203 2020シーズン後半戦展望 [Nov 19, 2020]

Week9が終わって、すべてのチームがレギュラーシーズン半分の8試合を戦った。ここ数週間で有力チーム同士のつぶし合いがあって、地区優勝、プレイオフをめぐる展開も徐々に目鼻がついてきた。

これから冬がやってくる。ケガによる影響が大きくなる時期であり、これから先展開が変わることもありうるけれど、いま想定されるプレイオフ進出チームが半分以上入れ替わることはなさそうだ。

今週はAFCの後半戦展望。[  ]内は前回同様CBSのプレイオフ確率(11/11現在)。

暫定第1シード ピッツバーグ・スティーラーズ(8-0)[99.9%]
スティーラーズが無傷の快進撃を続けており、Week8のレイヴンス戦を制して地区優勝有力となった。残り試合の強敵はレイヴンスの残り1戦とビルズ戦、ブラウンズくらいで、第1シードを争うチーフスよりスケジュールは楽だ。

先週のダラス戦は、試合展開もロスリスバーガーの負傷もひやひやしたが、問題なさそうだ。ルーキー・クレイプールとスミス・シュスターのWR陣も好調。課題はRBで、コナーで大一番に大丈夫かという不安は残る。

暫定第2シード カンザスシティ・チーフス(8-1)[99.7%]
チーフスも地区首位を走り好調である。Week11にレイダース第2戦があり、ここを勝てばスティーラーズより先に地区優勝を決めそうだ。ただし、セインツ、バッカニアーズ戦を残しているので、スケジュールはスティーラーズより厳しい。

ルーキーRBエドワーズ・イーレアのバックアップにレベオン・ベルを補強できたのは心強い。マホームズ、ヒル、ケルシーのパスオフェンスも絶好調で、ピークが早すぎないか心配になるほどである。

暫定第3シード バッファロー・ビルズ(7-2)[95.7%]
ペイトリオッツの脱落で、地区優勝争いは非常に楽になった。攻守ともドルフィンズを上回っているのは間違いないが、唯一の懸念はスケジュールがきついこと。スティーラーズ、同地区直接対決の他、今期好調なNFC西地区との3ゲームを残している。

QBアレンは今期パスが好調だが、機動力があるのでラン、パス自在に攻められるタイプだ。だが、なんといってもこのチームはディフェンス。Week8ペイトリオッツ戦でニュートンからファンブルフォースで試合を決めたように、ディフェンスのビッグプレイがほしい。

暫定第4シード テネシー・タイタンズ(6-2)[86.4%]
ビルズやベアーズに勝てるのに、なぜベンガルズに敗れるのかよく分からないが、それだけ安定していないということだろう。すぐ後ろに続くコルツとWeek10,12に2戦残しているので、地区優勝もプレイオフもこの結果次第。

タネヒルは安定しているし、デリック・ヘンリーのランは破壊力抜群。とはいえ、ラン攻撃主体なので点差が開いてしまうと追い上げが厳しいところがある。その意味でも、リヴァースとの対決がどうなるか楽しみである。

暫定第5シード ボルティモア・レイヴンス(6-2)[97.3%]

Week8のスティーラーズ戦、二転三転の末敗れて地区優勝が苦しくなった。ゲーム中にオールプロTスタンリーが故障、シーズンアウトとなったのも苦しい。ワイルドカードはほぼ確実ながら、ジャクソンに昨年のような破壊力がないのが気がかり。

暫定第6シード ラスベガス・レイダース(5-3)[43.7%]

レイダースはチーフスに勝っているので地区優勝も望める位置にあるが、どうにも安定していない。チャージャース戦も残り0秒で逆転されかかったように、同地区で足をすくわれるのではないか心配。

今期のカーは悪くないし、ジェイコブスのランも安心して見ていられる。ただ、大量失点が多いディフェンスは心配。9勝までは伸ばすだろうが、コルツ、ドルフィンズとワイルドカードのライバル相手が残っている。

暫定第7シード クリーブランド・ブラウンズ(5-3)[38.0%]
好調な立ち上がりを見せたものの、オデル・ベッカム故障によりにわかに暗雲が漂っている。ニューヨーク2チームとジャガースが残っているので5割には達しそうだが、そこからいかに上乗せできるか。来週からのテキサンズ、イーグルス戦は勝っておきたい。

オフェンスには懸念材料が増えてしまったが、ディフェンスは安定している。個人的には、5勝3敗の4チームの中で最もワイルドカードに近いチームのように思える。

In the Hunt1ゲーム以内 マイアミ・ドルフィンズ(5-3)[60.3%]、インディアナポリス・コルツ(5-3)[57.9%]
ドルフィンズとコルツは第6シードまでゲーム差なしなので、勝ち負け一つでプレイオフ戦線に浮上する。CBSも、レイダース、ブラウンズよりプレイオフ確率が高いと評価している。

ドルフィンズはフィッツパトリックで勝っているのに、タゴヴァイロアに先発交代した。ディフェンスががんばって、ラムズ、カーディナルスに連勝、地区首位のビルズとも1.5差だ。これからA西地区との対戦が続くが、チーフス以外には負けたくないところ。

コルツはリヴァースに調子が出てきて勝ち星を伸ばしてきた。これからすぐにタイタンズとの直接対決2戦があるので、連勝すれば地区首位に立つ。課題はランオフェンスが伸びないことで、リヴァースは若い頃トムリンソンに助けられた分、いまになって恵まれない。

In the Hunt2ゲーム以内 ニューイングランド・ペイトリオッツ(3-5)[10.0%]、デンバー・ブロンコス(3-5)[2.0%]、
3勝5敗の2チームは、あと1つくらいしか負けられない。ワイルドカードに届くには幸運の助けが必要になりそうだ。

チーフス、セインツと戦わなければならないブロンコスに比べ、ペイトリオッツに少しだけチャンスがある。ニュートンの不調が予想以上長引いているものの、ジェッツに辛くも勝って連敗を脱出した。残り試合でとても敵わないという相手はいないので、追い上げる可能性はゼロではない。

Almost Eliminated シンシナティ・ベンガルス(2-5-1)[<1%]、ロサンゼルス・チャージャース(2-6)[2.4%]、ヒューストン・テキサンズ(2-6)[1.3%]、ジャクソンビル・ジャガース(1-7)[<1%]、ニューヨーク・ジェッツ(0-9)[0%]

残る5チームは、現実的にワイルドカードも難しい。ベンガルズはジョー・バローに目途が立ってきて、負けるにしても見せ場までは作れるようになった。攻撃新人王有力。チャージャースはすべて僅差だがこれだけ負けが込んでは厳しい。テキサンズは前回も書いたようにホプキンスの抜けた穴が大きい。ジャガース、ジェッツはドラフトで誰を指名するか考えた方がよさそうだ。


スティーラーズがレイヴンスを破り、無傷で地区首位を突っ走る。残りゲームの相手からみて、地区優勝は有力だ。

 

今週はNFC。それにしても、先週のカイラー・マリーのヘイルメリー・パスはすごかった。投げた自分でも、通るとは思っていなかっただろう。ディアンドレ・ホプキンスも、カーディナルスに来た甲斐があったというものである。

快調に走っていたシーホークスに急ブレーキがかかり、ケガ人の影響で出遅れていたセインツ、パッカーズが巻き返してきた。さすがレベルの高いNFL、5ヶ月にわたるシーズンを通じて好調を維持するのは容易ではない。まだまだ終盤戦紛れるかもしれない。

[ ]内はCBSによる11/18現在のプレイオフ確率。

暫定第1シード グリーンベイ・パッカーズ(7-2)[94.6%]

アーロン・ジョーンズが復帰して、再びオフェンスに破壊力が戻った。地区優勝を争うシカゴと2戦残っているが、オフェンスではかなり上。今週からのコルツ、ベアーズを通過すれば、イーグルス、ライオンズ、パンサーズと楽な相手が続く。

昨年プレイオフの戦いぶりを見るとSuperbowlまでは少々厳しいように思えるが、北地区は大丈夫だろう。順当ならWeek14か15に地区優勝を決めそうだ。懸念されるのはケガ人で、オフェンス陣が一人でも欠けると戦力は大幅にダウンする。

暫定第2シード ニューオーリンズ・セインツ(7-2)[98.1%]

バッカニアーズに圧勝して、地区首位を奪い返した。大きかったのは何といってもマイケル・トーマスの復帰で、オフェンスに不安がなくなった。ディフェンスもピークの出来にあるが、2ヶ月早かったかもしれない。

この先厳しい相手はWeek15のKCだけで、バッカニアーズのいまの出来だとそれまでに地区優勝を決めているかもしれない。先週のゲームでブリーズが肋骨骨折したのが気がかりだが、ウィンストンでも五分以上の星は残せるだろう。

暫定第3シード アリゾナ・カーディナルス(6-3)[75.1%]

先週のビルズ戦、残り2秒でカイラー・マリーからディアンドレ・ホプキンスへのヘイルメリー・パスが決まって地区首位に躍り出た。どうにも浮き沈みの大きいチームで信用できないが、波に乗っていることは間違いない。

ゲーム差なしでラムズ、シーホークスが続く。直接対決に負けてしまっては始まらないが、ディフェンスが堅い上、カイラー・マリーのビッグプレイは魅力。終盤戦まで楽しませてもらえそうだ。

暫定第4シード フィラデルフィア・イーグルス(3-5-1)[64.4%]

他地区ならプレイオフをあきらめるような成績ながら、何とか地区トップのイーグルス。ジャイアンツに完敗するようではどこに負けても不思議ではなく、地区優勝の行方は混沌としている。

これから他地区との5連戦で2勝できれば逃げ切れそうだが、その2勝をあげられるかどうか全く不透明。それでも、残り3チームが勝ち進めるかというと、それもまた考えにくいので消去法で地区優勝有力。

暫定第5シード タンパベイ・バッカニアーズ(7-3)[84.6%]

Week9のセインツ戦はひどかった。今年は入場が限られているからいいようなものの、お客が騒ぎだしても文句を言えないようなゲームであった。ブレイディがああいうゲームをしたのは、ほとんど見たことがない。

今週のパンサーズ戦をみると、惨敗後遺症は心配しなくてもよさそうだ。ただ、アントニオ・ブラウンよりもブレイディに必要なのは、キャッチの得意なRBと、ウェルカー、エデルマンのようなWRだろう。

暫定第6シード  ロサンゼルス・ラムズ(6-3)[93.8%]

急ブレーキがかかったかと思ったら、再び浮上気配。シーホークスに勝って地区2位。残り試合にジェッツと49ナースがいるので5割以上はほぼ確定。やはり、カーディナルス2戦が鍵。

アーロン・ドナルドのいるディフェンスは比較的安心できるが、ゴフのパスは精度が今一つ。CBSはシーホークスより上に評価しているが、そこまではどうかという気もする。今週のバッカニアーズ戦が注目。

暫定第7シード  シアトル・シーホークス(6-3)[88.4%]

シーホークスが連敗で地区3位に後退してしまった。ラッセル・ウィルソンもINTが目立つし、ディフェンスの出来も今一つ。RBも低調で、早めにマショーン・リンチに声をかけた方がいいのではなかろうか。

とはいえ、残りゲームの相手がライバル2チームより楽なので、Week12以降連勝で盛り返すはずだ。終わってみれば地区優勝という可能性が大きい。

In the Hunt シカゴ・ベアーズ(5-5)[27.5%]、ミネソタ・ヴァイキングス(4-5)[22.1%]、デトロイト・ライオンズ(4-5)[9.7%]

ワイルドカードのIn the Huntは北地区の3チームが団子になって追う。ベアーズは失速し、ヴァイキングスとライオンズが立て直しつつあるが、1.5ゲーム差あるので西地区3チームが止まらない限り難しい。

この中で可能性が最も大きいのがヴァイキングスで、パッカーズとの対戦が終わっているのが大きい。今週からダラス、キャロライナ、ジャクソンビルと連勝を伸ばせる相手なので、取りこぼさないことが条件。

東地区の残り3チーム ニューヨーク・ジャイアンツ(3-7)[21.1%]、ワシントン・フットボールチーム(2-7)[6.4%]、ダラス・カウボーイズ(2-7)[8.1%]

他地区ならばEliminatedの成績ながら、東地区の残り3チームにはいずれも地区優勝のチャンスが残っている。

チームが上げ潮なのはジャイアンツだが、あと3勝上げられるかどうか。残り試合の相手が楽なのはワシントンだが、先週のデトロイト戦を落としたのが響きそうだ。ダラスは同地区3戦をすべて勝てばチャンス到来。

Almost Eliminated サンフランシスコ・49ナース(4-6)[4.9%]、アトランタ・ファルコンズ(3-6)[<1%]、キャロライナ・パンサーズ(3-7)[<1%] 3勝で地区優勝有力なイーグルスがいる一方で、4勝の49ナースはほぼシーズン終了である。西地区のライバル3チームが好調な上、ガロポロ、キトル、コールマン、モスタートとオフェンスの主力を次々と欠いてはどうしようもない。 ファルコンズ、パンサーズは序中盤で負けが込み過ぎた。同地区にセインツ、バッカニアーズがいて、残り全勝がなかなか難しいのが現状。両チームとも東地区と戦えば楽勝だろうからかわいそうである。 [Nov 9, 2020]  
パッカーズが勝ち星を伸ばしている。昨年プレイオフはだらしなかったが、今年はどうだろうか。

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