085 田中陽希クンはどうしているだろう [Jun 22, 2020]

コロナウィルスにより、今年の山はどうにも厳しい状況となっている。

このブログでは、毎週月曜日に山歩き関連の記事を書くことにしていて、かれこれ7~8年続けてきたのだけれど、3月を最後に山に行くことができない。最後に歩いた雪入山の記事が先週終わって、ついに連載ストップという事態となった。

しばらくスポーツジムもプールもやっていなかったので家の周囲の里山を歩いていたのだけれど、6月に入った途端に虫が多く集まり出した。虫だけなら刺されるだけだが、つい先日は蜂と遭遇した。そろそろ、そういう時期である。

コロナウィルスの余波で、今年はどこの山も「ご遠慮ください」のオンパレードである。富士山の山小屋はどうやら今年は営業休止だし(行かないけれど)、上高地も山小屋休業、キャンプ禁止が続いている。尾瀬はいまのところ福島側からの入山ができない。

奥多摩・秩父は昨年秋の台風による被害から復旧できていないし、この時期の丹沢はヒルが出る。房総などもっての他だ。茨城・栃木あたりの低山はわが家とほとんど同じ環境だろうから、虫や蜂を心配しなければならない。

唯一期待していたのが、昨年夏に撤退した日光霧降高原であった。5月までは非常事態宣言で入園禁止措置がとられていたが、6月からオープンするはずである。6月になり、さっそくホームページを開いてみた。

すると、開園することはしているのだが、なんと注釈付きである。それも、コロナ予防に配慮しマスク着用は想定の範囲内だけれど、「次の地域にお住まいの方は利用をお控えください」の中に、なんと、わが千葉県が入っているのである。

前にも書いたように、非常事態は解除するけれども自粛は続けなさいというのは、本来おかしなことである。何でも自由が当然というのではないが、自粛というのはあくまで自分自身の自発的な意思により行うものであって、他人から強制されるものではない。

来てほしくないところにあえて行くことはない。将来、来てくださいと言った時に、自発的な意思を行使して行かないだけのことである。こういう事態になると、人間の嫌な面が見えて仕方がない。

私などは行かなければ行かないだけのことだが、全国の山を登るのがライフワークの田中陽希クンはいったいどうしているのかと思う。予定では、今年は北東北から北海道の三百名山を全山人力踏破する予定であった。

まったく個人の資格であれば、すべて自己責任で突入することは可能だったかもしれないが、バックには国営放送NHKが付いている。まさかこういう時期に、都道府県や市町村、観光協会の自粛勧告を無視する訳にもいかないだろう。

今年は例年と違い、山に入る人はほとんどいないし、登山道の管理保全などできていない。北東北・北海道となると山深さは並大抵ではなく、一日歩いて人家が全くない場所などいくらでもある。

まして、人が山に入っていないということは野生動物の天下ということで、ツキノワグマ、ヒグマが登山道を右往左往していると考えなくてはならない。ブヨやヒルならともかく、スズメバチだっていくらでもいる。

万一、撮影スタッフが被害に遭えば、救助要請をせざるを得ない。すべて自己責任で完結できるとは限らないのである。そうした大きいリスクを鑑みれば、NHKがゴーサインを出すことは考えにくいのである。

陽希クンも最近は人が多く集まるのをあまりうれしく思っていないようなので、ひと気のない山は大歓迎だろうけれど、いまの時期の撮影は放送できませんと言われたら、単独で行くのも難しいのではあるまいか。

私自身の山行もこの夏はあきらめの可能性が大きくなっているが、陽希クンの行く末も不透明さが増している。問題は、来年になったからといって必ず行けるようになるとは限らないということだ。

[Jun 22, 2020]


期待していた日光霧降高原は、再開したものの千葉県住民はオフリミットです。