612 ネットマージャンに集う様々なプレイヤー [Aug 24, 2020]

さて、これから書くのはネット上に集うさまざまなプレイヤーについてである。正直なところ、こういうことをしていたら勝てないよ、と思っていたやり方なのだが、最近自信をなくしている。そういうプレイヤーに負けるのである。

あるいは、しばらく離れている間に、私の知っているマージャンとは違うゲームになってしまったのかもしれない。ひとまず、昔からのプレイヤーが違和感を覚えるプレイだと理解して読んでいただければありがたい。

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1.4つ揃うと必ずカンをするプレイヤー

哭きの竜の影響なのかどうなのか、やたら目立つのは4つ揃うと必ずカンをするプレイヤーである。

私の若い頃には、ローカルルールでカンご祝儀というのがあって、カンをするごとに3人から何点かずつもらえるということがあった。それでも相手の手を高くするリスクがあり、暗カンはともかく明カンはやらないのが普通であった。

ところが、自分の持ち点、相手の持ち点にかかわらずカンが連発される。カン材でも安全牌として持っている選択肢もあるのに、それもしない。手の内で暗刻になっているのにわざわざカンをして、相手のリーチに裏ドラ6枚乗せてしまったケースを見たことがある。

下図のケースでは、上家が開始早々私の捨てた東をカンである。聴牌なら嶺上狙いということもあるが、全然聴牌でない。親だから、上がってトップに届かなければ連荘できるので無理にドラを増やす必要もない。なぜここでカンが必要なのか、本当に謎である。

私の理解するセオリーでは、リードしている場合カンドラを増やすのは得策でない。それだけ逆転されるリスクが増すからである。手の内をさらすのも得策でない。待ちが読まれやすいし、下りる場合も切る牌が少なくなる。

トップと3400点差の親だから、あわてる必要はない。いずれにしても聴牌していなければ嶺上開花にはならないから、鳴かずに回すのが私の知っているマージャンである。ドラは自分に有利に付くとは限らないし、攻めるにも守るにも選択肢が減ることは間違いないからである。

しかし、このプレイヤーは四段なので、私より勝っているのである。あるいは、カンドラをどんどん乗せるというのが最近のセオリーなのだろうか。だが、理屈で不利だと分かっているのにそれを真似するのは理性が許さない。

下図の場合、どうしてもカンにしたければとりあえずポンで、聴牌してからカンするのが昔ながらのマージャンである(そもそも、カンする必要がない)。誰かがリーチをかけたら、カン材で残っていた牌は安全牌になる。

もしかすると、そうやって場を乱すことにより他家の精神状態を平静でなくすことが、展開上有利になるのかもしれない。だとしても、デメリットの方が多いやり方のように思う。みんなが哭きの竜ではないのだ。


上家は、わざわざ東の暗刻をカン。ご祝儀がある訳ではないし、親なので仮に追いつけなくとも連荘できるのに、謎である。四段だから、私より勝っているプレイヤーである。

 

2.後ヅケ上等のプレイヤー

私が最初にマージャンを覚えた頃、役牌の後ヅケは禁止というルールだった。できるだけ安上がりをなくし、門前で手作りをすべきであるという考えが支配的だったからである。

喰いタン解禁と前後して、後ヅケありがむしろ普通になった。その後に赤五筒、ワレメ、ドボンなどインフレルールが導入され、現在では赤五萬、赤五索がネットマージャンではデフォルトになっている(ワレメ、ドボンはなくなった)。

しかし、後ヅケを期待して喰っていると、役がなくて上がれないことになりがちである。だから昔のプレイヤーは、やむを得ないケース以外は先に役牌を鳴くし、喰いタンで、一・四、六・九の両面待ちは無意識のうちに避ける。

ところが、いまのプレイヤーは結構それが平気らしいのである。ゲームが終わって牌譜を確認すると、これを鳴いたら上がれないよというケースを鳴いていることがたいへん多い。シャンポン待ちで役牌が出ないと上がれないなど当り前のように見る。

下の図1のケースでは、南を後ヅケすることを前提に、すでに八筒を喰っている。ところが南は下家が対子で持っているので、出ることはない(向こうはダブ南だ)。結局、対面の私のリーチに、五萬を振り込むこととなった。

問題は、これで聴牌まで持って行けたとしても、南が出ないと上がれないということである。勝負するとしても、五萬しかないとは危な過ぎで、喰っていなければ手元に安全牌・六筒があったかもしれない。

図2のケース(私が下家だが、分かりやすく方向を変えている)では、このプレイヤーはドラ(一索)が配牌から暗刻である。ポンする前の時点でまだ役がないが、かなり待ちが広いリャンシャンテンである。

ところが、私の切った一萬をポン。イーシャンテンにはなったものの、役がないので上がれない。一筒が出て三色にするか、でなければ対々和をめざすしかなく、現実はリャンシャンテンのままである。

私だったら、対々和を目指すには危険牌を切らなくてはならないし、そもそも一筒が出てくるとは限らない。一萬・一筒は鳴かずに、三色にはこだわらず聴牌を待ってリーチをかけることを選ぶだろうと思う。

でも、このプレイヤーは一萬を鳴いた。その後一筒と六索のシャンポン待ちとなったが、なぜか一筒が出て三色ドラ4でハネ満である。(その一筒も対子落としなので、あまり出そうになかった)。

当り前だが、六索の方が出たら役がないので上がれない。私なら、ドラ3枚あるのにそういうリスクの大きいことはできないが、いまの人はそうなったら仕方がないと割り切っているようなのである。

もちろん、ドラ3枚持っていようが他家に先に上がられたら役に立たないし、聴牌しても上がれないことなど日常茶飯事である。しかし、待ち牌が出ても役がなくて上がれないという事態は極力避けようとするのが普通の感覚だと思っていた。

このプレイヤーは三段なので、決して弱いプレイヤーではない。それでもこういうプレイをするということは、私よりこちらの方が現代的なのかもしれない。


図1:このプレイヤーは南の後ヅケを狙ったが、現状役なしで上がれない。残りの南2枚は下家が持っていて、こちらも後ヅケ狙い。逆転を狙う対面(私)のリーチに、五萬を振り込む。


図2:このプレイヤーは配牌でドラ一索が暗刻。現時点で役がないのに、一萬をポン。一筒が出ないと上がれないが、なぜか出てハネ満。私の知っているマージャンとは違うようだ。

 

3.差がつくと退場してしまうプレイヤー

リアルマージャンでは絶対にお目にかかれないのが、差がつくと退場してしまうプレイヤーである。

天鳳の場合、退場して回線が切られると、プレイヤー名が赤で表示されるのですぐ分かる。当然、すべてツモ切りである。天和でも地和でも上がれないので、順位が上がることはありえない。

一般卓だと本登録していないプレイヤーが「No Name」で参加するので、ちょっと差がつくと退場するのはよくあることである。ただ、上級卓で二段とか三段持っていても、事態に改善の見込みがないと判断すると、退場する人は結構いるのである。

気持ちはよく分かる。勝ち負けもさることながら、配牌とかツモの流れ、他家との相性などで打っていても楽しくないというケースは私にもある。オーラスで直上位者と2万点差など絶望的な場面もある。

とはいえ、天鳳ではハコテンゲームセットというルールで行われているので、全くチャンスがないというケースはそれほど多くない。満貫手でリーチをかけて裏ドラ期待というところまでは、何とか持っていけるものである(上がれないが)。

下図のケースでは、最後の親が流れて厳しい状況ではあるが、直上位者との点差は13500点である。リーチ棒が出ているので、ハネ満をツモれば逆転、直ドリなら6400点でいい。絶望的な点差とはいえない。

私は、逆転の可能性が少しでもあるのに退場するというのは気が進まない。というのは、他家が許しても麻雀の神様が許さないのではないかということが一つと、もう一つはリアルマージャンではそんなことは絶対できないからである。望みがないというレベルとは一段違う判断なのである。

他にも、待ち牌が河にすべて出ているにもかかわらずリーチするプレイヤーや、もうツモ巡がないのにリーチをかけるプレイヤー、最終巡でチー、ポンをしたにもかかわらず聴牌していないプレイヤーを見たことがあるが、複数回見た訳ではないので、単なる凡ミスなのかもしれない。

驚くのは、そういうプレイヤーの多くが私より段位が上だったり、レーティングが上だったりすることである。もしかすると、私の知らないセオリーがあって、現代ルールにはその方が適しているのかもしれない。

[Aug 24, 2020]


対面が早退したプレイヤー。捨て牌が暗転しているのは、すべてツモ切りを示す(ゲーム中は名前が赤表示となる)。3位との点差は13500点で、決して絶望的な差ではない。