23年勤めた会社を7月末で退職し、今日からFA(フリーエージェント)になった。
思えば、早かったようでもありいろいろあったようでもある。退職に向けた算段をするようになったのは10年以上前だからもちろんいろいろあったし、具体的な資金繰りをし始めたのは1年前で、いろいろくよくよしながらも早く過ぎてくれてよかったと思う。
公私にわたるストレスから解放されて、いま現在は正直言ってほっとしている。そして、とりあえずやらなくてはならないことが結構あるのだが、それと同時に心がけなくてはならないのが新たな体制の構築である。
これまで数十年の間、いい意味でも悪い意味でも、勤務先からミッションが与えられて、それを効果的効率的にこなしていくという毎日を過ごしてきた。自分には適していないしやりたくもないミッションがほとんどだったとはいえ、やらなくてはならない仕事は常に目の前にあったし、それさえこなしていれば少なくとも生活には困らないというメリットもあった。
しかしこれからは、ミッションを指示するのも自分だし解決するのも自分である。考えてみれば、そういう立場になるのは初めてである。これからはこういう生活をしてこういう境地を目指したいという構想はあるけれども、それをどう具体的に達成していくかこれから考えなくてはならない。
ともあれ、これまで60年生きてきて、これから先1年後まで生きていられない確率が約2%ある。2年後だと4%になるし20年ちょっとで50%になる(平均余命ということだ)。ポーカーを集中的にやってきて、2%だの4%だのといった確率の事象が、実にしばしば目の前で起こるのを見てきた。身体的感覚でいえば、起こってほしくない25%は、半々の確率で実際に起こる。
その意味では、サラリーマンを辞めるにはいい時期だったと思うし、最悪の場合の被害を最小にするという統計的決定理論(ミニマックス理論)からすれば、最も適切な選択であっただろうと思っている。
[Aug 1, 2016]