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147 2022参議院議員選挙 [Jul 14, 2022]

参議院議員選挙まであと1週間となった。選挙が終わってからだと当り前の話になるかもしれないから、いまのうちに書いておく。

最近選挙が行われたドイツでは政権与党のCDU/CSU(キリスト教民主同盟・社会同盟)が敗北し、SPD(社会民主党)が緑の党・自由民主党と連立内閣を構成している。フランスも大統領選こそマクロンが勝ったが、国民議会選挙では過半数割れの事態となった。

同じ資本主義国なのに日本ではそうしたことは起こりそうにない。私の考えでは、西欧諸国で勢いを増している極右といわれる陣営が、わが国では政権与党そのものだというところに原因があるように思っている。

ヨーロッパ諸国で差し迫った課題は、EU拡大により人・モノ・カネがボーダーレスに動いて、もともと住んでいた人達の既得権を侵害していることである。現実に失業率も高く、安い買い物をしようと国境を越えるのは当り前になっている。

一方わが国においては、周囲を海に囲まれているため、移民の流入はきわめて難しい。朝鮮半島からの密入国は一貫してあるけれども少数である。メキシコからアメリカとか、アフリカからヨーロッパに渡って来る数とは比較にならない。

だから、現実の格差拡大や不景気の悪役として、日本に住んで三代・四代経過した人達を「在日」などと呼んでバッシングしている。諸外国と問題の深刻さが全然違う。かつて日本の領土であった時代に来て、日本語で教育を受けた人達は移民とは呼べない。

そういう「移民に対するような」感情を利用して愛国心とか何だとか言ってるのが、アベノマスク率いる国民会議系のみなさんである。あまり頭のいい人達ではないけれども、それなりにシンパシーを持つ人が多いのが不思議である。

まあ、愛国心だの戦後レジーム脱却だの勇ましいスローガンはともかくとして、現実にウクライナにはロケット弾が雨あられと降り注ぎ、壊滅した都市はいくつもある。そうした映像を毎日見せられて、「憲法9条遵守」が甘っちょろくみえるのは仕方がない。

ウクライナと同じく、わが国もロシアと国境を接している。クナシリ、エトロフからロケット弾を発射すれば、根室・釧路などひとたまりもない。現に千島列島だって、ロシアが第二次大戦のどさくさに占拠して今日に至っているのだ。

ロシア以上に怖そうなのは中国である。現実問題としては、台湾を飛び越えて日本ということにはならないとは思うが、「必要があれば実力行使する」と米国の国防長官に啖呵を切った国である。まあ、北朝鮮は弾薬も人材も不足しているだろうが。

ヨーロッパ各国も、NATOに加盟を図ったり軍事費増額したり、一国として軍備を増強しない国はない。そうした中で、日本は憲法の制約があって動きがとれないとしたら、それはよろしくないだろう。

だから、どういう修正になるかはともかくとして、憲法9条にまったく手を入れない訳にはいかないような気がする。だとすれば、私の嫌いな「改憲に前向きな勢力」がさらに議席を伸ばすことになるのだろう。

いつかも書いたように、いまの若い世代は共産党とか旧社会党系の政党にシンパシーを抱いていない。自民党が嫌いな私にしても、今の時期に何がしたくて内閣不信任案を出したのか、理解に苦しむ(2022年6月9日大差で否決。ほとんどニュースにもならなかった)。

岸田総理が言っていたが、ウクライナ問題でヨーロッパ各国が2桁近いインフレに見舞われているのに対し、わが国のインフレは大した数字にはなっていない。

円安や石油関連製品の価格高騰にもかかわらず、選挙前の値上げはまかりならんということで、電車・バスなど公共交通機関の料金は据え置かれたままである。それは、自民党の手柄といえるだろう。

もちろん、選挙が終わればいろいろ値上がりするのは目に見えているけれども、もしそうなったとしても、ほとんどの人は共産党や旧社会党系には期待しない。政権に物申すのはきっと公明党なのである。

[Jul 2, 2022]

参議院議員選挙まであと1週間となった。投票率は相当低くなることが見込まれ、固定票を持つ候補者が順当に当選するだろう。ウクライナの状況をみると、改憲もやむなしか。

7月10日投開票の参議院議員選挙で、大方の予想通り自民党が圧勝した。立憲民主党が議席を大幅に減らし維新が躍進、自公と維新、国民民主党の「改憲に前向きな勢力」は、参議院議席数の3分の2を超えた。

この結果は選挙前に想定されたことで、まったく驚かない。というよりも、安倍元首相が狙撃されたことで地滑り的に自民党が勝つ可能性も大きかっただけに、立民が勝った選挙区もあったことに逆に驚いた。

予測記事に書いたように、毎日のようにウクライナの映像を見せられて、「9条を守れ、世界に平和を」と言っているだけでは生命も財産も守れないことは誰にでも分かるから、立民、共産、社民の党勢はこの先ますます衰えるだろう。

そのこと自体は、これらの党が民意をとらえるための努力を怠っているのが原因だから、同情できないしやむを得ないことである。言っていることがまともであれば(ある程度でも)、れいわ新選組や参政党のように議席を確保できるのである。

半面、ある程度という条件にも当てはまらないN党が議席を確保したのは、私の常識を超えている。比例でN党に入れた人が120万人余、得票率2.3%に及ぶのである。「ノリ」で片づけることはできないし、党首のあの行動を支持する人がそんなに多いとは驚きである。

これで、N党への政党助成金が支給され、国民の税金でこの間の印西市長選のようなふざけた候補を立てるのかと思うと、ため息が出てくる。まあ、出ないという人が百万人以上、印西市民の10倍以上いるのだから仕方がない。

話は戻るけれども、自民党が圧勝し改憲に前向きな勢力が衆参とも議席の3分の2以上を占めた。これで自民党の党是である憲法改正に向けてまっしぐらに進むかというと、そこまでにはまだ高いハードルがある。

憲法を改正しなければ必要な軍備を備えられないと言っているのは一部の人達だけで、現実にはアメリカから中古の武器をたくさん買わされている。中古とはいってもウクライナの持っている旧ロシア製よりずっと新しい。

大多数の人々にとって、ウクライナで起こっていることは対岸の火事であり、それよりも石油関連製品の高騰、諸物価の値上がりの方がずっと身近な問題である。のんびりと国会で議論している間に、情勢が変われば国民投票の結果が参議院選挙と同じになるとは限らない。

そして、国会議員の先生方にとって最も関心があるのは、憲法を改正することよりもわが身の安全である。次の選挙で議席を守ること、そして、不審者に襲われることの方がずっと怖い。

国民投票ということになれば、自分の選挙区で広く支持を訴えなければならない。人前に出る機会も多くなる。それで賛成多数が得られればいいけれども、万一反対が多ければ自分の選挙にまともに影響する。インフレが庶民の生活を直撃すれば、国民投票がどう転ぶか分からない。

そして、実質的に日本の宗主国であるアメリカが、改憲を応援してくれるかという問題がある。現行憲法はGHQ、つまりアメリカが作ったものである。そして、アメリカ自体が憲法上常設軍の設置を認めていない。日本に軍事的フリーハンドを与えるのは、アメリカにとって望ましいこととはいえない。

岸田首相にとって、党是を作った岸信介の孫がいなくなったことに加え、アメリカの動向、自身の選挙区が他ならぬ広島であることが、改憲論議を先送りする言い訳になるかもしれない。

[Jul 14, 2022]

参議院だから仕方ないけれど、聞いたことのない党がいろいろ出てきてにぎやかでした。NHK党は千葉選挙区だけで3人立候補(4・8・13)。供託金を没収されたらいいと思う。