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老後生活編

012 使わない機能は衰える [Sep 1, 2022]

「マーガリンは健康的」レベルの疑わしい話はおいおい採り上げてみるけれども、まず間違いないと全面的に同意するのが、「使わない機能は衰える」ことである。

足を骨折して入院していたお年寄りが、そのまま寝たきりになったという話はよく聞く。足腰は見てすぐ分かるけれども、それ以外の部分、脳でもどこでも、使わない機能がどんどん衰えるというのは、自然の摂理にかなっているように思う。

だからという訳ではないが、1日に少なくとも2~3時間はキーボードを叩いている。ネットを閲覧するだけよりも、自分で文章を考えたりExcelを操作する方が、より頭を使うのではないかと思っている。

脳の中でも、前頭葉を特定して使う必要があると書いてある本もあるが、なかなかそこまで注意するのは難しい。というのは、いま脳のどこを使っているか知覚できるものでもないし、難しいことより日常生活をきちんと送れることの方が大切と思うからである。

それよりも、脳と体はつながっているのだから、できるだけ体のいろいろな部分を動かすことが脳の活性化につながるように思う。そのせいかテレビ体操でも、頭を使う動きをだいぶ増やしているようである。(グーを出して腕を上、次はパーとか)

できるだけ新しいことに興味を持ち、生活をマンネリ化させないことも大切とされている。同じパターンで生活しすぎると、脳の回路がショートカットして働くようになり、使わない部分ができてしまうらしい。

その意味では、できるだけいろいろなジャンルの本を読んだり、最新の知見について知識を深めることが効果的だろう。散歩するにしても、できるだけいろいろな場所を歩く方がよさそうだ。家の周囲でも、まだまだ歩いていない場所はたくさんある。

足腰については、基本的に外出して外を出歩くようにすることである。リタイアしてから、歩く距離と時間は格段に増えた。車で送り迎えしてもらっていた最寄り駅までの約2kmの距離も、いまでは大荷物を持っていない限り歩きである。

年金生活になると、行動範囲が狭くなってしまうのも悩ましいことである。遠出すると足腰も使うし、知らない土地で見たことのない景色を見るのはいくつになってもうれしいものである。ネックになるのは経済的事情だからやむを得ないが。

その分、身近なところで工夫するしかなさそうだ。この春は地元印西市の八十八ヶ所を7日間かけて巡拝し、たいへん勉強になった。おカネをかけなくても、いろいろできることはある。

できるだけ使うようにとはいっても、年寄りはあまり無理をしない方がいいというのもよく言われることである。

ただ、どうやらこれについては、心配しすぎるのもよしあしのようだ。準備運動しなかったり、急激に血圧を上げる運動はよくないだろうが、脈拍数が普段より多くなるくらいは神経質になる必要はないと書いてある本もある。

むしろ、心肺機能の維持のためには、ある程度脈拍数を増やすくらいのトレーニングが望ましいらしい。言われてみると、80歳90歳になっても山登りしているお年寄りは多く見かけるし、マスターズ陸上などでマラソンを走る人だって珍しくない。

使わない機能は衰える。頭と足腰をできるだけ使うよう心掛けることが大切だと思う。

「頭」と「足腰」は使えるだけ使ってもそれほど問題なさそうなのだが、もうひとつの重要項目である「胃腸」は使うだけでなく休ませることにも注意した方がよさそうだ。

頭や足腰を使わないで暮らすことは可能なような気がするが、胃腸を使わないで毎日を送ることは難しい。どうしたってお腹が空くし、空けば食べる。使わないようにする方が大変である。

そして、頭や足腰は眠っている間は休むことができるが(頭は全部休めないかもしれないが)、胃腸は眠っている間も働いている。食後4時間経てば胃にはそれほど残っていないかもしれないが、腸はそこからが本番である。

腸が使わなくて衰えるとすれば、いわゆる腸内細菌の活動であると思われる。乳酸菌をはじめとする腸内細菌は必要な種類、必要な分量が腸内に存在することが望ましい。そのためには、摂取すべき食品とそうでないものがあるらしい。

発酵食品が腸内細菌に欠かせないということは、いろいろな本に書かれているしそのとおりだろうと思う。胃酸でかなりの部分失われてしまうが、摂らなければ腸にも届かない。

乳酸菌は名前の通り乳加工食品に含まれるし、みそ、醤油、納豆、漬物をはじめとする発酵食品にも各種善玉菌が多く含まれる。年齢に関係なく体にいいことに違いはないが、年寄りは特に意識して摂る必要がありそうだ。

発酵食品が腸内細菌そのもの、ないしその種子だとすると、土や肥料に相当するのが食物繊維である。

食物繊維は基本的にカロリーがないので、体を動かすもとにならないというのは過去の考え方で、腸内細菌を動かしているのは食物繊維であるらしい。腸内細菌がないと消化ができないから、間接的に体を動かすもとになっていることになる。

食物繊維を多く含むのは、海藻類とか豆類、ゴボウなどの野菜である。基本的に甘くない(だからカロリーがない)し、食欲をそそるものでもないけれども、意識して摂るようにしなければならない。

逆に、摂取すべきでない食品は炭水化物、特に糖類で、いま取り組んでいる糖質制限でまさに控えている食品群である。そして、果物など自然に存在する糖類よりも、白糖・黒糖などの精製糖、異性化糖、それらを含む菓子類が段違いによくないらしい。

糖質制限を始めて約2年、白ご飯やラーメン、うどんなどは外食などで残せない限り基本的に摂らないようにしているが、和菓子やケーキまで全部やめられないのは意思が弱いところである。まあ、少し不徹底な方が長続きしやすいらしい。

もうひとつ、胃腸に関して注意すべきは、休ませる時間を作らなければならないということである。

ファスティング、いわゆる断食については、健康増進に大きな意味のあることは間違いないようだ。だから、ときどき3日4日断食した方がいいらしいが、どうやら個人差があるようで、私の場合、検査で朝食を抜くだけでかなり体調が悪くなる。

年金生活に入って以来、夕食は午後4時、朝食は午前6時35分で、その間14時間余りは基本的に飲み食いしないようにしている。いまのところは、これくらいが限界のようである。

[Sep 1, 2022]

使わない機能は衰えるとはいえ、胃腸については適度に休ませることが重要なようだ。