086 N国党はろくなもんじゃねぇ、印西市長選 [Jul 21, 2020]

先週の日曜日はわが印西市長選挙の投票日だった。中小の地方自治体といえども、いい加減な候補者を当選させるといつぞやの本埜村リコールのような騒ぎになるから注意しなくてはならない。今回も、見過ごしできない候補者が出てきたので選挙に行ってきた。

最初に原則論を確認しておくと、政治に関する意見の表明は各自が自由に行う権利があり、選挙に出る出ないも本人の自由である。それは当り前のことで、改めて言うまでもない。

ただし、公約を掲げて選挙に出た以上、もし当選したらその候補者は公約の実現に向けて努力する義務がある。諸般の事情により実現が難しいことだってあるが、かつて青島都知事が公約通り都市博を中止したようにやれることはすべきだし、少なくとも努力する姿勢は見せるべきだと思っている。

しかるにNHKから国民を守る党、いわゆるN国党は、公約をかかげて国会に1議席を獲得し、税金から政党交付金を受けているにもかかわらず、党首が議員を辞め、どこかの補選や都知事選に立候補を繰り返すのみである。

参議院議員選挙でN国党に1票を投じた人達は、それでNHKが姿勢を改めるとまでは思わないものの、視聴料の強制徴収や政権に偏向した報道内容に一石を投じてもらいたいと思ったはずである。ところが、この体たらくである。

NHKと地方自治がどう関わるのか知りたいので、選挙公報を読んでみた。ところがこの候補者、自分の氏素性や印西市との関係をうかがわせるような記載を一切していない。(ちなみに、もう一人の候補者は古くからの印西町民で市議10期、地元ブランドの成田高校卒業である)

なぜ立候補したのか。公報によると、「私の友達の△△さんは、国会議員秘書をやり税金も納めているのに、被選挙権がないので立候補を受け付けてもらえませんでした。だから私が立候補します。」

公約に至っては、北総線の運賃補助、NHK戸別訪問禁止、20代の若者に月額16,540円支給あたりはまあいいとして(財源は?だが)、「めんどくさいゴミの分別を廃止します。」(このとおり選挙公報に載っている)

!!意味不明である。誰かが分別しないで、燃えるゴミもビン・カンも電池も粗大ゴミも一緒くたに焼却炉に入れればいいということだろうか。これで、早稲田大学卒だそうである。

処理場の人に全部やらせますというなら、まず市長候補者の自分がやれ。ゴミの分別程度ができない候補者が、市長になって、訳の分からない国からの要請や住民からの陳情をどうやって交通整理するのだろう。

この候補者の頭の中では、自分と自分の友達の権利は何よりも重く、地元住民のため何をしたいかではなく自分と自分の友達が選挙に出たいというただそれだけなのである。権利の主張ばかりで義務という概念が頭から抜けているのである。

参議院の比例代表であれば、受かったけれど辞めますといっても名簿順位で繰り上がるだけだが、市長にはそんな制度はない。ドブさらいとまでは言わないけれど、市民全体の奉仕者となる覚悟がない人間に、選挙に出てきてほしくないのは私だけであろうか。

昔もよく分からない政党がたくさんあった。性犯罪から婦女子を守るなんとか新党など、票は集まらなかったけれどその主張にはなるほどと思わせるものがあった。ところがN国党では、公約や主張はキャッチコピーみたいなもので、まともに受け取られては困るようなのである。

こうした連中にとっては、「ぶつくさ言わないでよ。自分のおカネで選挙に出てるんだから、勝手でしょ」ということなのだろうけれど、昔は公器という言葉があった。みんなが共通で使う施設や仕組みは、おのおのが勝手な使い方をしてはみんなの迷惑なのである。

他人の迷惑をかえりみず、自分の権利ばかり主張する連中は「ろくなもんじゃねぇ」と言われたものである。N国党も、間違いなくその範疇に入ってくるグループといえるだろう。

さて、選挙結果はというと、26,752対2,633、本埜村リコール選挙以上の90%を超える圧倒的大差で現職市長が再選された。当り前ではあるがほっとした。選挙カーも回ってこなかったN国党に入れた人が二千数百人いたのは、ほとんどが現職への批判票であろう。

現職市長も前回当選時の公約で、「小中学校の全教室を冷房化」と言っておきながら、予算の都合でできていない。もう少しまともな対立候補が立っていたら、どうなるか分からなかったのである。

[Jul 21, 2020]


N国党がわが印西市長選に立候補してきた。国会に1議席与えてもらったにもかかわらず「NHKから国民を守るために」何もしない党が、印西市長になって何をするというのだろうか。ろくなもんじゃねぇ。