104 今日と同じ日が明日も続くとは限らない [Mar 30, 2021]

この間、しばらく行っていないケーキ屋さんまで奥さんに買いに行ってもらったところ、「暫くお休みさせていただきます」と貼り紙があって閉まっていたという。店先の様子では、1~2週間程度ではなく、もっと長くやっていないように見えたという。

このお店は私より歳上の老夫婦がやっていて、自宅兼の店舗。ご主人がいかにも昔からのケーキ職人という感じ、奥さんが店に立って接客とレジ打ちをしていた。

ケーキの種類はいつも同じで、ショートケーキ、チョコレートケーキ、モカのケーキ、チーズケーキくらいしかない。値段は1つ400円ほどなので、そんなに安い訳ではない。

しかし、ここのケーキはたいへんおいしいのである。何しろ、ケーキの命であるスポンジと生クリームがすばらしい。同じくらいの値段の不二家よりはるかにおいしいし、コンビニやスーパーとでは比較にならない。糖質制限である程度体重を落としたら、ぜひ食べたかったのに。

ただ、お二人でやっているお店だから、それほど業務拡大できるものでもない。クリスマスには予約販売限定になるし、夕方になると閉まってしまう。時々、行ってみてもやっていなかったりする。

何しろ老夫婦なので、お店のホームページもない。だから、どのような事情でいつまで休むのかも分からない。電話をかければ出るかもしれないが、何ヶ月に一度の客がそこまでするのもはばかられる。

こういうケースで最も可能性が高そうなのは、ご夫婦どちらかが体を悪くされてお店を開くことができないということである。いまのご時世だとコロナの影響というケースもなくはないが、3密になるほどの店ではないし、コロナで客足が鈍るというのも考えづらい。

上に書いたように、ここのケーキは他で替えが利かないほどおいしいので、そういう事情であれば早く回復して再開していただきたいと思う。けれど一方で、この歳になると今日と同じ日が明日も続くとは限らないとしみじみ思う。

千葉ニューに越してきて20年、食べ物屋さんに限ってもなじみの店がいくつも閉店している。小林にあった手作りパン屋さんは店主が亡くなっていまはキムチ屋さんになっているし、つい最近も安い和菓子屋さんがやはり亡くなって、工場兼店舗は閉まったままだ。

千葉ニュー駅前の石窯パンは住都公団の再開発でなくなり、ボルドーワインが置いてあった小林と船尾の酒屋は営業不振で撤退したのでこれは別の話だが、本埜村役場近くのスコーン屋さんはコロナ以来お休みだし、船尾のパン屋さんもシャッターが閉まったままだ。

昔はこんなに頻繁にお店が閉まることはなかったように思う。それはおそらく、家業なので親から子に受け継がれて店は続くということだったろうし、人口が増えているのでマーケットは拡大したからだろう。

ところが、いまや日本の人口は減っているので、全国おしなべてみればマーケットは縮小している。店を子供が継ぐという時代でもなく、それは農家でも商店でも同じことだ。

気がつくと、個人で商売をしているのは私より上の世代が多くなっている。だとすればこれから先ますます、なじみのお店がなくなっていくということになる可能性は大きいと考えなくてはならない。

追記 ケーキ屋さんは2021年4月に無事再開しました。よかったよかった。

[Mar 30, 2021]


なじみのケーキ屋さんが臨時休業して数ヶ月経つ。早く再開してほしいものです。