050 スーツを断捨離 [Dec 1, 2020]

リタイアして、この年末年始が5回目となる。

ポリテクに通った時はスーツを着た日もあったが、それから3年半、ワイシャツもスーツも袖を通すことはない。陰干しはしているものの、先日見たらカビの生えているところがあった。このままではよくない。

あるいはもう一度働かなくてはならないかと心配したこともあったが、その心配も薄らいだ。私服が十分にあるとはいえないけれど、たまに東京に行くからといってスーツを着ることもない。思い立ったが吉日、スーツを断捨離することにした。

スーツを夏冬一着ずつ、礼服も夏冬だけ残して、あとは処分した。サラリーマン時代は1日の大部分をスーツで過ごしてきた。下だけがすぐ傷むので、替えズボンを2本用意していた。既製品はないので、オーダーして揃えていた。

しかし、それも昔。通勤しなくなると、スーツなど着ない。礼服を使う機会といっても、最後の方は仕事関係の葬式ばかりだったので、礼服もこの4年間着ていない。とはいえ、何かあった時に新調するのも何なので、念のためとっておくのである。

もう30年近く昔、最初に転職した頃、スーツを新調する経済的余裕がなくなったので、なるべく傷まないようかわるがわる着ていた。替えズボンにはそれぞれ1、2、3と番号を振り、今日は紺の2番、明日はグレーの3番など表を作って書き込んだことを思い出す。

いつもいつも紺とグレーというのもつまらないので、緑とか茶色も作ったことがあったが、長続きしなかった。結局残ったのは紺の縦縞だけで、これだっておそらくもう着る機会はないだろう。

どんな私服でも体に合う限り、たまには着てみようかという気になるものだが、スーツを着ようとかネクタイを締めようという気には全くならない。動きにくいし、堅苦しい。

WEBによると中国の田舎から大都市へ身一つで出てくる人達は、スーツを着て来て、そのまま横になったり工事現場に行ったりするという。どうせなら、ワークマンの作業服か何かで暮らした方がずっと楽だし動きやすいと思うのだが。

思うに、ほぼすべての人がスーツを着て仕事に行くなどということは高度成長期から半世紀のごく限られた時代のことであって、スーツを何着も揃えなくてはならないという必要もこれからなくなっていくと思う。

まだ着られるものを処分したり、クローゼットにしまったままでいることは資源の無駄遣いだけれども、そもそも間違ったことであったというのが真相のような気がする。本当に必要なら、会社が制服として貸せばいいだけの話だ。

それにしても、私と同年代の人達の中には、いまだにスーツを着て出勤しなければならない人が大勢いる。そういう人達は、どう思っているのだろう。私が現役の時のように、当り前のこととして深く考えないでいるのだろうか。

[Dec 1, 2020]


スーツを着なくなって4年。陰干しはしているものの、最低限だけ残してあとは処分した。