カテゴリー
books

370 山本作兵衛「炭鉱(ヤマ)に生きる」 [Dec 8, 2021]

国立国会図書館で閲覧した本なのだが、とても半日で読み切れる内容ではなかった。入手困難になる前に買っておこうと思ってアマゾンを探したら、定価1,817円送料1,250円の合計3,067円かかった。版元が講談社なのにえらく高いが、まあ仕方がない。

カテゴリー
books

033 有馬頼底「禅僧の生涯」 [Nov 25, 2021]

最近、禅に関する本をいくつか読んでいるのだが、あまりに初心者向けかあまりに難解かどちらかで、自分の知りたいことにフィットした本がなかなかない。この本は、かなり知りたいことに近い本である。

カテゴリー
books

322 松本敏治「自閉症は津軽弁を話さない」 [Oct 21, 2021]

小田嶋隆のコラムに載っていたので借りてきた本である。題名と表紙のイメージからして、竹内久美子の教育版みたいなものをイメージしていたのだけれど、案に相違してきちんとした科学的分析である。

カテゴリー
books

268 F・H・バーネット「秘密の花園」 [Sep 23, 2021]

ここ数年、目が悪くなったせいもあって、字の大きな少年少女向けの作品を読むことが多い。

そうした本の多くは、言葉は悪いが子供だましのように思えて最後まで読まないでやめてしまうのだが、この本はたいへんすばらしかった。登場するのが子供達だというだけで、大人向けの作品ではないかと思うほどである。

作者のバーネットは、「小公子」「小公女」で知られる児童文学の大ベストセラー作家である。もちろん、それらの作品は子供の頃読んだのであるが、「秘密の花園」は題名のイメージから、これまであまり読もうと思わなかったのであった。

その本をなぜ読もうと思ったのかと言うと、梨木果歩が推薦していたからである。梨木果歩自身が、童話を書いているようでいて実は子供向けでないという作家なので、もしかしたら同じようなカラーなのではないかと思ったのである。

その通りであった。読み終わったとたん、というよりも読んでいる途中から、何度も前の場面を読み返したくなった。

この作品が発表されたのは1911年、第一次世界大戦前である。主人公の少女はインドに派遣された役人の娘で、王族のような暮らしをしている。当時、インドはイギリスの植民地だったのである。

そういえば、この作品より20年ばかり前になるシャーロック・ホームズのシリーズでは、相方のワトソン博士はアフガニスタン(!)から帰還した軍医という設定だった。当時はこういう設定がごく現実的だったのである。

この「秘密の花園」が安心して読めるのは、「悪意の人」がほとんど出てこないからでもある。世間一般には「悪意の人」だらけで、純粋な善意が背中から襲われることがしばしばあるけれども、この作品ではそういうことは起こらない。

あえて言えば、ポリティカルにコレクトでない発言を連発する主人公の少女が「悪意の人」に近いが、中盤以降善意の人になってしまう。その背景には自然があり神がいるというのが作者の言いたいことで、読者には自然に伝わってくる。

逆に、そうしたいわゆる差別発言がないと、この作品のニュアンスは正しく伝わらない。誰が誰をどのように差別していたか、それは何に基づく差別なのかを理解しないで、ただ差別はいけないと言われるだけでは、別の意味の差別が生まれるだけではなかろうか。

(ちなみに2000年以降の訳では、こうしたポリティカルにコレクトでない言葉は省かれている。でも、「私をインド人だと思ったって?」とか「あんたの背中は曲がっていると聞いたんだが。」では、ニュアンスが全然違うと思う。登場人物がそれで激高する理由も分からないし。)

その意味で、パラリンピックがNHKの1日の放送時間の大半を占めるというのは、どうみても悪平等である。契約上、オリンピックを放送してパラをやらない訳にはいかないのだろうが。

少なくとも、前回とりあげた「ブルシット・ジョブ」より何倍か勉強になるし、読んでいて楽しめる本である。

[Sep 23, 2021]

20世紀初めに書かれた少年少女向け作品ですが、年金生活者の親父が読んでもいまだにリーダブルです。

カテゴリー
books

076 デヴィット・グレーバー「ブルシット・ジョブ」 [Sep 4, 2021]

いろいろなところで誉められている本なのだが、正直言って4分の1読まないうちに先が見えた。その大きな理由は、この著者の言いたいことは最初の16ページに尽きていて(最初にWEB投稿した論文)、あとはそれを水増ししただけなのである。読者にとって、まさに「ブルシット・ジョブ」(クソどうでもいい仕事)ではないかと思った。

カテゴリー
books

032 岡南「天才と発達障害」 [Aug 3, 2021]

いろいろ不満な点はあるのだが、最近読んだ中では、もっともインスパイアされた本のひとつである。

カテゴリー
books

031 伊藤薫「八甲田山 消された真実」 [Jul 29, 2021]

「八甲田山」はわれわれ世代にとってたいへん思い出深い映画である。

カテゴリー
books

174 高倉浩樹「極寒のシベリアに生きる」 [Jul 1 , 2021]

この本にいろいろ印象的なことが書いてあった。そのうちの一つが「文化とは事実上、自然環境に適応するために創り出された資源利用戦略だった」ということである。

カテゴリー
books

173 ウィリアム・デイビス「小麦は食べるな!」 [Jun 11, 2021]

原題 Wheat Berry 、直訳すると「小麦腹」である。感心しなかったので最初は書評に載せるのをやめようと思っていたのだが、書かないでいるとこういう本があったのを忘れてしまうので、あまり気が進まないが書くことにした。

カテゴリー
books

172 ルイス・ダートネル「この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた」 [May 18, 2021]

原題 The Knowledge – How to Rebuild Our World from Scratch、「知識 ~どうやって世界をゼロから再構築するか」である。日本語訳の題名とはかなりニュアンスが違う。