寺300:25(1.4km)0:25
64前神寺60石槌神社0:50(3.3km)0:55
65三角寺3012:30(46.8km)13:00
66雲辺寺407:30[15.9+4.4km]7:00
67大興寺304:00[4.8+4.5km]3:00

注.三角寺~雲辺寺間は車道15.9km+登山道4.4km、雲辺寺~大興寺間は登山道4.8km+登山道4.5km。他は車道距離。